ミケランジェロ展 ルネサンス建築の至宝

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会 期
20160625日 -  20160828
開催時間
10時00分 - 18時00分
入館は17時30分まで
休み
水、夏季休館(8月12日~8月18日)
入場料
有料
一般1000円、65歳以上900円、大学生700円、中・高校生500円、小学生以下無料
※20名以上の団体は100円割引。障がい者手帳をご提示の方、及び付添者1名まで無料でご入館いただけます。
作品の販売有無
展示のみ
この情報のお問合せ
03-5777-8600(ハローダイヤル)
情報提供者/投稿者
開催場所
パナソニック汐留美術館
住所
〒105-8301 東京都
港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4F
最寄り駅
汐留
電話番号
050-5541-8600

詳細

展覧会内容

イタリア・ルネサンスの巨匠ミケランジェロ・ブオナローティ(1475-156年)は彫刻、絵画、建築という視覚芸術の3つの領域において、他の追随をゆるさぬ卓越した人体表現と深い精神性を示しました。人々は彼を「神のごときミケランジェロ」と称えました。
《ダヴィデ》(1504-1504年、アカデミア美術館蔵)や《ピエタ》(1498-1500年、サン・ピエトロ大聖堂蔵)に代表されるような、石の塊のなかから彫り出された完璧なまでの造形、そしてヴァチカン宮殿のシスティーナ礼拝堂に描いた史上最大の天井画(1508-1512年)はまさに超人技といえましょう。
才能がゆえに権力に翻弄され、その波乱に満ちた長い芸術的人生の活躍の舞台となったのは、フィレンツェとローマでした。そこには、彼か手がけた建築か今も都市の景観を形作っています。ミケランジェロの才能を育んだフィレンツェでは、サン・ロレンツォ聖堂新聖具室や、サン・ロレンツォ聖堂附属ラウレンツィアーナ図書館、そして1534年以降に移り住んだローマでは、カンピドーリオ広場やサン・ピエトロ大聖堂の設計のような都市の規模へと作品を拡大していきました。それらの建築作品には、同時代の人々を驚嘆させた、新しい装飾の表現形式や、彫刻と建築とが一体となった独特な空間の取り扱いが不滅の輝きを放っています。
本展は、ミケランジェロの子孫が受け継いだ邸宅と関係資料を公開するフィレンツェのカーサ・ブオナローティが所蔵する作品を中心に、ミケランジェロ本人による真筆の素描および書簡35点を含めた作品およそ70点を展観いたします。加えて建築模型や写真、映像も用いながらミケランジェロの建築に光をあてます。そして、特別コーナーでは20世紀日本を代表する建築家たちか、この巨匠に寄せた畏敬の念を、自らの作品のなかでどのように展開したか御覧いただきます。

第1章 ミケランジェロ・ブオナローティ
彫刻、絵画、建築、また詩作においても類まれな才能を発揮した「万能の天才」としてミケランジェロを称揚する肖像画は後世、様々なヴァージョンで描かれてきました。この章で紹介する肖像画のひとつは、彫刻家レオーネ・レオーニがミケランジェロヘの贈り物として制作した、ミケランジェロの横顔を彫りこんだメダルの試作品です。もう一点は豪華なバロック様式の額縁に額装された肖像画で、こちらは後世の画家たちがしばしば手本としたフィレンツェの画家ヤコピーノ・デル・コンテが1535年頃ローマで描いた有名なミケランジェロの肖像画に基づくものです。このほか、ルネサンス期の芸術家の伝記として最もよく知られているジョルジョ・ヴァザーリによる『美術家列伝』(1568年の増補改訂版、『著名画家・彫刻家・建築家列伝』)も展示し、ミケランジェロの功績がどのように継承されてきたかを御覧いただきます。

第2章 ミケランジェロとシスティーナ礼拝堂
世界最大の教会堂建築であり、今日、カトリック教会の総本山として知られるヴァチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂は、教皇の権力下で芸術家としての人生を送り、信仰心の篤いミケランジェロを語る上で最も重要な創作の舞台でした。教皇ユリウス2世の依頼により、1508年から4年の歳月をかけて天井に描いた13×40メートルという世界最大規模のフレスコ画と、ローマに移住後の1536年から1541年にかけて描いた祭壇画《最後の審判》のあるシスティーナ礼拝堂は、この大聖堂に隣接しています。システィーナ礼拝堂では、顔面に絵具をしたたらせながら、のけぞるように立ったまま描くという至難の業の天井への描画を、旧約聖書から「創世記」の9つの場面と12人の預言者と巫女を建築的な枠組みのなかに、見事にひとつにまとめあげました。本章では、天井画に描かれている旧約聖書の場面や預言者と巫女の姿の準備素描を中心に展示いたします。また、ジョルジョ・ギージが《最後の審判》をうつした銅板澗シリーズを展示し、賞賛と非難を巻き起こしつつも後世の芸術家たちに与えた多大な影響力をうかがいます。晩年のミケランジェロは、建築家としてサン・ピエトロ大聖堂の設計に挑みました。

第3章 建築家ミケランジェロ
1504年に完成した《ダヴィデ》によって、彫刻家としての威名をとどろかせたミケランジェロは、その翌年同郷の建築家であるジュリアーノ・ダ・サンガッロの紹介により、教皇ユリウス2世から新しいサン・ピエトロ大聖堂内に自分の墓廟を制作するように依頼されます。当初の計画は変更を余儀なくされますが複数の彫刻で飾られる背景としての墓廟が空間を内包する建築的な発想へと展開し、ミケランジェロはその後、建築家としても類まれなる力量の持ち主であることを実証していきます。フィレンツェでは「サン・ロレンツォ聖堂ファサード計画」(1515-1520年)、「メディチ邸外壁第一層の窓I0517年頃)、ミケランジェロによるかの有名な彫刻《夜》《昼》《黄昏》《曙》の擬人像で知られるメディチ公の墓碑のある「サン・ロレンツォ聖堂新聖具室」(1520-1534年)、「ラウレンツィアーナ図書館」(1524-1559年)といった作品を紹介します。ラウレンツィアーナ図書館については、木展のために閲覧室と玄関室の模型をあらたに制作し、その独創的な空間構成の魅力も御覧いただきます。ローマでは政治の主要拠点としての「カンピドーリオの丘の広場と建築」(1538-1564年)と対照的に宗教的拠点である「サン・ピエトロ大聖堂ドーム」(1546-1564年)を中心に、1564年に亡くなるまで最晩年の仕事である「サンタ・マリア・マッジョーレ聖堂スフォルツァ礼拝堂」(計画段階のみ。1560頃-1564年)や「ビア門」(1561-1564年)など12件の建築作品の紹介を中心に、建築作品の素描や関連資料を展示します。

関連イベント

■講演会1 ミケランジェロの建築に見る古代との闘い
 出演:飛ヶ谷潤一郎(東北大学大学院工学研究科准教授)
 古代を超越したといわれるミケランジェロ。当時、建築の分野における古代の権威とは、古代遺跡やウィトルウィルスの『建築十書』であった。どのようにすれば古代を凌駕したといえるのか、建築のオーダーに着目しながら検討してみたい。
 日時:2016年7月2日(土)13:30~15:00(開場13:00)
 場所:パナソニック東京汐留ビル5階ホール
 定員:要予約(定員150名)聴講は無料ですが、本展の観覧券が必要です

■講演会2 万能の天才「神のごときミケランジェロ」
 出演:高階秀爾(大原美術館館長、公益財団法人西洋美術振興財団理事長、東京大学名誉教授)
 レオナルドにせよラファエロにせよ、彫刻、絵画、建築も手がけるルネサンス期イタリアに特有の「万能の天才」であった。ミケランジェロはその時代の最後の天才といえよう。西洋美術史の大家が、その創造的な成果をあらためて見直す。
 日時:2016年7月16日(土)13:30~15:00(開場12:30)
 場所:パナソニック東京汐留ビル5階ホール
 定員:要予約(定員250名)聴講は無料ですが、本展の観質券が必

 お申込方法:講演会はハローダイヤル03-5777-8600へお電話にてお申込ください。
 受付開始日2016年4月18日(月)より(受付時間8:00-22:00)
 ●簡単なアンケートにご協力いただきます。
 ●受付は先着順、定員になり次第締め切らせていただきます。
 ●お申し込み時にいただいた個人情報は、本イベントの受講管理の目的でのみ使用します。
  なお、お預かりした個人情報は、上述の目的での使用に同意いただいたものとさせていただきます。
 ●定員に達しなかった場合、当日受付をする場合があります。●未就学児はご遠慮ください。

主催・協賛・後援

主催:パナソニック汐留ミュージアム、日本テレビ放送網
協力:アリタリアーイタリア航空、日本通運、モンテノービ
後援:イタリア大使館、イタリア文化会館、一般社団法人日本建築学会、公益社団法人日本建築家協会、港区教育委員会
企画・協力:アートプランニングレイ

関連情報

[巡回情報]
山梨県立美術館 2016年4月23日~6月12日
ふくやま美術館 2016年9月18日~11月6日

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