美しい春画― 北斎・歌麿、交歓の競艶 ―

喜多川歌麿「夏夜のたのしみ」(部分) 個人蔵【通期展示】

喜多川歌麿「夏夜のたのしみ」(部分) 個人蔵【通期展示】

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会 期
20240907日 -  20241124
開催時間
10時00分 - 17時00分
入館は16時30分まで
休み
月曜日
祝日の場合、翌火曜日休館
入場料
有料
当日券 2,200 円 前売り券 2,000 円
※団体・学生・障がい者などの割引はありません。
18歳未満は入場禁止 (会場にて年齢の分かるものをご提示いただく場合があります)
展覧会の撮影
不可
作品の販売有無
展示のみ
子連れ
否 (※乳幼児を含め、18歳未満は入場禁止となります。)
この情報のお問合せ
細見美術館
情報提供者/投稿者
開催場所
細見美術館
住所
〒606-8342 京都府
京都市左京区岡崎最勝寺町6-3
最寄り駅
東山
電話番号
075-752-5555

詳細

展覧会内容

 春画は、一般に、人間の性愛を描いた絵画の総称で、男女の姿がおおらかに、時にユーモアをもって描かれています。江戸時代には「笑い絵」とも呼ばれ、浮世絵の普及とともに、大名から庶民まで貴賤を問わず、男女対等に楽しまれました。また、春画は縁起物でもあり、嫁入り道具として母から娘や嫁に受け継がれています。
 しかし、明治時代以降、西洋的倫理観の流入に伴い、春画はタブーとみなされ、秘すべきものとされるようになりました。
 2013~14年、ロンドンの大英博物館で「春画 日本美術の性とたのしみ(Shunga sex and pleasure in Japanese art)」が開催され、春画の高い芸術性とユーモラスな発想が海外で高く評価されました。そして、2015~16年には、日本では初めてとなる本格的な「春画」展が永青文庫(東京・目白)と細見美術館(京都・岡崎)で開催され、大きな注目を集めました。これを契機に春画をめぐる環境は大きく変化し、多くの一般の方々の関心が高まり、浮世絵研究においても春画は特殊なジャンルではなく、絵師の作画活動の一つとして捉えられるようになりました。
 この展覧会では、版画・版本の作品に加え、特に、1点ものである絵画作品、いわゆる「肉筆春画」に焦点をあて、書籍などに掲載され、存在は知られながらも、美術館での展示が叶わなかった作品をご紹介する機会となります。
 日本の美術館では初公開となる葛飾北斎の幻の名品「肉筆浪千鳥」や、喜多川歌麿の大作、さらには海外から里帰りを果たした作品を含む、精選された美麗な春画約70件を心ゆくまでご鑑賞ください。

[みどころ]
1.北斎の肉筆春画の傑作「肉筆浪千鳥」、日本の美術館で初公開

2.北斎ファン、必見!北斎春画の3作品を比較展示―「肉筆浪千鳥」、『浪千鳥』、『富久寿楚宇』―
幻の名品「肉筆浪千鳥」、歌麿の『歌満くら』と並び、かつて春画の最高峰と目された『浪千鳥』、北斎自身の筆によると認知される『富久寿楚宇』を同時に比較しながら見られる、初の機会。

3.秘かに愉しむもの、という春画のイメージを覆す
歌麿の作「肉筆春画」2点が日本の美術館で初公開!

4.美しい春画22点が里帰り
2013年の大英博物館「Shunga」展では9点、そして2015~16年の春画展で14点が出品されたミカエル・フォーニッツコレクション。今や「フォーニッツコレクションなしに肉筆春画については語りえない」とまで言わしめています。本展では初公開作品を含む、これまでで最大となる22点の優品が里帰りします。

[展示構成]

第1章 「上方春画の世界」
雪鼎の春画は、火伏せのお守り!
さまざまな上方春画を紹介。中でも、18世紀後半の上方春画界を席捲した月岡雪鼎の作品は、江戸のそれと比較して濃厚な描写が特徴的です。当時、雪鼎の春画を所持すると火伏せのお守りになるという伝説が生まれるほど、人気を博しました。

第2章 「北斎・歌麿の競艶」
歌麿の大作、日本の美術館で初公開!さらに、近年発見された北斎の肉筆春画、関西初披露。
掛軸は、原則的に床に掛けて複数の眼で鑑賞する絵画。これらの春画掛軸がどのようなシチュエーションに置かれたのかを、想像しながらご鑑賞ください。

後期もみどころいっぱい
北斎春画作品の中で最も有名な「蛸と海女」の図で知られる『喜能会之故真通』も登場。

第3章 「魅惑の浮世絵春画」
確かめよ。ホンモノが持つ凄さを!
注文による1点モノの肉筆春画では、金や銀をはじめ、良質な絵具を用いて男女の肌や身体、着物などが繊細に描かれています。さらに艶墨が使われた髪、陰毛の緻密な毛描きなどの技を凝らした表現にもご注目ください。
また、版元や絵師の名を隠した地下出版物であった春本では、豪華絢爛な色彩に加え、雲母摺り、空摺といった江戸版画の超絶技巧を堪能できます。
贅を尽くした美しい春画の世界をお愉しみください。

主催・協賛・後援

主催: 細見美術館、朝日新聞社、京都新聞 
特別協力:角匠
協力:カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社

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