開催時間 |
11時00分 - 19時00分
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休み |
月
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入場料 |
無料 |
作品の販売有無 |
販売有
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この情報のお問合せ |
Gallery MoMo Ryogoku
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒130-0014 東京都
墨田区亀沢1-7-15 |
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最寄り駅 | 両国 |
電話番号 | 03-3621-6813 |
GALLERY MoMo Ryogoku では、2019年最初の展示として中井章人の個展「透明ノイズ」を1月12日(土)から2月9日(土)まで開催いたします。
中井章人は1984年三重県生まれ、2018年東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程油画を修了、在学中の2009年には、久米賞を、2017年には野村美術賞など数々の賞を受賞し、作品が台東区の買い上げとなるなど活躍して来ました。在学中より、当ギャラリーで発表を続け、4 回目の個展となる今展は、大学という環境を離れて初めての個展になります。
初期より平面作品では、厳選された油絵具と細心の注意が払われた制作環境を作り、強固な支持体に緻密で緊張に満ちた色面を生み出してきました。また、平面作品のモチーフを思わせる古い工芸品などを転用した立体作品も、本来の役割や姿を剝奪して外観を別の何かへと変貌させ、それぞれに「錯感」という造語を当てて視覚的な想像力を掻き立てて来ました。
しかし、2017 年に開催した「ラプラスの庭」と題された展示では、そのモチーフを「対象物」から「物語」へと拡大させ、鑑賞者によって人それぞれに違う意味や価値を想像するという、同じ物を視認しながらも鑑賞者自身を取り巻く様々な要因によって、異なる物語がそれぞれ紡ぎ出されてしまうような作品を制作し、作品により奥行きを与えました。
中井は、10年という長期間身を置いた環境から離れ、新たな環境で、今までの制作などを客観的に振り返ったときに、「自らの目指していた絵画」と「今現在の絵画・画風」との間に大きな乖離や、その中で生まれたバイアスの存在に気が付いたと言います。今展では、そのバイアスや制作においてギャップを生じさせたものを「目には見えないノイズのような何か」とし、それを取り払うことを試みています。「近々の新作」とそれ以前の「旧作」とを二つのスペースで分けて展示することで、その変化をより際立たせることを意図しています。
再出発への道を探る新作は抒情性も感じられ、前回の展示を一歩進めた展開を見せています。新たな作品を中心にした平面作品十数点の、新年にふさわしい展示を予定していますので、皆様のご高覧をいただければ幸いです。
作家コメント
二つの部屋を通して「透明なノイズ」の観測を試みる。
2018 年 中井章人