開催時間 |
13時00分 - 20時00分
土・日・祝 11時00分~19時00分 |
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休み |
月曜日,火曜日
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クリエイター在廊 |
有
初日1月13日[土]16:00‒ 展示作家のジョ・ウンジェさんが会場に在廊します。 |
入場料 |
無料 |
この情報のお問合せ |
PURPLE
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒604-8261 京都府
京都市中京区式弥町122-1 式阿弥町ビル3階 |
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最寄り駅 | 烏丸御池 |
電話番号 | - |
一見脈絡がないイメージの並びから、どのようなストーリーが創造されるだろうか?
アーティストが生涯を通して作るものはシリーズのようにパッケージ化できるものだろうか?
ソウルを拠点に活動するアーティスト ジョ・ウンジェの日本で初となる個展を開催します。1994年生まれのジョは、写真、インスタレーション、デザインを用いて制作を行う作家です。これまで「Jengafield」(2021)や「The Heroic Weather Conditions」(2023)の個展をソウルで開催してきた他、IMA Nextなど国外の賞を受賞しています。
アーティストが作品を制作し発表していくことを石を模したオブジェの積み重ねで表現したり、AIとの会話を通して抽象的なイメージを作り上げたりと、その時々の関心をもとにモチーフを選んで制作を続けてきましたが、いずれも突き詰めると根底は自分自身との対話だったと言います。今回の展示「恐竜とペテン師の対話」では、ジョがこれまで制作してきたシリーズやシリーズ化してこなかったものの中から選んだ写真と立体から新たな空間を構成します。
イメージを使いストーリーを作ることをジョは「小説を書く」と言います。一般的な小説はテキストのみで、読み手はそこから表情や情景などを想像します。一方で、映画のような映像は鑑賞者がより具体的に想像することができるメディアです。かつてそこにあったものを捉えた写真は、具体性をある程度保ちながらも、イメージとイメージの間にある物語は観る人に開かれています。
シリーズとしてまとめていたものを一度解いてみる。それらで「小説を書いて」みる。ジョの試みは自身をも含むアーティストという制度にも自覚的です。この場に訪れるだろう人々がそれぞれの対話を自由に創造できる機会になることを期待しています。
また、ジョはソウルのウルジロエリアに2022年オープンしたFF Seoulのメンバーの1人でもあります。
FF Seoulは写真をベースとするアーティスト8人による発表と実験の場です。これまで、メンバーの個展を行ってきた他、アジア各国の写真家とのコラボレーション企画も開催しています。
アーティストとしても、コレクティブとしても新たな場を生み出す新進作家の展示をぜひご高覧ください。
PURPLE
作家ステートメント| 恐竜とぺてん師の対談
恐竜とぺてん師に代表される、「存在したけどもう存在しない」、「曖昧な」架空の対象、つまり実質的に会話が不可能な対象との対談を想像してみた。恐竜が残骸から作られたファンタジーの頂点にある幻想的な対象であるならば、ぺてん師はなるべく会話を避けたいが、誰にでも思い浮かぶ顔が一つくらいはある対象である。
この展示を通じて作品の構造を発展し創造するプロセスを架空の会話で再構成しようと思う。禅問答が常識を超越し、論理に結びつくように、一見無関係に見えるイメージが互いに韻を踏んで構成する一つの文脈を覗いてみたい。
写真を撮るにしても、彫刻を作るにせよ、デザインをするにせよ、一人のクリエイターから生まれる物語の文脈は必然的に同じ流れやエネルギーを持っていると思う。これは石を積み上げる行為と同じ文脈で、すべてはバランスの問題である。展示を通してテーマを投げかけたなら、鑑賞者がそこから再構成する話の内容が気になる。
アーティストとして、実体のない何かに頼って作業の答えを求めるのではなく、創造的な意志や豊かな会話を通じて自分だけの芸術世界を発展させることができるという楽観論を維持したい。私たちは常にある過程にある。この展覧会もそうだ。
ジョ・ウンジェ