建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの

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会 期
20180425日 -  20180917
開催時間
10時00分 - 22時00分
火10時00分~17時00分 ※いずれも入館閉館時間の30分前まで
入場料
有料
一般1800円、学生(高校・大学生)1200円、子供(4歳~中学生)600円、シニア(65歳以上)1500円
作品の販売有無
展示のみ
この情報のお問合せ
03-5777-8600(ハローダイヤル)
情報提供者/投稿者
開催場所
森美術館
住所
〒106-6150 東京都
港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 53F
最寄り駅
六本木
電話番号
03-5777-8600(ハローダイヤル)

詳細

展覧会内容

世界が魅せられた日本建築、その本質に迫る!

 森美術館は、2018年4月25日(水)から9月17日(月・祝)まで、「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」を開催します。
 いま、世界が日本の建築に注目しています。丹下健三、谷口密生、安藤忠雄、妹島和世など多くの日本人建築家たちか国際的に高い評価を得ているのは、古代からの豊かな伝統を礎とした日本の現代建築が、他に類を見ない独創的な発想と表現を内包しているからだとはいえないでしょうか。
 日本は、明治維新からの150年間、大いなる建築の実験場でした。幾多の実践のなかで、日本の成熟した木造文化はいかに進化したのでしょうか。西洋は日本の建築にどのような魅力を見いだし、日本建築はそれにどう向き合ったのでしょうか。日々の暮らしや自然観といった目に見えないものの変遷も日本の建築を捉える上で重要な要素となるはずです。
 本展は、いま、日本の建築を読み解く鍵と考えられる9つの特質で章を編成し、機能主義の近代建築では見過ごされなからも、古代から現代までその底流に脈々と潜む遺伝子を考察します。貴重な建築資料や模型から体験型インスタレーションまで多彩な展示によって、日本建築の過去、現在だけでなく、未来像か照らしだされることでしょう。

[展覧会のみどころ]
千利休作の茶室(国宝・待庵)を原寸で再現
干利休の作と伝えられ、京都・妙喜庵に現存する日本最古の茶室建築である国宝《待庵》は、「わび」の思想を空間化したもので、日本文化を語る上で欠くことのできない建築の一つです。本展では、原寸スケールで再現し、二畳の茶席やにじり□(出入□)で良く知られる極小空間を体感して頂けます。

丹下健三の《自邸》を1/3スケールで再現した巨大模型
広島平和記念公園(1954年)、東京オリンピック(1964年)、大阪万博(1970年)など、戦後の国家的プロジェクトを牽引した建築家・丹下健三。「美しいもののみ機能的である」と唱えた丹下が、桂離宮など日本の古建築を再解釈し、建築の新たな創造の可能性を拓いた《自邸》(現存せず)を巨大模型で再現します。

日本建築の未来へ託したい思想を体現
ライゾマティクス・アーキテクチャーの新作映像インスタレーション

世界が注目するクリエイティブ集団、ライゾマティクスを率いる斎藤精一は、コロンビア大学建築学科で学び、建築で培ったロジカルな思考と知見をもとに創作するメディアアートで知られています。本展では「中銀カプセルタワー」ほか、日本の古建築から現代建築まで、各建築の数々をレーザーファイバーで再現。3次元の建築空間と映像が織り成す体験型インスタレーションを新作として発表します,

日本建築史における学術的にも貴重な資料を展示
江戸時代の大工棟梁に伝わった秘伝書、明治初期に制作された擬洋風建築の模型、大正~昭和初期に日本の古建築研究のために制作された学術模型、明治後期にドイツで発刊されモダニズム建築の発展に広く貢献したフランク・ロイド・ライトの作品集、戦前にシャルロツト・ペリアンが東北の農民の生活改善のために、藁でデザインした寝椅子など、建築史を複層的に考察できる資料を一挙公開します。

モダニズムの名作家具で構成されたブックラウンジ
剣持勇や長大作など戦後のモダニズム建築を彩ってきたデザイナーによる名作家具は、美術館に収蔵されているものも多く、通常、展覧会で展示されても手に触れることはできません。本展では、今なお現役で使用されているこれらのオリジナルの家具を集め、実際に座ることができるラウンジを展示室内に設えます。展覧会をより深く知ることかできる書籍を閲覧しながらお過ごしいただけます。

展覧会の構成:9つのセクション
1.可能性としての木造
日本の気候風土が育んだ木の文化は、持続可能なシステムと言えます。伝統建築の壮観を伝える精巧な学術模型や大工の秘伝書、伝統的な木構造に触発された近現代の作品、本展覧会のために制作された最新プロジェクトなどを展示し、その未来を思考します。

2.超越する美学
もののあはれ、無常、陰翳礼讃など、日本の美意識には超越的な姿勢があります。信じがたいほどの精細さと大胆さか溶け合い、シンプルという言葉すら超えた表現は、日本の建築の中にも受け継がれる遺伝子のひとつです。現在、世界が注目する日本人建築家たちにも通底する超越的な美学に焦点を当てます。

3.安らかなる屋根
日本建築の遺伝子に屋根があります。覆われた形が自然環境を安定させ、人間のさまざまな行為を包み込み、機能的であることで変わらない安心感を象徴します。気候風土の中で洗練されたこの形が、近現代の建築家にいかなるインスピレーションを与えてきたか、屋根が内包する可能性に迫ります。

4.建築としての工芸
建築を工芸とみなしたらどのように捉えられるでしょうか。明治期に西洋から建築という概念か持ち込まれる以前の日本には、例えば日光東照宮の社殿の彫刻に顕署にみられるように、匠の技や意匠から継承されてきた「部分」の集積が「全体」即ち建築物をなす、高度に成熟したものつくりがありました。このような工芸性は遺伝子として近現代の建築にも脈々と流れています。

5.運なる空間
厳密に空間を分け隔てなくても、建築が私たちの暮らしを豊かにすることを、日本の伝統は世界に示しました。厚い壁で内と外を区別したり、部屋の機能を固定化するのではなく、実用性が見た目の美しさにもつながる建築。近現代に発見され、現在も生き続ける開かれた空間の理想像を、それぞれの建築家の個性を引き出しなから展示します。

6.開かれた折衷
グローバルな世界の中で、自国の建築はどうあるべきなのか。西洋文明の外にありなから、世界で初めてこの問題に本格的に立ち向かったのが日本人でした。答えを求めて世界を一周した建築家・伊東忠太の横型をはじめとした貴重な資料群を通して、近現代における日本建築の冒険を紹介します。
 
7.発見された日本
「伝統」は見出されるものだとしたら、国外から発見された日本の姿も、いま、あらためて考察すべき知の資産です。来日したフランク・口イド・ライトやアントニン・レーモンドから、現在第一線で活躍する作家まで、国外の作家が創造的に捉えた日本像を紹介します。展示資料に感じられる極東の島国への熱いまなざしか、未来の日本象を後押しします。
 
8.集まって生きる形
日本には古来、縁が作り出す場が連綿と存在しました。伝統的なコミュニティか息づく集落を精緻に実測したデザイン・サーベイや雪害に苦しむ農村問題、現代における福祉の問題など、建築が社会に向き合った事例を紹介します。
 
9.共生する自然
日本人は自然に畏怖の念を抱き、崇高なものとして信仰の対象としてきました。そうした自然観はどのように日本の建築に反映されてきたのでしょうか。寺院から美術館建築まで、建築は環境との境界を曖昧にしながら、人が自然と対峙するための場を提供し、日本の自然観を未来へ伝えています。

 

主催・協賛・後援

主催:森美術館
後援:一般社団法人日本建築学会、公益社団法人日本建築家協会、アルカジア東京大会2018、一般社団法人日本デザイン学会
監修:藤森照信(建築家・建築史家/東京大学名誉教授)
企画:南修史生(森美術館館長)、前田尚武(森美術館建築・デザインプログラムマネジャー)、徳山拓-(森美術館アソシエイト・キュレーター)、倉方俊輔(建築史家/大阪市立大学大学院工学研究科准教授)、ケン・タダシ・オオシマ(建築史家/ワシントン大学教授)

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