深沢 修 個展[HAZAMA]
開催概要
開催内容
特殊技法による手漉き和紙の平面オブジェと、木炭・顔料などでドローイングした三幅対の合体作品を中心に約10点展示。
和紙の表層における異なる影と光との戯れ、そのイリュージョンのハザマから、何が見えてくるかを試みました。
ギャラリー檜Fでの展覧会です。
作家のコメント
私は「擬態考」というコンセプトをもとに、その平面(表層)上でおこる視覚性への検証とその問題提起を長年試みてきました。その制作活動は”紙”との出会いによって始まり、従来の絵画創作行程の一歩手前の基底材(紙)そのものを作品化することを20数年間続けてきました。その間、”描くという行為”は私の美術活動から排除されてきました。
ところで、私は四年前に「脳卒中」という病に襲れ、身体麻痺になりました。そのため制作を一時中断せざるを得ませんでした。私は病いの床で真摯に生命と向き合い、機能回復のリハビリで己の身体と向き合う日々が続きました。その時私は、身体に潜むリアルな血肉化された自然があるのに気づいたと同時に、「描く」ということが私の心を過りました。「描く」ことへの欲動が私の身体に湧いてきたのです。病いによって肉体に潜む内なる自然を感得した私は、麻痺した手によって「描く」ことへの新たな啓示を与えてられように思いました。それは長年抑圧されてきた(「描く」ことへの)私の魂の復権(Rehabilitation)だったのです。
今回発表の「HAZAMA」作品は、今までの和紙の平面作品と、木炭でのドローイングによる三幅対の合体作品です。和紙そのものの淡い影による平面で起こるイリュージョンと、木炭で描かれた影による絵画的イリューション。和紙の表層における異なる影と光との戯れ、そのイリュージョンのハザマから、何が見えてくるかを試みました。