猪熊弦一郎展 猫たち

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会 期
20180320日 -  20180418
開催時間
10時00分 - 18時00分
毎週金・土は21時00分まで。 入館は各閉館の30分前まで
入場料
有料
一般1300円(1100円)、大高生900円(700円)、中小生600円(400円) 
※( )内は前売、20名様以上の団体料金。団体は電話での予約をお願いいたします(申込先:Bunkamura Tel:03-3477-9413)
作品の販売有無
展示のみ
この情報のお問合せ
03-5777-8600(ハローダイヤル)
情報提供者/投稿者
開催場所
Bunkamura ザ・ミュージアム
住所
〒150-8507 東京都
渋谷区道玄坂2-24-1
最寄り駅
渋谷
電話番号
-

詳細

展覧会内容

猫好き画家の素敵な暮らし
猪熊弦一郎(いのくま・げんいちろう)(1902-1993年)は、百花繚乱の昭和の画壇にあって試行錯誤を繰り返しながらも、常に独自の境地を維持し、極めて個性的な作品群を残した画家です。「いちどに1ダースの猫を飼っていた」ほどの無類の猫好きとして知られ、私生活でも作品のモチーフとしても猫は重要な存在でした。勿論、猪熊弦一郎の芸術は猫だけにとどまるものではありません。本展は彼が愛した猫たちを描いた作品をまずは堪能していただき、猪熊弦一郎の奥深い世界に触れるきっかけとなるよう企画された展覧会です。猪熊の地元・香川県の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館所蔵の猫を描いた油彩、水彩、素描を中心に、猫以外の主題の作品も若干加えた百数十点によって構成されます。

[みどころ]
1.無類の猫好き画家が描いた数百匹の猫たちが大集合。
「いちどに1ダースの描を飼っていた」ほどの描好きとして知られた画家、猪熊弦一郎。たくさんの猫に囲まれた暮らしのなかで、描をモチーフに写実的なスケッチ、シンプルな線描、デフォルメした油彩画など実にさまざまな作品を描きました。本展では百数十点にのぼる作品をご紹介します。

2.猪熊弦一郎の奥深い世界に触れるきっかけとなる。
戦前にはマティスと交流し、戦後は20年間ニューヨークを拠点に活躍、その後はハワイでも活動した猪熊弦一郎は、昭和の百花繚乱の画壇で極めて個性的な作品群を残しました。猫以外の主題の作品も加えた本展の構成は、猪熊の奥深い芸術世界に触れるきっかけになるでしょう。

3.香川県で開催された話題の展覧会が東京にやってくる。
地元では親しみをこめて「いのくまさん」と呼ばれる猪熊弦一郎。香川県にある丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で2015年に開催された「猫達」展は、絵画ファンのみならず、全国の猫好きの人々が訪れて話題となりました。今回、パワーアップして東京にやってきます。

夫婦ともに猫好きだった猪熊家。たくさんの猫に囲まれた暮らしのなかで、猪熊は、画家の目で猫をとらえるようになりました。彼が描いた猫の姿は、写実的なスケッチ、シンプルな線描、デフォルメした油彩画と実にさまざまで、画家が猫の魅力を存分に享受し、創作に挑戦した様子がうかがえます。本展では、猪熊が描いた猫の絵を、作風や技法、他のモチーフとの組み合わせなど複数の視点からご紹介します。
モチーフとしての猫に対する客観的な視点と、友としての猫に対する敬愛の念が呼応した、猪熊ならではのユニークな「猫たち」をご堪能ください。

猪熊弦一郎(いのくまげんいちろう)
画家。1902年香川県高松市生まれ。東京美術学校で藤島武二に師事。1938~1940年滞仏、アンリ・マティスに学ぶ。1955年再びパリヘ向かう途中、立ち寄ったニューヨークに魅了され、そのまま同地に留まリアトリエを構える。およそ20年間ニューヨークを拠点に活動、渡米をきっかけに画風は具象から抽象へと大きく変化した。帰国後は東京とハワイを行き来し生涯現役で制作を続ける。1991年故郷に丸亀市猪熊弦一郎現代美術館開館。1993年90歳で逝去。JR上野駅の大壁画《自由》や三越の包装紙デザインでも知られる。

猪熊弦一郎と猫 画家として、愛猫家として
 詩人の谷川俊太郎の文章で猪熊弦一郎を子どもに紹介する画集的絵本『いのくまさん』(小学館、2006)。そのなかで谷川は、この画家に特徴的なモチーフの鳥と猫を、「いのくまさんはとりがすき」「いのくまさんはねこもすき」という言い方で列挙している。実際、猪熊は両者とも数多く描いていて、どちらも好きに違いないのだが、その好き方は違うように思う。
 絵本では、このあと、形、色、と猪熊の好きなものが続く。平易なことばでさらっと述べているが、ここで谷川は見事に猪熊表現の核心をついている。猪熊は絵を形と色のバランスに注視して構成していた。どんなモチーフを描こうとも、絵の中では一個の「形」であり、その形を様々な「色」で描き、バランスよく配置する。具象も抽象も関係なく、彼の表現にはこの姿勢が貫かれている。その上で、猫に限っては、その姿勢に多少の揺らぎがあるように思うのだ。
 1950年代前半、猪熊は、幾何学形を使ったりー筆書きのように単純な線で囲んだりして、猫を絵のー要素とすべく、あれこれ工夫した作品を精力的に描いている。それらも猪熊らしいユニークな猫ではあるが、一方で、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館に残された同時期のデッサンの中には、ストレートに猫をスケッチしたものが案外多い。すでに十分な描写力を身につけた画家が、いまさら念入りにその姿をトレースしたわけでもないだろう。猫好きの猪熊夫妻は、多いときは一ダースの猫を一度に飼っていたそうだから、常に複数の猫がそばにいて、おそらくは、目に入る猫たちを片っ端から描いていたのではないか。すばやい筆致で正確に捉えているにもかかわらず、その表情やしぐさは世の猫好きをとろけさせるような愛らしさで、画家の「形」に対するこだわりというよりは、猫そのものへの愛情がその手をつたってあらわれているような気がしてならない。
 もちろん、鳥だって好きなのだ。こちらはまさに「形」への傾倒であろう。猪熊は晩年たくさんの鳥を描いた。抽象時代を経て、真っ先にカンヴァスに帰ってきた具象らしき形態も、幾何学的な鳥だった。一方、猫は後年、大きなカンヴァスにはほとんど現われない。けれども小さなメモ用紙には、「形」ではなく、「猫」として描いた愛らしい生き物の姿がいくつも残されている。

文・丸亀市猪熊弦一郎現代美術館/公益財団法人ミモカ美術振興財団 古野華奈子
『ilove.cat』(リトルモア刊)より

主催・協賛・後援

主催:Bunkamura
特別協力:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団
協力:ilove.cat

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