レオナール・フジタ ポーラ美術館コレクションを中心に

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会 期
20130810日 -  20131014
開催時間
10時00分 - 19時00分
入館は18時30分まで
毎週 金・土曜は21時まで(入館は20時30分まで)
入場料
有料
一般 1300円(1100円)、高・大学生 900円(700円)、中学・小学生 600円(400円)
※()内は20名以上の団体料金。学生券をお求めの場合は、学生証のご提示をお願いいたします(小学生は除く)。障害者手帳のご提示で割引料金有。詳細は窓口でお尋ね下さい。
作品の販売有無
展示のみ
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Bunkamuraザ・ミュージアム
イベントURL
情報提供者/投稿者
開催場所
Bunkamura ザ・ミュージアム
住所
〒150-8507 東京都
渋谷区道玄坂2-24-1
最寄り駅
渋谷
電話番号
-

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

裸婦に代表される「乳白色の肌」で人々を魅了する画家レオナール・フジタ(藤田嗣治、1886-1968)。「レオナール」といル名は、ルネサンスの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチのフテンス語名にあやかって1959年に命名された洗礼名です。
エコール・ド・パリの画家として活躍した1920年代、フジタは裸婦のほか自画像や猫を主題とした作品によって、当特のパリ画壇で最も人気のある画家の一人となりました。その後、第二次世界大戦中を日本で過ごし、戦後パリに戻ると、子どもを主なテーマとして創作活動を再開しました。とりわけ1958年から1959年にかけて制作したさまざまな仕事を行う子どもたちの姿を描いた連作(小さな職人たち)などタイル画のシリーズは、フジタの自由な発想にあふれる作品群であり、彼の理想の生活、そして豊かに彩ろうとした日々の暮らしを垣間見せるものです。
 本展では、フジタ作品の国内最大級のコレクションを有するポーラ美術館の所蔵作品約170点を中心に、国内の美術館や個人蔵によるフジタの「乳白色の肌」による油彩画や素描、フジタが晩年に暮らしたフランス、エソンヌ県のメゾン=アトリエ・フジタに保管されているマケット(建築模型)や、アトリエで制作するフジタの姿を撮影した写真家、土門拳と阿部徹雄の写真など総数約200点を通して、フジタの人物像と多彩な創作活動にあらためて焦点を当てるものです。

第1章 モンパルナスのフジタ -「素晴らしき乳白色」の誕生

1913年に渡仏し、芸術の都パリで画家として成功することを夢見たフジタ。はじめはパブロ・ピカソらのキュビズムの影響を受け、またピカソのアトリエで目にしたアンリ・ルソーの絵画にも傾倒しますが、次第にパリ画壇で注目を集めていた画家たちとの交流を通じて、彼らとは異なる独自の芸術を模索するようになります。1920年代はじめには、絹のようになめらかな、乳白色のカンヴァスに、日本の筆と墨を用いて対象を描く独自の手法を完成させ、のちに「素晴らしき乳白色」と称賛される裸婦像をサロン・ドートンヌなどに出品すると、たちまちパリで尤も人気のある画家の一人となりました。
 第1章では、彼をエコール・ド・パリの寵児へと押し上げた「素晴らしき乳白色」の成り立ちとその後の展開について検証します。また「素晴らしき乳白色」の形成に必要不可欠なフジタ独自の絵画下地は、洋の東西における伝統的な絵画手法に対する彼の造詣の深さを反映しており、繊細な墨の描線と油絵具の薄塗りによって対象を捕らえる、他に類をみない描法を可能にするものでした。彼の職人的な技法は、近年、保存科学的な調査手法によって解き明かされつつありますが、本章では過去のフジタ作品に対する技法材料研究をふまえ、あらためて彼の絵画の特質を考察します。

第2章 フジタの子どもたち -アトリエのなかの物語

戦争画を描いた画家たちの代表的な存在であったフジタは、戦後、戦争協力の責任を取る形で日本を去り、パリに戻りました。日本とフランス、両国の間で揺れ動く彼の複雑な心境が、当時の作品に見られる、虚実のはざまに存在するような人物や動物の姿に表れているのかもしれません。二度と日本に戻らないと決意したフジタは、パリを活動拠点として、子どもを主題とした絵画を数多く制作するようになります。
 フジタの作品に登場する、東洋人とも西洋人ともつかない、大きな頭と突き出た額、吊り上った眼と小さな鼻や口を持った子どもたち、彼らは大人にとって愛くるしい対象ではなく、むしろ無表情で思考も感情も読み取ることが難しい、どこかとっつきにくい子どものようにもみえます。
 フジタが描いた子どもたちは、ときにはフジタの理想とする家に住まう子どもであり、また彼のアトリエに訪れる空想上の子どもでした。彼らは私たちの住む大人の世界とは異なる、子どもだけですべてが完結する特別な世界の住人なのかもしれません。本章では、絵画のなかの子どもたちに囲まれながら暮らしたフジタとそのアトリエに注目します。

第3章 小さな職人経ち -フランスへの賛歌

フジタは晩年の1958年から翌年にかけて、子どもの「職人尽くし」ともいえるタイル画の連作<小さな職人たち>を制作し、それらをパリのアトリエの壁面一杯に飾りました。15センチメートル四方のファイバーボードに描かれた作品で、モティーフとなっているのは、「左官」や「指物師」、「椅子職人」のような手先の技術によって物を製作する人々ばかりでなく、古くからパリの路上でみられた「馬車の御者」や、「掃除夫」などさまざまな職種の人々です。描かれた子どもたちは、それぞれの仕事に真剣に取り組んでいるものの、そのしぐさにはどこかユーモアが感じられます。フジタの空想によって生まれた子どもたちは、それぞれタイル状の小さなパネルに描かれ、フジタのアトリエの壁一面に飾られました。これらの作品は、フジタ本人によれば200枚以上にものぼり、本展では、ポーラ美術館収蔵作品の95点をご紹介します。
 職人たちシリーズは、大きく「職人たち」「路上の人々」「アーティスト」など7つに分類して展示されます。また、本展では、連作<小さな職人たち>に先行して制作され、画家のアトリエのスペイン扉を装飾したパネル画も紹介します。これらは2011年8月にポーラ美術館のコレクションに加わった37点の絵画で、<小さな職人たち>と同様、タイル状の小さな支持体を用い、その限られたがめんの中にユニークな仕草をみせる子どもの姿を描いたものです。舞台の書割りを思わせる装飾的な背景や、極彩色のチェック模様の壁や床、奥行きのない閉鎖的な空間などは、その後の<小さな職人たち>にも継承されています。

主催・協賛・後援

主催:Bunkamura、TBS、公益財団法人ポーラ美術振興財団 ポーラ美術館

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