開催時間 |
11時00分 - 19時00分
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休み |
月曜日,火曜日
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入場料 |
無料 |
作品の販売有無 |
販売有
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この情報のお問合せ |
NANZUKA UNDERGROUND
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒150-0001 東京都
渋谷区神宮前3丁目 30-10 |
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最寄り駅 | 原宿 |
電話番号 | 03-5422-3877 |
この度NANZUKAは、NANZUKA UNDERGROUND 2Fにおいて、山路紘子の個展「すみか」を開催致します。
山路紘子は、1983年三重県生まれ、武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コースを修了しました。これまで、「群馬青年ビエンナーレ」(2008年)、「所沢ビエンナーレ引込線」(2009年, 2011年)、「VERLANGSAMTE PERFORMANCE」 (Van Horn, デュッセルドルフ、ドイツ、2012 )、「Hiroko Yamaji, Stephan Ruderisch, Daniel Schubert」 (Galerie Gebr.Lehmann、ドレスデン、ドイツ、2012)、「Unechte Landschaft」(BKV Brandenburgischer Kunstverein Potsdam e.V、ポツダム、ドイツ、2015)、「MOE MATSUHASHI, HIROKI TSUKUDA, HIROKO YAMAJI」 (Capitain Petzel、ベルリン、2019)と、日本とドイツにおいて数多くの展覧会に参加しています。
山路は、その静かな日常の中で発見した風景や時間、心象、思考を象徴的にトリミングし、それらをリズミカルに再構築する手法で印象的な画面を作り出します。マクロ的な視野とミクロ的な視点を同時に組み合わせながら生み出される抽象と具象を中性的に行き交う画面は、山路が繰り返す対象との対話の蓄積でもあります。山路の作品は、一見すると抽象画に見えますが、その制作態度はむしろ写実的です。山路は、対象を注意深く観察することを何よりもその創作過程で重要視し、自然と沸き上がってくる感情やアイデア、浮かび上がる形態、耳に届く旋律、風に乗って辿り着いた香りを、キャンバスに描き起こそうと試みるのです。
今回の山路の新作は、世界を構成するさまざまな要素、私たちを生存させている環境、そして概念や思考、予感といった姿形の見えないものに対する私たちの認知を、複合的に捉えようとする画家による実験の痕跡を感じさせます。例えば、これらの作品の中に読み取ることができそうな様々な形象、例えば、鳥の群れ、植物、雨、風、雲、山、島などは、いずれも山路にとって本来の意味を持ち続けません。山路が読み解こうとしている姿は、視覚的に私たちが分かっていると思い込んでいる形態と、視覚的に捕獲不可能な形象を組み合わせた思考と認識のパズルなのです。本展で、山路は生命をテーマとした作品に取り組み、次のように語りました。
「今回2点、涅槃図をモチーフにかきました。臨終のときの場面や、どこを住処としているのかは、大量の死や死ぬ事柄に触れるたび思いをはせることです。この感情をきっかけでかきはじめましたが、どうしようもなく暗く。でも、同時にちょっと希望もある。それらの辻褄をあわせ、折り合いをつけるように絵を描き完結させていきました。絵を描きあげることで辻褄があったから、今は暗さに引っ張られていないのです。」
山路は、疫病や戦争といった人類がいまだに乗り越えることのできない苦難を前にして、その現実と自分との距離感を、制作を通じて推し量ろうと試みているかのようです。
本展を皆様にご高覧いただけると幸いです。
Opening reception: 2023年1月13日(Fri) 16:00 - 19:00