開催時間 |
10時00分 - 18時00分
5月9日(水)、16日(水)、6月26日(火)~ 30日(土)は午後7時まで ※入館は閉館の30分前まで |
---|---|
休み |
月曜日(ただし4月30日は開館、翌5月1日も開館)
|
入場料 |
有料 一般1,300(1,100)円、大学・高校生900(700円)、65歳以上1,100円、中学生以下無料 ※( )内は前売および20名以上の団体料金 |
作品の販売有無 |
展示のみ
|
この情報のお問合せ |
東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
|
情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒160-8338 東京都
新宿区西新宿1-26-1 |
---|---|
最寄り駅 | 新宿 |
電話番号 | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
100% ターナー!
日本初公開および第一級作品との贅沢な時間
イギリスを代表する風景画の巨匠、ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(1775年~1851年)の展覧会です。穏やかな田園風景、嵐の海、聳え立つ山岳など、自然の様々
な表情を優れた技法で表現したターナー。独特の光や空気感に包まれたターナーの風景画は、フランスの印象派をはじめ、多くの芸術家に影響をあたえました。本展覧会はターナーの水彩、油彩、版画作品約120点を、「地誌的風景画」「海景‐海洋国家に生きて」「イタリア‐古代への憧れ」「山岳‐あらたな景観美をさがして」という4つの章でご紹介し、その核心と魅力に迫ります。
第1章 地誌的風景画
「地誌的」な絵画とは、描かれた場所が特定できるような、記録的な性格を持つ絵画を指す。ターナーの初期の優れた作品の多くは、こうした「地誌的風景画」に見ることができる。ターナーはイギリス各地の都市や田舎の情景を描いたが、こうした作品はターナーが自ら旅し、訪問先の景観を研究することで誕生した。ターナーは旅先の情景から受けた印象を鉛筆で(時には水彩で)スケッチし、アトリエに戻ってからそれらのスケッチをもとに油彩画や水彩画を完成させた。こうして各地の「ピクチャレスク(=絵になる)」な風景が、ターナーの優れた記憶力や巧みな構成力と共にその作中に再現された。
第2章 海景-海洋国家に生きて-
四方を海に囲まれ、漁業や海洋貿易で発展し、歴史上あまたの海戦で勝利をおさめて来たイギリスを語る際、海は切り離すことのできない存在である。ターナーの作品においても海景は重要な主題のひとつであり、航行する船舶、港や河口の風景など、海洋を描いた作品を数多く見ることが出来る。ターナーが海景において探求したテーマには、地誌的な物やピクチャレスクな物に加えて、自然の脅威に対する人間の無力さ、古い時代を象徴する帆船と新しい時代を象徴する蒸気船との対比といった失われていく物に対するノスタルジーなど、ターナーの同時代の思想や社会に対する考え方も垣間見られる。
第3章 イタリア-古代への憧れ-
ターナーの作品に、イタリアや古代文明をテーマとした物を見ることができる。古代ローマやルネサンスの国イタリアは当時、グランド・ツアー(イギリスの裕福な貴族の子弟が学業修了時に行う国外旅行)の主要な訪問先であり、その文化は芸術家たちの模範でもあった。ターナーが初めてイタリアを旅したのは1819年のことだが、生涯を通じてイタリアの景色やそれに範を取った古典的風景、あるいは古代文明を主題とした作品を手がけている。ターナーは1819年から1840年代にかけて、合計6回イタリアを訪問したが、南欧の光はターナーの作品に明るい色調をもたらしている。
第4章 山 岳 - あらたな景観美をさがして-
「ピクチャレスク(絵になる)」と並ぶ当時の芸術の概念に「サブライム(崇高)」がある。見る者に畏怖を抱かせるような自然に「美」を見出すこの価値観は、均整の取れた古典的な美に匹敵するものとして、当時の文学や芸術に影響をあたえた。ターナーも同様で、とりわけその山岳を主題とした作品にその影響を見ることが出来る。イングランドの湖水地方、ウェールズのスノードニア、スコットランドのハイランド、ヨーロッパのアルプスと、ターナーは各地の山岳を訪れ、その景観をスケッチした。ターナーの山岳を主題とした作品では、人間は小さく、自然は雄大に描かれ、山々の圧倒的な力が強調されている。
主催:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館、毎日新聞社、スコットランド国立美術館群
協賛:損保ジャパン日本興亜、大日本印刷
後援:ブリティッシュ・カウンシル
協力:日本航空
評価サマリ