県政150周年記念「ひょうご近代150 年」収蔵品でたどるひょうごのあちこち、150年のあの時この時

  • 印刷する
  • present
  • add calendar
会 期
20180707日 -  20181104
開催時間
10時00分 - 18時00分
特別展開催中の金・土曜日は20時00分まで
入場は閉館の30分前まで
休み
月曜日(ただし7月16日、9月17日、9月24日、10月8日の祝日・振替休日は開館、7月17日、9月18日、9月25日、10月9日の火曜日は休館)
入場料
有料
一般:500(400)[300]円/大学生:400(300)[200]円/ 70歳以上:250(200)[150]円/高校生以下:無料
※( )は20名以上の団体料金/[ ]は特別展とのセット料金 ※70歳以上は一般料金の半額 ※障がいのある方とその介護の方1名は無料 ※毎月第2日曜日は公益財団法人伊藤文化財団のご協力により無料で観覧できます。 ※7月12日~ 16日は県政150周年事業 美術館・博物館無料開放事業により無料で観覧できます。
展覧会の撮影
不可
作品の販売有無
展示のみ
この情報のお問合せ
兵庫県立美術館
情報提供者/投稿者
開催場所
兵庫県立美術館
住所
〒651-0073 兵庫県
神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 [HAT神戸内]
最寄り駅
岩屋
電話番号
078-262-1011

詳細

展覧会内容

 本年は、兵庫県が設置されて150年目にあたります。これを記念して開催する同展では、兵庫県立美術館収蔵品によって、「ひょうご近代」の150年を振り返ります。
 旧国名でいうところの但馬、丹波、播磨、摂津、淡路の5つの地域を擁し、日本海と瀬戸内海を臨む兵庫県は、文化・芸術の分野でみると、広い県域と多様な風土を反映した多彩な人材を数多く輩出しています。また、開国以来の港をかかえ、各地域に小さな中心が存在する当県には様々な人々が往来し、そのことが大きな刺激になったと推察されます。
 同展では、150年の時空を自由に行き来し、具体的な「あの時」や「この時」、「あちこち」や「そこ」や「ここ」といった具体的細部に目をこらして用意したトピックごとに作品を展示することで、「ひょうご」を再発見してみたいと考えています。

トピック1 兵庫県が、できた!
 1868(慶応4・明治元)年5 月にはじめて設置された兵庫県は、開港した兵庫を中心とする、現在よりずっと小さいものでした。では、現在兵庫県であるその他のところは、いったい何県だったのでしょう?ちなみに、初代知事は伊藤博文で、その名は現在の神戸市中央区にある地名「伊藤町(いとうまち)」に残っています。
【常設展示室1】

トピック2 県鳥はコウノトリ
 花はノジギク、木はクスノキ、鳥はコウノトリ。これらは兵庫県のシンボルです。本セクションでは、県鳥コウノトリ(1956年、特別天然記念物に指定)を描いた作品を展示するとともに、シンボルではないものの、全国的に絶大な知名度を誇る明石のタコが重要な役割を果たす島袋道浩(1969- )の作品を展示します。
【常設展示室1】

トピック3 エキゾチックKOBE
 慶応3年12月7日(西暦でいえば1868年1月1日)、神戸開港。えっ!開港したのは兵庫ではないの?というややこしい話はさておいても、外国と直接交通できる港を擁し、外国人居留地が設けられた神戸は爾来エキゾチックな町です。「舶来」という言葉も魅惑的なKOBE に関係する作品を紹介します。
【常設展示室1】

トピック4 描かれたひょうご(1)木々を見つめる日々
 県内の「ある場所」と関係する作品を展示しますが、作品本位でいうと「それがどこか」ということは余り問題ではないでしょう。作者の内的な何かや、ものの見方、絵を描く手法やイメージの出現に対する問いかけなど、ここでは「ひょうご」とは別なことを感じ考える必要がありそうです。
【常設展示室1】

トピック5 描かれたひょうご(2)姫路・明石・西脇
 トピック4と同様、県内の「ある場所」に関係する作品を展示します。しかし、トピック4の作品とは異なり、描く作者にとっても見る私たちにとっても、より重要なことは「どこを描いているか」ではないでしょうか。
【常設展示室1】【常設展示室2】

トピック6 描かれたひょうご(3)震災
 1995(平成7)年1月17日に発生した阪神・淡路大震災に関連する吉見敏治(1931- )、西田眞人(1952- )、福田美蘭(1963- )の作品を展示します。
【常設展示室2】

トピック7 三田・出石・尼崎
 ここに紹介する小坂象堂(1870-1899)、天岡均一(1875-1924)、桜井忠剛(1867-1934)は、それぞれ三田、出石、尼崎の出身です。三田と出石は江戸時代後期から陶磁器の生産が盛んなところで、小坂と天岡もそうした前近代からの産業に関係していたようです。尼崎藩主の家系に生れた桜井の描く《能道具図》には、自身の出自にまるわる思いが隠されているのかもしれません。
【常設展示室2】

トピック8 生野三巨匠、こんなにつぎつぎと
 白滝幾之助(1873-1960)、和田三造(1883-1967)、青山熊治(1886-1932)といった中央画壇で活躍する画家を相次いで輩出した鉱山の町、生野。「こんなにつぎつぎ」というのは日本全国を見渡しても珍しい事例かもしれません。ここでは、3人による男性肖像画を展示し、それぞれの才能が背負った期待の地平を考えます。
【常設展示室2】

トピック9 作者のいた日々
 1977(昭和52)年、当時神戸市長田区在住の榎忠(1944- )は、毛髪、眉毛、脇の毛など、右半身の体毛を全て剃り上げました。いわく「半刈り」。そして、そのままハンガリーに旅行しました。10ヶ月ぐらいすると毛が生えてきたので、今度は左半身を剃り上げました。榎が「半刈り」状態だった1977年から79年にかけての約3年間は、ひょうご近代150年の芸術における画期といえるでしょう。
【常設展示室3】

トピック10 二中の画家たち
 兵庫県立第二神戸中学校(現・兵庫高等学校)は幾人かの著名な画家を輩出しています。中でも昭和の国民画家といえる小磯良平(1903‐1988)、東山魁夷(1908‐1999)の二人の存在は圧倒的です。ここでは、同校同窓会組織である武陽会より昨年度ご寄贈いただい小磯良平、東山魁夷、古家新(1897-1997)、田中忠雄(1903-1995)の作品を中心に展示します。
【常設展示室3】

トピック11 タルホ愛
 明石に住んで、関西学院普通学部(中学部)に学んだイナガキタルホ(稲垣足穂、1900-1977)の最初の著作『一千一秒物語』は、1920年代のモダニズムの空気を反映しながらも、終生続くタルホの異才ぶりを伝えてやみません。ここでは、カフェ、お月様、シネマなどタルホと同じ語彙を持つ版画家、谷中安規(1897-1946)の作品、1970年代にタルホを再発見することで自作を展開した中馬泰文(1939- )などの作品を展示します。
【常設展示室3】

トピック12 美術館が、できた!
 県政100年記念事業のひとつとして建設が進められた当館の前身である兵庫県立近代美術館は、1970(昭和40)年に開館しました。開館当初の収集方針のひとつが、近現代の彫刻と版画の収集でした。常設展示室6の1室全部を使用して、当館収蔵品の中から近現代の彫刻作品の名品を展示し、それに関係する版画作品を展示します。
【常設展示室5】

トピック13 小磯良平とひょうご、そして神戸
 小磯良平は神戸に生まれましたが、生家と養家は三田藩の重臣の家系でした。ここでは、小磯と三田の関係を端的に示す三田学園所蔵の《放つ》(寄託)を展示し、あわせて1962(昭和37)年10 月に、朝日新聞紙上で掲載された「新人国記・兵庫県」の挿絵原画、小磯が東京藝術大学教授時代に新設した版画科に関係の深い駒井哲郎(1920-1976)、中林忠良(1937- )の版画作品を特別に展示します。

トピック14 金山平三とひょうご、そして神戸
 金山平三の父、春吉は淡路島出身。若い頃から神戸に出て、海岸通にある蓬莱舎旅館の番頭をしていました。春吉は、ほぼ全財産をはたいて息子を約4年間のヨーロッパ遊学の旅に出したほか、東京暮しの平三が帰神した際は、自ら包丁を握って手料理を食べさせたといいます。金山平三にとって、神戸とは父の愛そのものだったかもしれません。ここでは、父春吉と神戸にまつわる作品を展示します。
【金山平三記念室】

トピック15 いきかうひとびと(1)ふるさと、はなれて
 日本画の巨匠、松岡映丘(1881-1938)と橋本関雪(1883-1945)は、それぞれ現在の福崎町、神戸市に生れましたが、最終的には画壇の中心である京都と東京で活躍しました。対して、村上華岳と小出楢重は、京都にいったん出ながら、あるいは生地である大阪で暮らしながら、それぞれ神戸、芦屋に居を構えることで晩年の傑作をものしました。ここでは、そうした4 人の画家の作品と郷里にとどまったまま制作をつづけた森月城(1887-1961)と乾太(1929- )の作品を展示します。
※森月城、乾太の作品は後期展示(9/4 ~ 11/4)
【常設展示室6】

トピック16 いきかうひとびと(2)ひょうご、大交流ものがたり
 1950年代は、芸術家どうしの交流が盛んな時代です。海外からの情報が絶たれ、芸術的な活動が制限されざるを得なかった戦争期の反動ともいえるでしょう。ここでは、書と絵画に焦点をあて、上田桑鳩(1899-1968)、森田子龍(1912-1998)、吉原治良(1905-1972)、津高和一(1911-1995)らの作品を展示し、50年代から70年代にかけての交流の一端を紹介します。
【常設展示室6】

トピック17 いきかうひとびと(3)ブラジルへ
 1928(昭和3)年、現在の神戸市中央区山本通3 丁目に国立移民収容所が開設され(「収容」の語が不適切なので名称は変化していきます)、南米、特にブラジルへの移住者がここを経てかの地へと渡っていきました。ここでは、戦前にブラジルに移住し、そこで絵を志してグループ「聖美会」を結成し、制作を続けた画家の作品を中心に展示します。
【常設展示室6】

平成30年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業

関連イベント

■学芸員によるギャラリートーク
 7月21日(土)、8月18日(土)、9月22日(土)、10月6日(土)、11月3日(土)
 ※いずれも午後4 時より(所要時間:45 分)、1F エントランスに集合 ※参加無料、要観覧券

■夏休みこどもスペシャル
 詳細未定
 ※こどものイベント係(tel:078-262-0908)へお問い合わせください。

■ミュージアム・ボランティアによるガイド・ツアー
 会期中の金・土・日曜の午後1 時より(所要時間:45 分) ※参加無料、内容により要観覧券

主催・協賛・後援

主催:兵庫県立美術館
後援:公益財団法人伊藤文化財団、兵庫県、兵庫県教育委員会、神戸市、神戸市教育委員会、兵庫県社会福祉協議会、神戸市社会福祉協議会

平均:0.0 
レビューした人:0 人

近くの展覧会

人気の展覧会

<<        >>

クリップした展覧会はありません。