加賀正太郎没後70年・ニッカウヰスキー90周年記念 蘭花譜と大山崎山荘―大大阪時代を生きた男の情熱

『蘭花譜』No.40 パフィオペディルム・キング・アルバート アサヒグループ大山崎山荘美術館蔵

『蘭花譜』No.40 パフィオペディルム・キング・アルバート アサヒグループ大山崎山荘美術館蔵

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    会 期
    20240309日 -  20240512
    開催時間
    10時00分 - 17時00分
    入館は16時30分まで
    休み
    2024年3月11日(月)、4月8日(月)、4月15日(月)、4月22日(月)、4月30日(火)、5月7日(火)
    入場料
    有料
    一般1,100円(1,000円)、高大生500円(400円)
    中学生以下無料、障害者手帳をお持ちの方300円
    ※( )内は 20名以上の団体の場合
    展覧会の撮影
    不可
    作品の販売有無
    展示のみ
    この情報のお問合せ
    アサヒグループ大山崎山荘美術館
    情報提供者/投稿者
    開催場所
    アサヒグループ大山崎山荘美術館
    住所
    〒618-0071 京都府
    乙訓郡大山崎町銭原5-3
    最寄り駅
    大山崎
    電話番号
    075-957-2364(総合案内)

    詳細

    展覧会内容

     アサヒグループ大山崎山荘美術館は、2024年3月9日(土)から5月12日(日)まで、企画展「加賀正太郎没後70年・ニッカウヰスキー90周年記念 蘭花譜と大山崎山荘―大大阪(だいおおさか)時代を生きた男の情熱」を開催いたします。
     2024年は、大山崎山荘を造った加賀正太郎(1888-1954)が66歳で没してから70年にあたります。彼は近世から近代にわたり経済の中心地として発展した船場(現在の大阪市中央区の一角)に生まれ、大大阪時代のただなかで活躍した実業家でした。その業績のひとつに、ニッカウヰスキーの前身である大日本果汁株式会社設立への貢献があげられますが、奇しくも本年はニッカウヰスキー創立から90年を迎える年でもあります。
     本展では、加賀正太郎の足跡をたどるとともに、彼が後世に残した貴重な財産である大山崎山荘と『蘭花譜』を広く紹介します。『蘭花譜』(1946年発行)とは、加賀正太郎が自ら育てた蘭をモチーフに監修・制作した木版画83点、カラー図版14点、単色写真図版7点の104点で構成される植物図譜です。なかでも木版画の美しい色彩や技法は、美術品としても高い評価を得ています。
     若き実業家が大山崎の地に咲き誇らせた、蘭と文化の香りに思いをはせるとともに、大大阪と呼ばれた時代のダイナミズムを感じてください。

    【展示構成】
    1. 加賀正太郎と大山崎山荘
    学生時代、若干22歳でヨーロッパを周遊した加賀は、イギリスで見た景色や建物に刺激を受け、桂川、宇治川、木津川が淀川へと姿を変える三川合流地を見下ろす大山崎の地に、イギリスの建築様式を模した山荘を建設しました。1911年の土地取得に始まり、「道路、建築、温室、水流、庭園、田畑、山林の植樹等々一木一石の末に至るまで*」彼独自の考案設計によるという、こだわりぬいたものでした。
    当初は週末の別荘でしたが、電灯、電話の普及、交通の整備も進んだため建物の規模を拡張し、やがて山荘が居所となりました。(*『蘭花譜』序より)

    2. 大山崎山荘を訪れた人々
    山荘の建設が始まって間もない1915年に招いた夏目漱石を筆頭に、山荘には多くの政財界人、文化人が訪れ、さながらサロンのようでした。加賀の人脈の多くは、1912年に誕生した大阪倶楽部によって培われたと思われます。1925年に人口・面積で日本一となり、世界有数の大都市であった大阪はこのころ大大阪と称され、日本経済を牽引する大阪財界人たちが集っていたのがこの倶楽部でした。また1922年、新宿御苑から呼びよせた技師・後藤兼吉の存在は、山荘における蘭栽培を大きく躍進させるものとなりました。

    3. 大山崎山荘の肖像
    現在美術館本館として使われている山荘の貴重な古写真をご紹介します。往時を思いうかべてください。

    4. 加賀正太郎の挑戦
    多趣味だった加賀は、日本人初となるユングフラウ(スイス)登頂をはじめ、大阪倶楽部の面々とともに、大阪初のゴルフコース(茨木カンツリー倶楽部)建設に尽力するなど、多くの事績を残しました。ニッカウヰスキー設立もそのひとつです。竹鶴政孝と偶然の縁で懇意となった加賀は、ニッカ設立に携わり、1954年病で亡くなる直前まで、ニッカの行くすえを案じていました。残された加賀自身の文章からは、何事に対しても徹底して自身の道を進む自負と情熱が見てとれます。

    5. ~百花繚’蘭’~『蘭花譜』の世界
    加賀自身が「終生のホビー」と語っているように、彼が生涯をかけて最も情熱を注ぎこんだのは蘭栽培でした。イギリスのキュー王立植物園で洋蘭栽培を目にした彼は、山荘の裏手に温室を設け、自ら蘭栽培を始めます。1万に近い鉢が栽培されていたという温室内では、交配種がいくつも生み出され、「オオヤマザキ」の名がつけられたものも多くありました。加賀自身が蘭栽培の記録として制作・監修した『蘭花譜』(1946年発行)は、植物図譜としてだけでなく、木版画としても高い魅力を誇っています。江戸時代から続く錦絵の技術が、さらにこだわりぬいた材料と手仕事によって極められ、生みだされた作品ひとつひとつは、美術品と呼ぶにふさわしいものです。悪化する戦況のもと、燃料不足により温室は危機的状況にありました。そうしたなかにありながら制作された『蘭花譜』には、彼の情熱が込められています。本展では『蘭花譜』に収められた104点を、一堂にご紹介します。かつて山荘に咲き誇った花々をどうぞご堪能ください。

    6. ニッカウヰスキー90周年記念コーナー
    会期中、館内にニッカウヰスキーの歴史をご紹介するコーナーを設けます。

    関連イベント

    □講演会 美の追求―大山崎の加賀正太郎
    日時 :2024年3月17日(日) 13:30–15:00
    講師 :久山 敦氏(咲くやこの花館名誉館長)
    会場 :大山崎ふるさとセンター 京都府乙訓郡大山崎町字大山崎小字竜光3番地
    ※阪急大山崎駅から徒歩1分、JR山崎駅から徒歩3分
    ※美術館が会場ではありません
    内容 :イギリスのキュー王立植物園で1年間学んだ経験をもつ久山氏を講師に迎え、実業家・加賀正太郎が114年前にキュー王立植物園で魅せられた蘭、1万株に及ぶ栽培、その色褪せぬ記録ともいうべき版画集『蘭花譜』につながる「世界」を紹介していただきます。
    定員 :50名、要予約(先着順)
    参加費 :無料
    申込方法 :企画展ウェブページの申込フォームよりお申込みください。
    ◎申込フォーム:https://form.run/@oyamazaki-rankafuevent-1
    ※申込み受付開始:2024年2月3日(土)10:00- ※申込は1回につき2名様まで ※電話・メールによる受付はいたしません ※定員に達し次第、当館ウェブサイトでお知らせいたします ※申込方法は、企画展ウェブページからもご紹介しています
     https://www.asahigroup-oyamazaki.com/exhibition/rankafu/
    主催 :アサヒグループ大山崎山荘美術館

    □山荘で嗜むウイスキーの夕べ
    日時 :2024年4月6日(土)、7日(日) 各日 17:30–20:00
    ・集合 17:30 JR山崎駅または阪急大山崎駅 (送迎車で当館までご案内します。お申込み時にどちらかの駅をお選びください)
    ・解散 20:00 当館からJR山崎駅または阪急大山崎駅まで送迎車でお送りします
    会場 :アサヒグループ大山崎山荘美術館
    内容 :閉館後の美術館本館(大山崎山荘)内で行うナイトツアーです。
    イベント参加者だけを対象としたギャラリートークの後、2階喫茶室でウイスキーアンバサダーによる、ニッカウヰスキーの魅力をお伝えする試飲会をお楽しみください。特別なお酒をご用意し、お待ちしております。山荘のテラスから眼下に広がる夜景も、特別な夜を演出してくれることでしょう。
    定員 :各15名(要予約)※定員になり次第受付終了
    参加費 :7,000円(入館料、イベント参加料、記念品、駅までの往復送迎を含む)
    申込方法 :企画展ウェブページの申込フォームよりお申込みください。
    ◎申込フォーム:https://form.run/@oyamazaki-rankafuevent-2
    ※お申込み受付開始:2024年2月3日(土)10:00- ※お申込みは1回につき2名様まで ※飲酒を伴うイベントのため、20歳未満の方、当日車両を運転される方はご参加をご遠慮ください ※妊娠中、授乳中の方はご参加をご遠慮ください ※電話・メールによる受付はいたしません ※定員に達し次第、当館ウェブサイトでお知らせいたします ※申込方法は、企画展ウェブページからもご紹介しています
     https://www.asahigroup-oyamazaki.com/exhibition/rankafu/
    主催 :アサヒグループ大山崎山荘美術館

    □蘭の展示即売会
    日時 :2024年3月22日(金)、23日(土)、24日(日) 各日 10:00–17:00
    会場 :美術館庭園内レストハウス
    内容 :京都市西京区にあり、JOGA(日本洋蘭農業組合)に所属する高橋園芸が、蘭の即売会を行います。
    主催 :アサヒグループ大山崎山荘美術館

    主催・協賛・後援

    主催:アサヒグループ大山崎山荘美術館
    後援:京都府、大山崎町、大山崎町教育委員会、NHK京都放送局、京都新聞、エフエム京都

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