MADARA MANJI VORTEX

  • 印刷する
  • add calendar
会 期
20200701日 -  20200802
開催時間
10時00分 - 15時00分
休み
クリエイター在廊

会期中
入場料
無料
作品の販売有無
販売有
この情報のお問合せ
軽井沢ニューアートミュージアム
情報提供者/投稿者
開催場所
軽井沢ニューアートミュージアム
住所
〒389-0102 長野県
北佐久郡軽井沢町1151-5
最寄り駅
軽井沢
電話番号
0267-46-8691

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

MADARA MANJIは日本古来の金属加工技術である「杢目金(もくめがね)」を駆使した立体作品を制作し、現在国内外で高い注目を集める現代美術家です。

2017年に軽井沢ニューアートミュージアムで初めて開催した個展『Antagonism and Transcendence(相克と超越)』では、作者自身が内面に抱える、他者とは決して相容れない感情や思考、それらが衝突や拮抗を繰り返しながらも一つの高みを目指すさまをユニークな素材と技巧で可視化、観客に鮮烈な印象を残しました。

3年を経た今展では、それまで《個人》規模で扱っていたテーマ「混ざり合い共存する力」を「自己と他者の関係性」にまで拡張。誰もが内面に抱える「欲望と理性」などの矛盾や、社会や時代におけるパラドックスを様々な異種素材に投影します。強靭なエネルギーを要する技法でそれらが結合された作品世界では、森羅万象がひとつの物体の中に混淆し、緊迫の度を増しながら制御不能なエネルギーの渦(vortex)と化しています。

MADARA MANJIの作品における、相反する個性が反発しつつも交わり、その自壊のエネルギーを自立に転化する様相は、人間の精神の普遍性を表しているように見える一方で、現代社会の傲慢さを晒しているようにも感じられます。その脆いばかりの精神さのなかに見出される美は、侵されることのない高貴さをまとっています。

【作家ステートメント】

『 様々な要因が混ざり合う事 』

『 より多くのものと混ざり合い拡張し続ける、大きな渦 』

『 本来混ざり合わない要因同士が混ざり合い、それでも尚存在し続ける力 』

『 それらの要因の関係性に生じる緊張感、不安、矛盾、美しさ 』

私は主に金属素材を使用し作品を制作しています。多種の金属を叩き込み混ぜ合わせた金属塊はその内側に強烈な自壊性を抱え、その外側に鮮明な模様を表します。

性質の異なる多種の金属が混ざり合う金属塊は、その性質の差異により強烈な自壊性を内包します。硬さや融点、伸展率が異なる多種の金属を細かく混ぜれば混ぜる程、金属塊の内部には反発し合う力が発生し、割れたり崩れたり、その力は崩壊性へと進行します。

その崩壊性の力を上回る強い力で結束させなければ、他要因が混在するこの状態は成立しません。 そしてこの自壊性を内包してしまう他要因による構造こそが美しく鮮明な模様として現れます。

私はこのビジョンに、自分自身の精神性についてシンパシーを感じます。

私も自分自身の内側に様々な要因を抱えています。 感情、倫理、本能、経験、無自覚性、そういったものが膨大に混ざり合った渦が私の内側です。その混ざり合った要因同士の中には、相性が悪く反発しあう関係性もあります。

その反発する力は確かに自分の内側にあり、俗にそれを苦悩や葛藤、矛盾などと呼ぶのだと思います。私は私の内側にあるそういった渦の力に悩まされる事も多く、頭を抱えてばかりいます。その私自身が更に他者と繋がり、世界と接続し、新たな渦を形成し続けています。それはまるで、どこまでも大きくなり続ける渦のようです。大きくなり続ける渦は、自壊性や矛盾すらその内側に内包し、しかしそれでいて、私はそれを美しいと考えます。私自身も、他者も、世界も、強烈な自壊性を抱き、そして故に美しいと考えます。

様々な要因を内包した構造体の、【強烈な自壊性と矛盾】と、【それが尚崩れる事無く成立出来る結束しようとする力】。その拮抗と超越、緊張感と不安感、そして存在感と、美しさ。

それを肯定したいと考え、作品を制作しています。

平均:0.0 
レビューした人:0 人

近くの展覧会

人気の展覧会

<<        >>

クリップした展覧会はありません。