マルク・シャガール 版にしるした光の詩(うた)

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会 期
20230701日 -  20230827
開催時間
10時00分 - 18時00分
入場は17時30分まで
休み
月曜日
ただし7月17日(月・祝)は開館、7月18日(火)は休館
入場料
有料
一般1,200円、65歳以上1,000円、大高生800円、中小生500円、未就学児無料
作品の販売有無
展示のみ
この情報のお問合せ
050-5541-8600(ハローダイヤル)
情報提供者/投稿者
開催場所
世田谷美術館
住所
〒157-0075 東京都
世田谷区砧公園1-2
最寄り駅
用賀
電話番号
03-3415-6011

詳細

展覧会内容

宙を舞う恋人たちや花束、動物などを幻想的で色彩豊かに描く「愛の画家」として知られ、20世紀を代表するアーティストのひとりとなったマルク・シャガール(1887-1985)。帝政ロシア領のヴィテブスクにユダヤ人として生まれ、戦禍や革命に翻弄されながらモスクワやベルリン、そしてパリやニューヨークへと活動の地を移した異邦人画家としての境遇も、作品に陰影を与え、その妙味を奥深いものにしています。
シャガールは絵画のかたわら版画制作にも熱心に取り組み、2,000点以上の作品を手がけました。その創作活動は版画史の観点から見ても非常に重要な足跡であり、版元や工房との協働によって生み出された版画作品には、絵画に通ずる部分はありながらも、また一味ちがった独特の表現と味わいが刻まれています。
本展では神奈川県立近代美術館の望月コレクションより、さまざまな年代・技法による6つの版画集から厳選した作品約140点をご紹介し、技法ごとの表現の違いや、題材や制作の背景などに注目しながら、その魅力に迫ります。

本展では1950-60年代に刊行された、技法もさまざまな6つの版画集をタイトルごとにご紹介します。『ダフニスとクロエ』や『サーカス』などシャガール版画を代表する名作はもちろん、『馬の日記』や『悪童たち』などの知られざる逸品も一堂に展示します。

・『ラ・フォンテーヌ寓話集』 1952年刊 エッチング    展示:32点/全100点中
・『馬の日記』1952年刊行 エッチング、リトグラフ     展示:18点全点
・『悪童たち』1958年刊行 エッチング、アクアティント   展示:10点全点
・『ダフニストクロエ』1961年刊 リトグラフ        展示:42点全点
・『サーカス』1967年刊 リトグラフ            展示:23点/全38点中
・『ポエム』1968年刊行 木版               展示:15点/全24点中

[みどころ]
リトグラフ(石版画)だけでなく、エッチング(銅版画)や木版画も!
技法ごとに全く違う表現を楽しむことができます。
シャガールの版画といえば、今回も展示される『ダフニスとクロエ』や『サーカス』などの色彩豊かなリトグラフがまっさきに思い浮かびますが、じつは様々な版画技法を探究しています。陰影が際立つモノクロームのエッチングによる『ラ・フォンテーヌ寓話集』や、木版による荒々しく素朴な味わいの『ポエム』など、ひとくちに版画といっても多様な表現がみられます。本展ではシャガール版画の技法ごとに全く違った表情を楽しむことができます。

刷りと状態のよい作品で、響き合う色彩の繊細なニュアンスを堪能できます。
シャガールは、自身の目指した色彩が出ない場合は版画集の出版をとりやめたこともあるくらい、版画においても色彩表現には並々ならぬこだわりがありました。本展で展示する神奈川県立近代美術館のコレクションの版画作品は、いずれも非常に状態がよく、シャガールが表現したかった絶妙な色彩を当時のままに、じっくりと堪能することができます。

版画は詩や物語とともにある!絵だけでなく、物語の内容もわかりやすく紹介します。
版画集は、詩やテキストの挿絵として絵がある、あるいは絵に着想を得た詩や物語が添えられることが多く「絵と言葉」が混然一体となった表現形式です。にもかかわらず、美術館で展示されるのはえてして絵の部分のみで、説明がなければその絵がどんな物語のどんな場面なのか「?」となることも少なくありません。そこで今回は、版画の表現している世界観をより理解するため、絵とともにある詩や物語のあらすじなどもわかりやすく紹介します。

関連イベント

学芸員によるレクチャー「版画家としてのシャガール」
担当学芸員がシャガールの芸術や本展の見どころについてお話します。
日時:023年7月23日[日]、8月12日[土] 午後2時~3時
会場:講堂
定員:先着90名
参加費:無料 *当日午後1時30分より講堂前にて整理券を配布  *手話通訳付き

100円ワークショップ「版にしるしたわたしの詩」
トレーシングペーパーとオイルパステルを使ってモノタイプの版画を作り額装します。
日時:7月の毎土曜、8月の毎金・土曜 午後1時~3時
会場:地下創作室
定員:一度に20名まで
参加費:1回100円 *予約不要、随時受付

主催・協賛・後援

主催・世田谷美術館(公益財団法人せたがや文化財団)
後援 :世田谷区、世田谷区教育委員会
特別協力:神奈川県立近代美術館

関連情報

ミュージアム コレクションⅠ「山口勝弘と北代省三展 イカロスの夢」
2023年4月23日(日)~7月23日(日) 2階展示室
https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/collection/detail.php?id=col00117
第二次世界大戦後の日本において前衛芸術の出発点に位置する〈実験工房〉。短い期間ではありましたが、若い美術家や音楽家たちが集まり、協働で舞台を手掛け、発表会を行い、芸術の総合を目指しました。
ここに参加し、1970年代以降はメディアアートの先駆者として活躍した山口勝弘(1928-2018)は、2001年に病に倒れたあとも、制作を続けます。身体の動きが不自由ななか、宇宙空間や飛行について思索を巡らせ、絵筆を握りキャンバスに向かいました。短いタッチが繰り返されるカラフルな画面に向き合うと、身体に伝わる振動を感じつつ絵画が生み出されたことがわかります。
 また、同じく〈実験工房〉で活動し、写真の仕事も多く遺している北代省三(1921-2001)は、1970年代以降、模型飛行機や凧の制作を行いました。特に凧は、和洋問わずにさまざまな形体を試みています。その造形的な美を求めるばかりではなく、エンジニアのように風の速度や圧力を計算しつつ精度を高めていく姿は、遊びでありつつ遊びの先に何かの真理を掴もうとしているかのようです。
 本展覧会では、山口勝弘の晩年の絵画作品と北代省三の凧を中心とし、福島秀子や駒井哲郎、大辻清司ら〈実験工房〉のメンバーの制作活動の一端をご紹介します。

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