前谷康太郎展 “Translations”

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会 期
20240406日 -  20240428
開催時間
13時00分 - 19時00分
休み
月曜日,火曜日,水曜日
入場料
無料
作品の販売有無
販売有
この情報のお問合せ
Yu Harada
情報提供者/投稿者
開催場所
Yu Harada
住所
〒162-0065 東京都
新宿区住吉町10-10
最寄り駅
曙橋
電話番号
03-6555-2483

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

 大学では言語学を専攻し、映像と言語の関連性への関心にもとづく写真を制作しはじめる。また、大学在学中から自然光をサンプリングし、それを再構築したヴィデオや写真を発表。光そのものとしての映像作品を制作している。
 初期の作品 “Echo of Reality”では、映像の画面内の1ピクセルが持つ情報だけを拡大すると、色彩と明度の変化のみが見える。映像というメディアは詰まるところ、色彩と明度を持った多くの光の粒子の運動にすぎない。粒子の集合体が相対的に関係することで「何か」を表象しているから 、私たちはそれを「 何か 」であると認識するのである。“ Echo of Reality”は、自然現象としての炎の有様を、「映像」としてではなく「光と音の現象」として再表出させることで、映像のデバイスを用いながらも、通常の「映像」が表現し得ないリアリティーを顕在化させる試みを行なっている。

本展では、Flatland という新たなシリーズを展開している。

以下、作家ステートメント

「私がこのシリーズの制作を始めたのは、仕事が多忙になり、車での移動中にしか作品に費やす時間がなくなった3年前からである。その頃住んでいた丹波篠山から職場のある高槻まで、片道 70km、信号や低速車に引っかかることなくスムーズに走っても90分の道のりであった。そのため日の出前から走り始めることも多く、刻々と変化する太陽光の色彩と田園風景の美しいスペクタクルの中を日々移動していた。その頃の私にとって、その時間だけが、過去の作品で扱ってきた光と再会できるような、心躍る時間だった。
真冬のある日、日の出前の空の色づき(After Glow ならぬ Before Glow である)を見ようと、見晴らしの良いところに車を停めていた。黒い車体の光沢面を、オレンジ~藍色のグラデーションが幾本もの川のようになぞっていく。色づく空と、それを反射する金属の光沢面以外は漆黒の闇である。闇がこの二つの空間をつないでいるような錯覚に陥る。物理的に隔てられた二つの空間という、次元を超越して輝く色彩。触ることのできない空の光が、冷たい金属の2次元曲面の中に生捕りにされる。ちょうど車に積んでいたマクロレンズで、この反射光を撮影したのが「Flatland」シリーズの一枚目である。車のボディーという二次元曲面に凝縮された、言語化不能な世界に与えられる一つの翻訳であり、私が対峙した越境感覚の記録である」

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