開催時間 |
10時00分 - 18時00分
特別展開催中の金・土曜日は夜間開館、20時00分まで 入場は閉館の30分前まで |
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休み |
月(ただし4月30日〔月〕は開館、翌5月1日〔火〕は休館)
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入場料 |
有料 一般:500(400)[300]円/大学生:400(300)[200]円/ 70歳以上:250(200)[150]円/高校生以下:無料 ※( )内は20名以上の団体料金/ [ ]内は特別展とのセット料金 ※障がいのある方は各観覧料金の半額。その介護の方1名は無料 ※毎月第2日曜日は公益財団法人伊藤文化財団のご協力により無料で観覧できます。 |
展覧会の撮影 |
不可 |
作品の販売有無 |
展示のみ
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この情報のお問合せ |
兵庫県立美術館
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒651-0073 兵庫県
神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 [HAT神戸内] |
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最寄り駅 | 岩屋 |
電話番号 | 078-262-1011 |
「10年ひとむかし」といわれるように、英語にもdecade=10年といういい方があります。かように洋の東西を問わず、10年という時間の幅はひとつのまとまりとして自然に意識されるもののようです。そこで今回の県美プレミアムでは2008年、1998年と10年ごとに時間をさかのぼり、その年に生まれた作品やその年の出来事に関連のある作品をご紹介します。その年の出来事や反映した作品もあれば、同時代の動きからは超然としている作品もあるでしょう。なかには、どうしてこの作品がこの年に関連付けられているの?と不思議に思われるものもあるかも知れません。それでも会場に並ぶ作品は、かならず何らかのかたちで最後に「8」がつくこの100年間のある年とのつながりが見つかるはずです。ぜひ同館のコレクションとともに10年ごとの時間旅行をお楽しみください。
■2008(平成20)年
イントロダクション:メタファーとしての絵画。大岩オスカールの《www.com》は2008年より前に描かれています。しかしながら、2008年に起きた様々な出来事を眺めていると、あたかも彼の作品はこうした事件の数々を予言していたかのようです。もちろんこれは、絵を見る私たちが「あとづけ」しているにすぎませんが、そうしたことを受け入れてくれるだけのゆたかな曖昧さ=メタファー(暗喩)の力こそがこれらの作品の魅力となっています。
※この年の主な出来事:米国で狂牛病感染の恐れのある牛が食肉処理された疑いがあるとして冷凍牛肉の自主回収が行われる。インドネシアのスマトラ島沖、中国の四川、岩手県内陸南部などで大地震が相次ぐ。大手投資銀行リーマン・ブラザーズが経営破たん(リーマンショック)。バラク・オバマ候補が第44代アメリカ合衆国大統領に当選。
■1998(平成10)年
この年、戦後日本美術のスター的存在であった高松次郎が世を去ります。ここでは彼の2 点の作品を並べてごらんいただきます。立体と平面、作品が発想された年にも大きな隔たりがあります。それでもしばらく見ていると共通点も見えてくる、ような。
※この年の主な出来事:Google が設立される。イラクを米英が空爆。
■1988(昭和63)年
バブルと呼ばれる好景気に沸いたこの年は、今から振り返れば大きな時代の変化を予感させる出来事の相次ぐ年でもありました。
※この年の主な出来事:ソヴィエト連邦がアフガニスタンからの撤退に合意。瀬戸大橋開通。東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件おこる。昭和天皇が吐血重篤となり、日本各地で自粛ムードが広まる。
■1978(昭和53)年
宇宙を舞台にしたSF 映画の大作が相次いで公開、女性の二人組歌手ピンク・レディーは「UFO」などのヒット曲を連発しました。
※この年の主な出来事:サンシャイン60が開館。新東京国際空港(現成田国際空港)開港。『未知との遭遇』『スターウォーズ』『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』などSF 映画上映。イギリスで世界初の体外受精児が誕生。日中平和友好条約調印。
■1968(昭和43)年
激動の年と呼ぶにふさわしいこの年に生まれた作品を同館コレクションに探してみると、オプ・アート(Op Art)やこれに刺激を受けた表現が多いことに気づきます。まさにこの年、オプ・アートを代表する画家のブリジット・ライリーはヴェニス・ビエンナーレで絵画部門国際賞を受賞しました。残念ながらライリーの作品は同館には所蔵されていませんが、彼女と並んでオプ・アートを代表する作家のヴィクトル・ヴァザレリの作品を中心にご紹介します。
※この年の主な出来事:チェコでプラハの春が始まる。ベトナム戦争においてテト攻勢開始。成田空港阻止三里塚闘争。テレビアニメ『巨人の星』放送開始。ソニーが「トリニトロンカラーテレビ」を発売。イタイイタイ病が公害病に認定される。フランスで5 月革命。第8 回参議院議員通常選挙で石原慎太郎、青島幸男、横山ノックらいわゆる
タレント議員が全員当選。川端康成がノーベル文学賞受賞。国際反戦デーで新宿駅を学生が占拠。三億円事件発生。上山下郷運動始まる。アポロ8号が月の地平線から昇る地球の写真を撮影。
■1958(昭和33)年
東京タワーが竣工し、多くの子供たちが街頭テレビを囲んで「月光仮面」に夢中になったこの年、具体美術協会は芦屋から世界へと発信すべく初の海外展をニューヨークで開催しました。
※この年の主な出来事:本田技研工業がスーパーカブを発売。日清食品がチキンラーメンを発売。東京タワー竣工。テレビドラマ『私は貝になりたい』放映。皇太子・明仁親王と正田美智子さんの婚約が発表され、ミッチー・ブームおこる。聖徳太子を用いた新一万円札発行。『月光仮面』がテレビ放映される。
■1948(昭和23)年
敗戦の傷跡がまだ生々しいこの年、後に国民的歌手となる美空ひばりがデビューします。芸術家たちはそれぞれの立場で戦争の記憶と向かい合い、これからの芸術のあるべき姿について考え、議論し、表現しました。
※この年の出来事:二重橋が開放され、23 年ぶりに国民一般参賀がはじまる。マハトマ・ガンディー暗殺。朝鮮民主主義人民共和国樹立宣言。理化学研究所が株式会社として発足。東宝争議がおきる。美空ひばりが歌手デビュー。本田技研工業設立。国民の祝日として文化の日をはじめて迎える。東京裁判が結審。夜の会の討議がなされる(その内容は翌1949年にまとめられ『新しい芸術の探求』として刊行)。
■1938(昭和13)年
ナチス・ドイツがオーストリアを併合し、ユダヤ人に対する迫害の始まったこの年、日本では中国大陸での戦線拡大に伴って国家総動員法が制定されます。パリでは国際シュルレアリスム・パリ展が開幕、この新しい表現様式は多くの日本の作家たちも惹きつけていました。
※この年の主な出来事:パリのギャルリー・ボザールでシュルレアリスム国際展開幕。ナチス・ドイツ、オーストリアを併合。阪神大水害。アメリカでオーソン・ウェルズ演出のラジオドラマ『宇宙戦争』が放送される。ドイツでユダヤ人への迫害が始まる。渡辺仁設計案の東京帝室博物館本館開館。
■1928(昭和3)年
1920年代には近代的な都市が登場し大衆社会と呼ばれる今の私たちの生活の礎が築かれる一方で労働者の権利を訴える労働争議も激しさを増していきます。三・一五事件と呼ばれる日本共産党員に対する一斉検挙事件が起こったのがこの年です。
※この年の主な出来事:モスクワでレフ・トロツキーが逮捕される。日本共産党が非合法下で『赤旗』創刊。日本ビクター蓄音機より日本で最初の電気吹込みレコードが発売される。最初の男子普通選挙である第16 回衆議院議員総選挙が行われる。日本共産党に対する一斉検挙。治安維持法改正公布施行。迪宮裕仁親王の即位の礼が京都御所で行われる。ミッキーマウスが登場する『蒸気船ウィリー』公開。
■1918(大正7)年
1917年のロシア革命の余波から日本がシベリア出兵を行ったこの年、国内では深刻な米不足から米騒動がおきました。全世界に流行したスペイン風邪は数千万ともいわれる人々の命を奪い、第一世界大戦の終結を早めたとも言われています。
※この年の主な出来事:ウィルソン米大統領が十四カ条の平和原則を連邦議会で発表。東京上野公園で憲法発布30周年祝賀国民大会開催、民衆と警官が衝突。松下幸之助が松下電気器具製作所(現パナソニック)設立。児童雑誌『赤い鳥』創刊。元ロシア皇帝ニコライ2 世とその家族、従者が銃殺される。富山県で米騒動。日本、英米仏とともにシベリア出兵することを宣言。日本初の政党内閣である原敬内閣成立。森永ミルクチョコレート発売。ドイツ革命がおこり、共和国が宣言される。ドイツが休戦協定に調印し、第一次世界大戦が終結。スペイン風邪が全世界に流行する。
小磯良平記念室
神戸生まれの小磯良平(1903-1988)は、近代洋画を代表する巨匠のひとりです。今回のプレミアムでは普段と異なるラインアップによって小磯の画業の変遷をたどります。
金山平三記念室
神戸に生まれた金山平三(1883-1964)は神戸の生んだ風景画の名手です。これ見よがしの派手さはなくとも絵画のうまみにあふれた金山の優品の数々をご堪能ください。
■学芸員によるギャラリートーク
3月24日(土)、4月29日(日・祝)、5月26日(土)
午後4時から(約45分間)
※参加無料、要観覧券
■こどものイベント
「はじめての美術館―コレクションと友達になろう!タイムトラベル編」
5月3日(木・祝)午前10時30分~午後0時15分
※要事前申込
※詳しい情報は同館ウェブサイトをご覧ください。
■ミュージアム・ボランティアによるガイドツアー
会期中の金・土・日曜の午後1 時から(約45 分間)
※参加無料、内容により要観覧券
主催:兵庫県立美術館
後援:公益財団法人 伊藤文化財団
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