TDW-ART 「ジャラパゴス展」
会期: 2010-10-29 - 2010-11-03
参加クリエイター:
展覧会詳細
展覧会ジャンル:
その他
展覧会タグ:
実演・ワークショップ
イラストレーション
インスタレーション
彫刻
ペインティング
ミクストメディア
日本画
平面
開催内容
産業界ではガラパゴス化と呼ばれる“残念なニッポン”を象徴する現象が起きている。技術やサービスなどが日本市場で独自の進化を遂げて“世界標準”からかけ離れてしまう現象である。
技術的には世界の最先端をいきながら諸外国ではまったく普及してない日本の携帯電話。日本独特の要求にもとづいた独自の進化を遂げている間に、世界では別のニーズで世界仕様が決まり乗り遅れてしまった。しかしながら絵文字などは江戸時代の判じ文をルーツに作成された日本の独創性であり貴重な表現方法である。
一方日本の現代アートは世界的な潮流である欧米の現代アートとは異質な美をまとい90年代から登場してきた。これはこの国際化時代にもドメスティックな美意識と価値体系を一部に温存し続けてきた日本人の国民性からきている。このように独特の美学、美的センスを日本人が持ち続けた結果、このこだわりが逆に幸いして、“世界標準”(技術の世界と違って明確な基準があるわけではないが)と言うものさしでは計る事の出来ない、独自の超感度の美的世界を日本の現代アートは創造した。
漫画、アニメ、浮世絵に影響を受けたスーパーフラット的アート、縄文時代から江戸期の鎖国時代までに発酵されたバサラ美学など、フラジャイルに変態し続けるJAPAN ARTを総称して、“ジャラパゴス”(JALAPAGOS)と名づけた(JAPANとGALAPAGOSを合わせた造語)。
そのDNAは美術界のみならず、様々なジャンルに越境して影響を与えている。見立て、借景、間、傾きなど日本の独自の表現方法は現代アートからデザイン、建築、フアッションまで幅広く応用されている。
TOKYO DESIGNERS WEEK2010に初めて企画された現代アート展は日本を代表するJALAPAGOS的な作家を網羅した。