泉 茂 「PAINTINGS 1971-93」

開催概要

会期
2017年02月25日 〜 2017年03月26日
会場
the three konohana (大阪府大阪市此花区梅香1-23-23-2F)
参加クリエイター
泉茂
ジャンル
アート
タグ
平面

開催内容

このたび、Yoshimi Artsとthe three konohanaは、20世紀後半の関西の現代美術界を牽引した代表的作家の一人である、泉 茂(IZUMI Shigeru, 1922-95)の展覧会を共同開催いたします。

大阪に生まれた泉は、画家として芸術家のキャリアをスタートさせ、戦後すぐの1951年に瑛九らと共に前衛的美術団体「デモクラート美術家協会」を設立し、その中心人物として精力的に活動を進めていきます。この頃に版画の制作を始め、1957年には第1回東京国際版画ビエンナーレ展で新人奨励賞を受賞するなど、全国的にも頭角を現します。その後1959年からの約10年間はニューヨークとパリに活動拠点を移して、当時の欧米のアートシーンに強く影響を受けながら自らの表現を構築しました。帰国後は絵画と版画の表現を軸に晩年まで制作活動を続け、また大阪芸術大学の教授に就任して多くの作家を育成・輩出し、20世紀後半の関西の現代美術界の成熟に大きく寄与してきました。

本展では、泉の絵画作品に焦点を絞ってご紹介いたします。ニューヨークとパリでの活動を経て帰国後すぐの70年代の作品をYoshimi Artsにて、80年代以降晩年までの作品をthe three konohanaにて出品する構成となります。彼の死後に残された作品は版画が多く、これまで各地の美術館などで開催された展覧会でも、主に版画作品を取り上げたものが目立ちます。泉の作家活動の原点であり、かつ常に表現の軸にあった絵画に目を向けることにより、彼の美術表現の本質を深く掘り下げることができるのではと考えます。

なお本展の会期中には、泉の大規模な回顧展「泉茂 ハンサムな絵のつくりかた」が、和歌山県立近代美術館で開催されます(1/27~3/26)。また、この和歌山の企画を担当された学芸員・植野比佐見氏をお招きしてのトークイベントを、会期中にthe three konohanaにて開催いたします。

いまの日本の現代美術の状況は、社会の様相の流動化や作品に使用するメディアの多様性によって、過渡期を迎えているように思います。そんな中、20世紀後半の現代美術を再考・再評価して、二つの世紀を歴史の文脈の上で結びつけようとする機運も高まりつつあります。関西のアートシーンの時代の橋渡しとして、泉の作品から現代の美術表現に結びつくエッセンスを見出していく契機になれば幸いです。ぜひこの機会にご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

泉 茂 「PAINTINGS 1971-93」