富士ゼロックス版画コレクションx横浜美術館 複製技術と美術家たち -ピカソからウォーホルまで

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会 期
20160423日 -  20160605
開催時間
10時00分 - 18時00分
入館は17時30分まで
※夜間開館:5月27日(金)は20時30分まで(入館は20時まで)
休み
木曜日(ただし、5月5日(祝)は無料開館)、5月6日(金)
入場料
有料
一般1300円(前売1100円、団体1200円)、大学・高校生700円(前売・団体600円)、中学生400円(前売・団体300円)、小学生以下無料、65歳以上1200円(要証明書、美術館券売所のみで対応)
展覧会の撮影
不可
作品の販売有無
展示のみ
この情報のお問合せ
横浜美術館
情報提供者/投稿者
開催場所
横浜美術館
住所
〒220-0012 神奈川県
横浜市西区みなとみらい3-4-1
最寄り駅
みなとみらい
電話番号
045-221-0300

詳細

展覧会内容

この展覧会は、写真印刷や映像などの「複製技術」が高度に発達・普及し、誰もが複製を通して美術を楽しむことができる時代に、ピカソをはじめ20世紀の欧米を中心とする美術家たちが、どのような芸術のビジョンをもって作品をつくっていったのかを、富士ゼロックス版画コレクションと横浜美術館の所蔵品によって検証するものです。

ドイツの哲学者ヴァルター・ベンヤミン(1892-1940)は、写真発明以降「複製技術」の発展・普及によって、人々の感じ方や芸術作品の受け止め方、芸術への期待が大きく変化し、絵画や演劇などの伝統的な芸術作品にとって危機的状況が生まれたと指摘しました。
実際、20世紀には古典的な美術のイメージを払拭するさまざまな潮流が登場しました。キュビスムやフォーヴィスムなどの空間と色彩の新しい表現に始まり、第一次大戦後は伝統的な美の概念を覆すダダ(反芸術)や、抽象的な様式を確立して理想の社会を目指すバウハウスやロシア構成主義、無意識の探求によって人間を解放しようとするシュルレアリスム、第二次大戦後には大量消費社会を反映したポップ・アートが現れ、1960年代にはゼログラフィー(電子写真・複写技術)が美術作品に導入されました。
こうした20世紀の美術史を「複製技術」という時代背景から見直すことで、芸術作品の危機に対する美術家たちの挑戦として読み解くことが本展のねらいです。

横浜に主要な拠点を持つ富士ゼロックス株式会社と横浜美術館のコレクションの共演となる本展は、双方に共通する代表的な美術家の作品を中心に、版画、写真、書籍など複製技術を用いた多様な作品と、油彩画や彫刻など伝統的なメディアによる作品を合わせた約400点を5つの章立てで紹介し、複製テクノロジーが浸透する現代の先駆けとなった時代の美術家たちの挑戦を浮き彫りにします。

主な出品作家:
ナダール、アジェ、ピカソ、ブラック、マティス、クレー、カンディンスキー、シュレンマー、ファイニンガー、ガボ、シュヴィッタース、フォルデンベルゲ=ギルデヴァルト、エル・リシツキー、ロトチェンコ、モホイ=ナジ、アルプ、タンギー、ブロースフェルト、ザンダー、エルンスト、デュシャン、マン・レイ、マッタ、ヴォルス、コーネル、マザウェル、ウォーホル、オルデンバーグ、斎藤義重、吉田克朗  ほか

[富士ゼロックス版画コレクション]
富士ゼロックス版画コレクションは1988年以来、「版画もしくはそれに類する手段で複数制作されたもので、その時代の精神や文化を表徴する作品」を指針として、欧米と日本の重要な作家による版画、写真、コピー・アート(ゼログラフィーによる作品)、アーティストブックなどを収集しています。そのコレクションは、社業とも関係の深い美術作品(版画)を通しての社会貢献を目指してつくられたものです。現在約950点を擁し、2010年に横浜のみなとみらい21地区に新築された研究開発拠点ビル内の「富士ゼロックス・アートスペース」で定期的な展示を行っています。

関連イベント

■トークセッション「富士ゼロックス版画コレクション その魅力と使命」(複製技術と美術家たち展)
 富士ゼロックス版画コレクションの形成と展示、管理運営を担当されているお二方に、コレクションの使命・特徴・歴史・展示活動などについてお話いただきます。あわせて、代表的な出品作を例に、本展のコンセプトにおける位置づけを担当学芸員が解説します。
 日程:2016年4月23日(土)
 時間:15時~16時30分(14時30分開場)
 出演:横田 茂(横田茂ギャラリー代表) 小林 弘長(富士ゼロックス株式会社総務部) 中村 尚明(横浜美術館学芸員)
 会場:レクチャーホール
 参加費:無料
 定員:240名(事前申込不要、先着順)

■アーティスト・トーク「ゼログラフィー・科学・美術・芸術」(複製技術と美術家たち展)
 本展出品作家である戸村浩氏を迎え、ゼログラフィーを用いた作品を中心に、数理や科学的思考を軸とする創作活動を語っていただきます。
 日程:2016年5月3日(火・祝)
 時間:15時~16時30分(14時30分開場)
 会場:円形フォーラム
 出演:戸村 浩(本展出品作家)
 参加費:無料
 定員:80名(事前申込不要、先着順)

■展覧会・ココがみどころ!(複製技術と美術家たち展)
 横浜美術館のボランティア(教育プロジェクト)が、展覧会の魅力をコンパクトに紹介します。
 日程:2016年5月11日(水)以降の毎週水曜日と日曜日
 時間:各日 ①11時~、②13時~、③14時~(15分程度)
 担当:横浜美術館ボランティア(教育プロジェクト)
 会場:グランドギャラリー
 参加費:無料(事前申込不要)

■学芸員によるギャラリートーク(複製技術と美術家たち展)
 日程:2016年5月14日(土)、21日(土)、28日(土)
 時間:いずれも15時~15時30分
 会場:「複製技術と美術家たち」展展示室
 参加費:無料(事前申込不要、当日有効の本展観覧券が必要)

■夜の美術館でアートクルーズ(複製技術と美術家たち展)
 閉館後の美術館で、学芸員の解説つきで展覧会をゆったり鑑賞できる人気プログラム。
 ※申込方法は後日発表いたします。
 日程:2016年5月21日(土)
 時間:19時~21時
 会場:「複製技術と美術家たち」展展示室
 対象・定員:18歳以上・30名(先着)
 参加費:3,000円

■親子講座「手づくりスタンプでランチョンマットをつくろう!」(複製技術と美術家たち展)
 開催中の「複製技術と美術家たち」の展覧会にちなみ、親子でハンコを作ってスタンプ原画をつくります。
 富士ゼロックスの最新デジタルカラー印刷機で原画を複製すると、オリジナルの紙のランチョンマットに大変身!
 ちょっぴりデザイナーの気分です!
 日程:2016年5月5日(木・祝)
 時間:①10時~12時 ②14時~16時 (①②とも内容は同じ)
 会場:グランドギャラリー
 対象:小学生とその保護者
 定員:①②各20組(1組4名まで、抽選)
 参加費:無料
 申込方法:往復はがき
 申込締切:2016年4月19日(火)必着
 ※お申込みの際に、①②どちらかをお選びください。

■マックス・エルンストに学ぶ コラージュ作品集のつくり方(複製技術と美術家たち展)
 講師:中村 尚明(当館主任学芸員)  実技指導:市民のアトリエ・エデュケーター
 4月23日から始まる展覧会「複製技術と美術家たち」は、ピカソからウォーホルに至る20世紀の美術家たちが、写真を含む複製技術の普及によって誰もが絵葉書や挿絵を通して手近に美術作品を鑑賞できるようになった時代を、どのように受け止め、作品に反映していったのかを紹介する企画です。シュルレアリスムの画家マックス・エルンストは、印刷物の挿絵を切り貼りしたコラージュを写真に撮り、それを印刷して出版することを思いつきました。彼は優れた絵描きであったにもかかわらず、着想から完成まで「複製技術」を利用することで、自分ではほとんど一筆も加えることなく、「複製されることで完成する作品」を構想したのです。この講座では本展出品作を参考に、エルンストの制作手順を現代風にアレンジした方法で、複製技術時代の美術家の仕事を追体験し、その意義を理解することを目指します。初めに写真挿絵からコラージュを作り、それを写真撮影してエルンストの時代に近いフォトメカニックな方法で製版し、版画プレス機で刷って作品をつくります。次に参加者の作品をもとに富士ゼロックスの最新デジタルカラー印刷機によって印刷・製本し、作品集にまとめます。途中、「複製技術と美術家たち」展で様々な作例を鑑賞します。
 協力:富士ゼロックス株式会社
 日程:2016年5月15日(日)、22日(日)、29日(日)【日曜、全3回】
 時間:1 回目:13時~16時30分(講義、コラージュ制作)
    2 回目:A班 10時30分~13時 B班 14時30分~17時(写真製版 午前と午後2班に分かれて制作します)
    3 回目:13時~15時(作品集受けとり、デジタル印刷見学、まとめ)
 会場:市民のアトリエ、企画展展示室、富士ゼロックスお客様価値創造センター
 対象:12歳以上
 定員:16名
 参加費:3,000円(会期中に使える観覧券付)

主催・協賛・後援

主催:横浜美術館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)
協賛:富士ゼロックス株式会社
後援:横浜市
協力:横浜高速鉄道株式会社、横浜ケーブルビジョン、FMヨコハマ、首都高速道路株式会社
企画協力:横田茂ギャラリー

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