企画・美術評論家・赤津 侃 星記男展 -チアパス・マヤの無限の残像ー

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会 期
20171009日 -  20171014
開催時間
11時00分 - 19時00分
最終日17時00分まで
入場料
無料
作品の販売有無
販売有
この情報のお問合せ
櫟画廊
情報提供者/投稿者
開催場所
櫟画廊
住所
〒104-0061 東京都
中央区銀座7-10-12 第2柳屋ビルB1F
最寄り駅
新橋
電話番号
03-3571-0347

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

マヤ文明の過去・現在の内面イメージ  赤津侃

 星記男は、メキシコ南部のチアパス州で啓示を受け、新作を描いた。2015年に「日本・テアパス芸術交流委員会」の主催で「和と心のかたち展」を開き、星も渡墨した。マヤ文明の遺跡を精力的に回り、マヤ文明のボナンバックスの色鮮やかな壁画に驚嘆した。広大な低地熱帯村に住むラカンドン族の集落を訪ね、メキシコ先住民の日常生活を体験、原始の魂にも触れた。
 今回の新作は、メキシコ文明と知性の複線に媒介された豊かな構想力による文明論的なイメージ絵画といえよう。先住民たちの文明の世界観と精神を追究し、対象へと浸透する共感と共苦の感情が際立つ。全てに大胆な構図、輝く色彩、質感によるメキシコ的特性が見られるが、際立つのは色彩の強い表出力である。多様な色彩と要約されたフォルムが調和し重層し、時間的ともいえるリズム感がある。フォルムのなかに、過去と現実を凝視する確かな眼が存在する。歴史を見定めた豊かな構想力によって、造形感覚の力強さと繊細さが統合している。全体に高度な絵画的密度を獲得し、見る者にチアパス州とマヤ文明への限りないイメージを想起させる。冒頭に文明論的と書いたが、星はマヤ文明と人類の時間の過去・現在・未来を、記憶・知覚・希望と日本人の意識の三様態に重ねて描き続ける。
(あかつ、ただし・美術評論家)

<注>チアパスは9月7日に起きた死者90人以上のメキシコ大地震の震源地である。そこに40年以上住み、先住民の舞踏図を描く画家・花藤章夫が、NHKのテレビに被害状態を語り、放映された。5月に私たちが開いた「Akio Hanafujiとテアパスの画家たち展」にメキシコの若い画家たちと共に来日、シンポジウムにも出席した。

メキシコのチアパス州はグアテマラに国境を接する「マヤ文明」の影響を色濃く残している地である。
ジャングルとその中の壁画を含む遺跡は印象深く、帰国後そのマヤの残したもの;残像と自分の中に残されたもの;残像を主題として1年余制作してきた。タイトルは全て「残像」または「残像-マヤー」である。非日常と言う点は共通しているが、今まで描いてきた登山や山岳、ラグビーやモデルをモテーフとしたものとは異なっている。この新たな出会いを想いのまま描いてみた。(星)

関連イベント

初日17時00分よりオープニングパーティーを開きます。

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