開催時間 |
11時00分 - 18時00分
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入場料 |
無料 |
作品の販売有無 |
展示のみ
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この情報のお問合せ |
ソニーイメージングギャラリー
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒104-0061 東京都
中央区銀座5-8-1 銀座プレイス6階 |
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最寄り駅 | 銀座 |
電話番号 | 03-3571-7606 |
ソニーイメージングギャラリーは、2022年2月4日(金)から2月17日(木)まで、初めての短編動画の展覧会『はじまりの残像』を開催します。
動画は19世紀に人間の視覚を利用して絵が動いているように見せる仕掛けがいくつか考案されたことが起源とされています。それに対して“写真”の方は、紀元前に針穴写真の原理が使われ始め、カメラ・オブスキュラに改良されたのが15世紀、そしてニエプス兄弟が1826年に感光材料を用いて初めての写真を撮影しました。このように“写真”と“動画”は誕生の時期こそ異なりますが、現代においては写真を撮るのに最もよく使われるスマートフォンやデジタルカメラには当たり前のように動画を撮影する機能も搭載されており、操作一つ行えば同じ機器で誰もが“写真”“動画”のいずれをも撮影できる時代を私たちは生きています。
そしてクリエイターたちは“写真”と“動画”のそれぞれの特性や表現力を生かし、時に両者を使い分け、時には両者を合わせて表現を構成することで、新しい表現を創り出していっています。ソニーイメージングギャラリーではこれまでも4Kテレビや4Kプロジェクターを備え動画作品も展示にとりいれて来ましたが、2021年の8月に募集を行った作品展公募から「短編動画部門」を設けました。この『はじまりの残像』展は「短編動画部門」の公募を通じて開催する初めての映像作品展になります。
立川 清志楼は、固定カメラで撮影した写真・映像に多重化・アニメーション化等の加工編集を行った実験映像『第一次三カ年計画 Selection remix』を展示します。立川は作品の舞台である動物園の動物に対し「多くの人は『可愛い』『でかっ』『臭い』等の単純な感覚的表現で動物を表す。言葉よりも感覚が優先する動物は、意識と感覚を駆使して鑑賞する実験映像に似ている」と語ります。
長島 勇太の作品『複眼(8つの部分をつなげる)』はひとりひとりの多様化が進み、それぞれが見ている世界も多様化していることに焦点を当てます。パラレルワールドのような並行して決して交じり合わない、人々の異なる視界を“複眼”の視覚で表現します。
garlandは4Kの導入をきっかけに2016年ごろから映像作品の制作を始めました。その作品『Past Light』は、garlandが思い描く死生観を元に「彼岸」「此岸」「その合間」をテーマにした3部作から構成されています。その映像世界はあたかも「動くスティルフォト」のようです。
李 和晋は家族写真が撮影された場所を探し求めて旅をしながら制作している「Saudade Project」より、2作品(「伊豆」編、「新潟と韓国の龍仁」編)を出展します。家族写真が撮影された場所を探し求めて旅をしながら制作された作品は、記憶だと自身が思っていたイメージが、本当の記憶だったのか、実は映像や写真を見返すことによる「追記された記憶」だったのかをしばしば見失うという、多くの人が体験したことがある映像がもたらす特性のひとつを再認識させられるようです。
今後も“動画”と“写真”はそれぞれが進化し続けるでしょう。それは今のように操作一つで行き来する並行世界なのか、それともまた違った姿なのでしょうか。今後もソニーイメージングギャラリーでは、鑑賞者の皆様と共にクリエイターたちから届けられる新しい視界に注視し続けていきたいと考えています。
(『はじまりの残像』は、4名のクリエイターの映像作品を4台の4Kテレビにより展示します。)