特別展「Double Body ー 細江英公と土門拳」 / 同時開催 KDMoP Photo Selection 渋谷典子「竹の子族 / 映画の人びと」

特別展「Double Body ー 細江英公と土門拳」 / 同時開催 KDMoP Photo Selection 渋谷典子「竹の子族 / 映画の人びと」

開催概要

会期
2026年07月17日 〜 2026年10月12日
会場
土門拳写真美術館 (山形県酒田市飯森山2-13)
参加クリエイター
土門拳 / 細江英公 / 渋谷典子
ジャンル
写真

開催内容

細江英公 土門拳 DOUBLE BODY

細江英公(1933-2024)と土門拳(1909-1990)はともに近現代の写真界に大きな足跡を残しました。
 土門は1933年に写真の道を歩み始め、その仕事はやがて日中戦争から太平洋戦争へと連なる時代の渦へと飲み込まれていきます。戦前期に国策協力的な撮影を数多く手がけたことへの反省は、戦後の彼を新しい写真の軌索へと駆り立て、のちに写真界に大きな影響を与える「リアリズム写真運動」へと繋がっていきました。その一方、当時の土門は"写真的肉体"という造語を用いて、欧米の写真家に負けない日本独自の力強い写真の在り方を目指してもいました。また同時期によく手がけたヌード写真などの背景には、戦後日本人の生命や生活の逞しさ・美しさを、肉体というモチーフを通じて表現したいという意志があったようです。
 翻って、戦後の写真界において肉体やヌードに取り組み金字塔を打ち立てた作家として広く知られているのが細江英公です。1950年代初頭に若くして頭角を現した細江は、小説家・三島由紀夫を被写体とした代表作「蔷薇刑」をはじめ、人間の肉体を多様な実験的手法のもとで捉えた作品群によって強烈な視覚世界を提示し、生命や性といった根源的命題を私たちに突きつけてきました。そしてその写真表現は細江にとって「時代への反逆」であり、激動の戦後社会に対する「密室からの叫び」でもあったといいます。
両者はともに山形県に生まれ、写真界を牽引するとともに各々の立場から後進の育成に熱心に取り組んだ点でも共通します。世代や作品のスタイルが異なっても、互いの写真に敬意を抱き合っていた2人のあいだには深い交流がありました。
 本展は、時代や社会に応答しながら独自の写真世界を切り拓いた細江と土門による史上初の2人展です。「肉体」をキーワードに据え、両者の軌跡を多角的に振り返ります。また初展示となる約30点の土門作品を紹介します。