令和6年度秋季展 熊本大学永青文庫研究センター設立15周年記念 信長の手紙

重要文化財「織田信長自筆感状」 細川忠興宛 (天正5年〈1577〉)10月2日 永青文庫蔵

重要文化財「織田信長自筆感状」 細川忠興宛 (天正5年〈1577〉)10月2日 永青文庫蔵

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    会 期
    20241005日 -  20241201
    開催時間
    10時00分 - 16時30分
    最終入館時間 16時00分
    ※状況により、臨時に休館や開館時間の短縮を行う場合がございます。 ※ご来館にあたって事前予約は必要ありませんが、混雑時はお待ちいただく場合がございます。
    休み
    月曜日
    (ただし10/14・11/4は開館し、10/15・11/5は休館)
    入場料
    有料
    一般:1000円、シニア(70歳以上):800円、大学・高校生:500円
    ※中学生以下、障害者手帳をご提示の方及びその介助者(1名)は無料
    作品の販売有無
    展示のみ
    この情報のお問合せ
    永青文庫
    情報提供者/投稿者
    開催場所
    永青文庫
    住所
    〒112-0015 東京都
    文京区目白台1-1-1
    最寄り駅
    江戸川橋
    電話番号
    03-3941-0850

    詳細

    展覧会内容

    戦国乱世を駆け抜けた武将・織田信長(1534~82)。永青文庫が所蔵する細川家伝来の信長の手紙59通は重要文化財に指定されていますが、これほどの数が一か所にまとまって伝わる例は他にはなく、直筆であることが確実な唯一の手紙をも含む点で、質量ともに突出したコレクションといえます。
    本展では、これらすべての珠玉の文書を通して、室町幕府の滅亡、一向一揆との死闘、長篠合戦、荒木村重謀反、明智光秀による本能寺の変など、信長の激動の10年間を、配下の細川藤孝(1534~1610)らの動向とともに丁寧に読み解きます。革新的、破天荒、残虐、超人といった現代の多くの人が抱く信長のイメージは真実なのか——。永青文庫の歴史資料から真の信長像に迫ります。

    織田信長と細川家
    織田信長と細川家は、厚い信頼関係で結ばれていました。永青文庫が所蔵する信長の手紙のほとんどは、細川家初代・藤孝(1534~1610)に宛てて出されたものです。藤孝は、はじめ15代将軍・足利義昭に仕えていましたが、義昭が信長と対立すると、やがて同い年の信長を主君として選び、戦の最前線で明智光秀らとともに信長を支え続けました。さらに藤孝の嫡男・忠興(1563~1645)も、15歳のときに大和の片岡城を攻略し、信長からその働きが認められて自筆の感状を受けるなどしています。また、忠興は信長の斡旋により光秀の娘・玉(ガラシャ)を妻として迎え、細川家と光秀は姻戚関係となりました。

    細川藤孝(ふじたか、1534~1610)
    肥後細川家初代(剃髪後は幽斎(ゆうさい)と名乗る)。室町将軍家に仕えた父・三淵晴員(みつぶちはるかず)と、代々漢文などをよくした清原家の出である母との間に生まれ、のちに細川家へ養子入りしました。足利義昭や織田信長に仕え、隠居後は豊臣秀吉、徳川家康らを支えました。『古今和歌集』の秘説「古今伝授」の継承者としても知られ、和歌、能、茶の湯など諸芸に通じていました。

    細川忠興(ただおき、1563~1645)
    細川藤孝と麝香(じゃこう、若狭国熊川城主・沼田光兼の娘)の嫡男。天正6年(1578)、信長の斡旋で明智光秀の娘・玉(ガラシャ)と結婚し、天正8年(1580)には藤孝とともに信長から丹後一国を与えられています。信長没後は家督を継いで秀吉の天下統一に協力。関ヶ原合戦では東軍として家康に仕え、その戦功により豊前一国、豊後国東郡・速水郡の一部が与えられました。茶の湯にも造詣が深く、千利休の高弟・利休七哲の一人に数えられています。

    [見どころ]
    1.永青文庫の一大コレクション、信長の手紙を全て公開
    永青文庫が所蔵する信長の手紙59通(重要文化財)を展示替えしながら全て公開します。室町幕府の滅亡から信長が本能寺の変を迎えるまでの約10年間を追うことができる貴重な文書群です。永青文庫・細川家にしか残っていない唯一無二の手紙は必見です!

    2.自筆の手紙は永青文庫の「織田信長自筆感状」のみ!
    信長の手紙といっても、実は右筆(書記官)が筆をとるのが原則でした。そのなかで、信長本人がしたためたことが確実な手紙は、細川忠興に宛てた「織田信長自筆感状」1通のみ。信長の側近・堀秀政の添状に、信長自ら筆をとったと明記されています。「織田信長自筆感状」は永青文庫が所蔵する歴史資料のなかでも白眉の文書です。豪快な筆運びから、信長像をイメージしてみては!?

    3.手紙を通して読み解く、リアルな日本史
    59通の一通一通には、戦場等の緊迫した状況下でリアルタイムに交わされた、信長の肉声がつまっています。天下統一へ向かう信長の戦略と、それに従った細川家や部将たちの動きが手に取るようにわかります。本展では、そうした手紙を通して、室町幕府滅亡へとつながる信長と将軍義昭との対立、武田勢に大勝利した長篠合戦、信長を苦しめた度重なる家臣の裏切りなど、日本史の一大画期となる出来事を読み解きます。展示室にずらりと並ぶ手紙の迫力を感じながら、リアルな日本史を目の当たりにできます。

    4.信長イメージが変わる?
    手紙には「敵を根絶やしにしてやろう」「自分が負けないのは天の定めだ!」といった、現代の私たちがイメージする信長像と合致するかのような言葉が見られます。その一方、信長があくまで中世的な枠組みにとどまっていた保守的な姿も窺えます。信長は直臣大名領内の統治には原則不干渉で、むしろ家臣の明智光秀らによって、石高制に基づいた近世を先取りするような統治が行われ始めていました。

    5.永青文庫・細川家に信長の手紙が集まったワケに注目
    信長の手紙は800通ほど現存しているとされますが、そのうち59通が永青文庫に所在しています。なぜこれほどまでの数が一か所に伝わったのでしょうか。その理由は、のちに熊本を治めることになった細川家三代・忠利(1586~1641)の尽力にあることが近年の研究で明らかになっています。本展では、祖父藤孝の武功を証明すべく、「信長の感状が埋もれてしまうのは惜しい」と蒐集にかけた忠利の情熱にも注目します。

    6.信長の手紙のほかにも
    本展では、信長や藤孝・忠興ゆかりの品々も展示します。細川家伝来の香木「蘭奢待」や、藤孝が13代将軍足利義輝より拝領した「柏木菟螺鈿鞍」(国宝)、伝藤孝所用「紅糸威腹巻」(熊本県指定重要文化財)、細川ガラシャ作と伝わる雨具「露払」、藤孝(幽斎)筆『源氏物語』(熊本県指定重要文化財)など、信長の手紙とあわせてお楽しみください。

    関連イベント

    記念講演会 信長・藤孝・光秀―「室町幕府の滅亡」と「本能寺の変」―
    講師:稲葉 継陽 氏(熊本大学永青文庫研究センター長)
    日時:2024年11月2日(土)13:30~15:00
    会場:日本女子大学 新泉山館1階 大会議室(東京都文京区目白台1-19-10)
    定員:120名(先着順。定員に達し次第、受付を終了。)
    参加費:1000円(年間パスポート会員、大学・高校生500円)
    ※税込。当日現金でお支払いください。
    申込方法:下記の申込フォームまたは往復はがきにてお申込みください。
    申込フォーム https://forms.gle/rbkUM2bKTACagK8bA/
    往復はがき:〒112-0015 東京都文京区目白台1-1-1 永青文庫11月2日講演会係
    記入内容:①参加者氏名(ふりがな)、②住所、③当日連絡の取れる電話番号、④次のABCいずれか
    (A)年間パスポート会員(B)一般(C)大学・高校生、⑤返信面に住所・氏名
    受付開始:10月5日(土)10:00
    ※往復はがきは10月5日(土)到着分より受付、10月12日(土)必着締切(ただし、申込フォームとはがきを合わせた先着順ですのでご了承ください)
    ※申込は1回につき1名様まで
    ※参加の可否や詳細は、メール または はがきにてお知らせします。メールは「@eiseibunko.com」ドメインからお送りしますので、受信できるよう設定ください。メールの不着やドメインをブロックされた場合など、ご連絡に不備がある場合、参加の権利を無効とさせていただくことがございますのでご了承ください。
    ※イベントは状況により、変更・中止となる場合がございます。

    主催・協賛・後援

    主催:永青文庫、熊本大学永青文庫研究センター
    特別協力:熊本大学附属図書館、熊本県立美術館、ホテル椿山荘東京

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