ANONYMAT vol.4 under/over MASK

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会 期
20230117日 -  20230326
開催時間
12時00分 - 19時00分
休み
月曜日,火曜日,水曜日
3月6日(月)~ 3月15日(水)はアートフェア東京出展のため、休廊期間となります。
入場料
無料
作品の販売有無
販売有
この情報のお問合せ
Gallery OUT OF PLACE
情報提供者/投稿者
開催場所
Gallery OUT of PLACE
住所
〒630-8243 奈良県
奈良市今辻子町32-2
最寄り駅
奈良
電話番号
0742-26-1001

詳細

展覧会内容

一体「顔」はその人の何を表しているのだろう?
パンデミックが落ち着きを取り戻す中、それでも顔をマスクで覆い続ける日本人を見て、ふとそんな疑問にかられた。
目以外の顔の大部分をマスクで覆ったままで、この3年私たちはそれなりに他人とコミュニケーションをとることに慣れてしまった。
今や不便や不快さはさほど感じない。とは言え、マスクで顔が覆われたままの生活は、何か大事なことを置き去りにしているように私には思えて仕方がない。
貴方は隣人がどんな顔かを覚えているだろうか?

そもそもマスクって何?
マスクは隠すという意味だし、顔そのものを「甘いマスク」などと呼ぶことだってある。必ずしも表情はその人の本音や喜怒哀楽を表わすとは限らない。
以前からそれは知っていたつもりだ。だからこんなご時世、相手の顔を逐一確かめなくったって済むし、さほど重要なことではないのかもしれない。
しかし同時に私たちは、自分の顔、人の顔が気になって仕方がない。それも事実だ。

私たちは顔から何を読み取ろうとし、顔にどんな役割を持たせているんだろう?
そんな疑問への答えを探る気持ちで、Gallery OUT of PLACE は2-3 月期の展覧会として「under / over MASK」というタイトルのグループ展を企画した。
「顔」を主題に制作する5人の作家(画家、写真作家、映像・音楽家)を集めて、一堂に「顔」についての新作を紹介したい。
それぞれの「顔」を描く動機や方法論は5人5様それぞれ異なっているが、
皆「顔」を個人的な感情(感傷や憧れ、愛)の対象として描こうとしているのではなさそうだ。じゃ、一体何を…
ぜひこの機にご高覧下さい。 text by 野村ヨシノリ 2022 年 12 月

作家ステートメント

栗棟美里
デジタル・オンラインコミュニケーションが浸透した昨今、モニター越しの「顔」は圧倒的なリアリティを持って存在するかと思えば、三次元を電子記号化したものとそのリアリティへの疑念、シャットダウンした瞬間には無へと帰す脆さ・儚さを包括している。その双極な側面に目を向けた時、三次元に還元されなかった人々の願望や欲望、またデジタル・オンラインでなければ成立し得ない存在が浮上し、我々に「あらゆる存在とは・リアルとは何か」を問いかけてくるように感じる。
「顔」は先述した側面を端的に紐解くモティーフであり、また三次元においても人の「顔」また「表情」が導く「感情」は、我々が人として生きる上で、また他者と関わり続ける中で最も近く、同時に光の届かない深淵のようにも思う。それら「顔」と向き合うことを通して、人の生きることの本質へ迫りたいと考え表現している。

1988 兵庫県生まれ 兵庫県神戸市在住
2013 京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程版画分野修了
自らが撮影した写真を支持体とし、その上から描画を施すミクストメディアをはじめ、近年はレンチキュラーレンズを用いた作品を展開している。

――――――

岩渕毅弘
水の力で画面上を動いていく木炭の粉末に、流動的で曖昧な世界への実感を連動させながら、今見えているものと見えていないものの境界で揺らぐ人を描こうとしている。人と対峙するとき、自分も相手もそれぞれの速度で動き続けている。また分子レベルでは日常感覚によって認識できない変化も続いていて、常に変化しながら流れの中で流れを見ているということがリアルだと感じる。
もう一つ、人を描くとき「匿名性」が軸になっているように思う。知っている人、知らない人を区別なく描いていて、対象に明確な意味付けはしていない。余白をたくさん残したいと思う。
不明瞭で流動的な形態によってイメージが拡張され、見えていないたくさんのものの存在が浮き彫りになればよいと思っている。

1975 岩手県生まれ 岩手県花巻市在住
2009 岩手大学大学院教育学研究科教科教育専攻美術教育専修修了
生まれ育った岩手の自然をモチーフに、流動的に広がる世界の認識について模索し、主に木炭と水を用いた平面絵画を制作。岩手と首都圏で発表を続けている

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城愛音
この数年、他人の”顔”の全体や表情を知ることなく、過ごせてしまう日々が当然のようになった。この状況はやむを得ないとはいえ、やはり何か不足しているように感じる。
私は10代の頃より、自分の“顔”が何よりも興味深く、身近なモチーフだと考え、何かにつけては自画像を描いて来た。今では、対象が身近な人物へと変わり、関心の視点はより造形としての人の”顔”に変化している。その身近な人物の、在り様を探った筆致の集積は、自身の現状をうつし出す鏡のようなものであると考えている。作品は、まるで自身を描いたかのような「自画像」であり、私はその作品を「遠い自画像」と呼んでいる。
人の“顔”を描くことでしか、表現し得ない繊細な感覚を、真剣にみつめ、それを追い、線を選び、描き出す、この行為が「誰か」に向き合うこと、そして「私」に向き合うことに、よく似ているように思う。

1994 大阪府生まれ 京都と奈良を拠点に活動
2019 京都市立芸術大学大学院美術研究科(修士課程)絵画専攻油画 修了
一貫して人物のいる場面と顔をモチーフに、画面の内部からの光をとらえたかのような一瞬の輝きの中、色彩を紡ぎストロークを重ねている。

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佐竹龍蔵
人物画を描いているとき、相手との距離を測っているような感覚がある。
僕が描くのは特定の個人ではなく誰から見ても他人であることを想定した架空の人物だが、
現実の人間関係で相手との心理的な距離を測りながら接する時のような感覚で描いている。
どんなに近づいても決して届かない他者の存在は、完全には理解することができないものの象徴だと考えている。

1987 高知県生まれ 現在奈良市在住
2012 京都造形芸術大学大学院修士課程芸術研究科芸術表現専攻を修了
「人間」「他者」をテーマに、岩絵具の透明感を生かした独自の点描法を用い、見る距離によって変化する肖像画や風景画を国内外で発表している。

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アサキチ
映像作品「蒼い空」には私自身を含めて9人の出演者が登場する。彼らは実際に大阪の病院で働く医師や看護師で、一人は中学3年生(登場する看護師の息子さん)も含まれている。全員、私の思いに賛同しボランティアとして参加してくれた人たちだ。
2022年6月の梅雨のさなか、一瞬奇跡のように青空が広がった日の午後、大阪市内のある病院で撮影を行なった。診察室でコロナPCR検査を行うリアルな医療現場シーン。マスクをつけ目を閉じた人たちの顔に宿る不安や疲労感。勇気を出してマスクを外し、目を開け見上げた瞳に映る空。
コロナウイルスが人の顔の上に残したもの、それは、傷跡かもしれないし希望かもしれない。

1962 大阪生まれ 現在堺市在住
1980年代半ばから今日まで、医師(整形外科医)とミュージシャン(ヴォーカル、ギター)を両立させながら活動を続ける。2016年からオリジナル楽曲のmv制作も手がけ、2022年夏には「蒼い空」を映像作品として発表した。

関連イベント

レセプションパーティ+ アーティストトーク
2月18日(土)18:00~20:30 
作家全員が在廊しトークに参加します。ぜひご来場ください。入場無料

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