イヴ・ネッツハマー ささめく葉は空気の言問い

イヴ・ネッツハマー《身体の外縁》 2012年 ギャラリー・ビアンコーニ(ミラノ)での展示映像より

イヴ・ネッツハマー《身体の外縁》 2012年 ギャラリー・ビアンコーニ(ミラノ)での展示映像より

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会 期
20240310日 -  20240512
開催時間
9時30分 - 17時00分
最終入館時間16時30分
休み
月曜日
(4/29、5/6 は開館)、4/30、5/7
入場料
有料
一般 1,000円(800円)、高校生・大学生 800円(640円)、小学生・中学生 600円(480円)
※( )内は 20人以上の団体料金 ※身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保険福祉手帳の交付を受けている方とその介護者(1名)は無料。 ※宇都宮市在学または在住の高校生以下は無料。宮っ子の誓いカードまたは学生証をご提示ください。 ※毎月第3日曜日(3月17日、4月21日)は「家庭の日」です。高校生以下の方を含むご家族が来館された場合、企画展観覧料が一般・大学生は半額、高校生以下は無料となります。 ※4月2日(火)「市民の日」振替日は、宇都宮市民の方は観覧無料。ご来館の際は住所が確認できる身分証明書をご提示ください。
作品の販売有無
展示のみ
この情報のお問合せ
宇都宮美術館
情報提供者/投稿者
開催場所
宇都宮美術館
住所
〒320-0004 栃木県
宇都宮市長岡町1077
最寄り駅
宇都宮
電話番号
028-643-0100

詳細

展覧会内容

謎めいてときに痛ましく、けれどもあくまでエレガントな線と形で紡がれる心象世界。
スイス現代美術の「今」を体現する作家イヴ・ネッツハマー(1970-)は、通常の語りの論理を超えて展開するデジタル・アニメーションの映像に、自動機械など風変わりなオブジェを掛け合わせ、世界の起源や自己の根拠をめぐる問いが忘却の淵に押しやられながらもなお明滅する領域を、繊細に描き出してきました。
日本で初めての個展となる今回の展示では、これまでの代表的な映像作品を紹介するとともに、宇都宮で現地制作する大規模な新作インスタレーションを披露します。

みどころ
1.代表的な映像作品を上映
コンピューター・アニメーションによる無言劇の映像は、通常の語りの理路ではなく、イメージがイメージを呼ぶ原理に即して進行し、見る者を予測不可能な展開に引き込みます。

2.宇都宮の地下空洞に触発された竹のインスタレーション
宇都宮に産する大谷石の採掘場には、神殿を思わせる魅惑的な地下空洞が広がっています。その光景に着想を得たネッツハマーは今回、竹を用いた大規模なインスタレーションを現地制作します。

3.美術館建築とのスリリングな競演
作品が設置される土地や建築の記憶を肌で読み解くネッツハマーが、周囲の森の情景を建物内に効果的に取り込む宇都宮美術館の空間と、作品で対話を交わします。

展覧会に分け入るための 3 つのキーワード
[線]
ネッツハマーの表現の起点は、コンピューターによるデジタル・ドローイングの純化された線にあります。ドローイングの航跡それ自体はエレガントなまでに明晰でありつつ、描かれたイメージには、世界に対する違和の痛みを感じさせるような奇妙さが漂います。線は、ロープや針金などを用いてさらに現実の三次元空間へと展開されます。

[人像]
ネッツハマーのデジタル・アニメーションには、顔をもたず、性別もさだかでない抽象的な〈人像〉が繰り返し登場します。映像の中で、それらは有無を言わさぬ状況の展開に巻き込まれ、ときには血を流し、煩悶し、危ういコミュニケーションに身を投じます。〈人像〉は、無防備な傷つきやすさと同時に、変容へと開かれた可塑性を感じさせる存在だと言えるでしょう。

[潜る]
設置される場や建物の深層記憶に感応するネッツハマーの作品には、地下や水中へと潜る〈人像〉がたびたび現れます。宇都宮の大谷採石場跡、さらに近隣の足尾銅山跡の地下空間を訪れ触発されたネッツハマーが、われわれの深層に広がる空洞にどのように潜り、なにを照らし出すのか、ご期待ください。

イヴ・ネッツハマーについて
1970年、シャフハウゼン生まれ。建築製図やデザインを学んだのち1997年より作家活動を開始したイヴ・ネッツハマーは、ピピロッティ・リスト(1962-)の次の世代を担う映像インスタレーション作家として注目を集め、2007年のヴェネツィア・ビエンナーレではスイス館代表をつとめました。これまで、サンフランシスコ近代美術館(2008年)、ベルン美術館(2010-11年)など各地で個展を開催。大学や病院など、公共建築と一体化したプロジェクトでも現代的な感性と機知にあふれた作品を手がけています。2024年、長編デジタル・アニメーション映画「旅する影」公開予定。

主催・協賛・後援

主催:宇都宮美術館、下野新聞社
後援:在日スイス大使館
助成:スイス・プロ・ヘルベティア文化財団

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