開催時間 |
10時00分 - 17時45分
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休み |
休館: 月
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この情報のお問合せ |
常陽藝文センター 029-231-6611
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情報提供者/投稿者 |
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住所 |
〒310-0011 茨城県
水戸市三の丸1-5-18 常陽郷土会館内 |
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最寄り駅 | |
電話番号 | 029-231-6611 |
常陽藝文センターでは、郷土作家展シリーズ第208回として、「主張する器 菊地弘展」を開催いたします。
常陸大宮市在住の陶芸家・菊地弘さんは、黒釉と銀彩を組み合わせたシャープな作品や、色の異なる化粧土を塗り分けた現代的な意匠の作品を制作し、日本伝統工芸展を中心に受賞を重ねています。
幼少のころから身近な器に興味を示していたという菊地さんは、中学・高校生のときには既に陶器を買っていたり窯元を訪ねたりして関心を深めていました。大学は経済学部に進んだものの、在学中から笠間に住み込み、大学のある東京と行き来しながら陶芸修行を始めました。卒業後は瀬戸や益子・笠間で研鑽を積み、昭和57年に御前山村(現・常陸大宮市)で独立して今に至っています。
菊地さんは「銀彩」の陶芸家として高く評価されてきました。独立後、自分独自のものを模索していたときに「銀彩」に出会い、土にはない色合いに引かれて20年間追求し続けてきました。
通常用いられる釉薬とは異なる金属的な質感と、黒マット釉のコントラストが、水や光が交差する様子をイメージした幾何学的な文様を引き立てています。
しかし菊地さんはそのイメージにこだわることなく、3年前から作風をがらりと変え、「彩泥瓷(さいでいじ)」の技法に取り組み始めました。「彩泥瓷」とは発色の異なる化粧土を掛け分けて文様を描き出す技法で、菊地さんはさまざまな化粧土をマスキングしながら帯状につけていく作業を繰り返した後、色の境目に溝をつけて素地の線を出してアクセントにしています。この新しい試みによる作品は銀彩とは異なる優美さと繊細さをもち、今年の伝統工芸部会展では日本工芸会賞を受賞しましたが、菊地さんはさらに土の持っている表現力を引き出したいと研究を続けています。
今展では菊地さんの銀彩と彩泥瓷の優品23点を二期に分けて展示いたします。
(財) 常陽藝文センター
主催: 財団法人常陽藝文センター