ゴッホとゴーギャン展

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会 期
20161008日 -  20161218
開催時間
9時30分 - 17時30分
金曜、11月2日、11月3日、11月5日は20時00分まで
※入室は閉室の30分前まで
休み
月、10月11日
※10月10日は開室
入場料
有料
一般1600円(1300円)、大学生・専門学校生1300円(1100円)、高校生800円(600円)、65歳以上1000円(800円)、中学生以下無料
※( )内は前売り、20名以上の団体料金 ※前売り券は2016年7月1日~10月7日まで ※10月19日、11月16日はシルバーデーにより65歳以上の方は無料 ※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添の方(1名まで)は無料 ※いずれも証明できるものをご持参ください
この情報のお問合せ
03-5777-8600(ハローダイヤル)
イベントURL
情報提供者/投稿者
開催場所
東京都美術館
住所
〒110-0007 東京都
台東区上野公園8-36
最寄り駅
上野
電話番号
03-3823-6921

詳細

展覧会内容

フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)とポール・ゴーギャン(1848-1903)。19世紀末に活躍し、今なお世界中の人々に愛されてやまない二人の画家の関係に焦点を当てた、日本初となる展覧会を開催します。
オランダの牧師の家庭に育ったファン・ゴッホと南米ペルーで幼年期を過ごしたゴーギャンは、生い立ちや性格だけでなく、絵画表現も大きく異なります。ファン・ゴッホは現実の世界から着想を得て、力強い筆触と鮮やかな色彩で作品を生み出し、一方、ゴーギャンは装飾的な線と色面を用いて、目には見えない世界をも表現しようとしました。
しかしながら、彼らは親しい交友関係を築き、1888年に南仏アルルで約2か月の共同生活を送ります。そこでは互いの作品を評価し、また時には激しい議論を重ねながら刺激を与え合いました。この共同生活の時期を中心に、本展では、二人が影響を受けた画家との関係にも触れながら、初期から共同生活後のそれぞれの歩みを展覧します。
オランダのファン・ゴッホ美術館やクレラー=ミュラー美術館など国内外の主要な美術館の協力を得て実現される本展では、ファン・ゴッホとゴーギャンの代表作を含む油彩画約60点を展示し、これまで語られてきた以上に、この二人の画家の関係性や芸術性に光を当てます。

1章 近代絵画のパイオニア、誕生
ファン・ゴッホは27歳で画家を志し、ほぼ独学でデッサンを始めました。ミレーやカミーユ・コローらバルビゾン派の作品を好み手本とし、農民や労働者の日常を描き出します。色彩や筆遣いはのちの作品と大きく異なるものですが、現実の世界に真摯に向かい合う姿勢は、生涯を通じてファン・ゴッホの制作の根幹を成すものでした。ゴーギャンは株式仲買人として働く傍ら、画塾へ通いはじめます。ファン・ゴッホと同様に、バルビゾン派から影響を受けたものの、画塾で出会ったピサロと交友を深め、すぐに印象派の様式を採用していきました。1883年、34歳のときに仕事を辞め本格的に画家の道へ進みます。のちの作品と比べると、この時期のゴーギャンの作品は現実の世界に取材した写実的な画風が特徴です。

2章 新たな絵画、新たな刺激と仲間との出会い
1886年、パリに出たファン・ゴッホは新しい絵画と出会い、前衛の画家たちと交流をもつようになります。印象派の輝く色彩や新印象派の点描技法など、幅広い様式と技法を吸収し、表現を急速に変えていきました。
一方、ゴーギャンは最後の開催となった第8回印象派展に参加後、フランス北西部ブルターニュのポン=タヴェンに赴きました。
経済的な要因もありましたが、「野生的」、「原始的(プリミティヴ)」なものを見出し得る土地で独自の表現を探求していきます。また、1887年にはカリブ海のマルティニク島に滞在します。この地でゴーギャンは、さらに大胆な色彩と多様な筆触を試み、新しい様式への第一歩を踏み出しました。

3章 ポン=タヴェンのゴーギャン、アルルのファン・ゴッホ。そして共同生活へ
1888年2月末、ファン・ゴッホは大都市パリの喧騒を離れ、南仏アルルに移り住みました。南仏の強い光のもと、鮮やかな色彩と激しい筆触を用い、日常の現実に根ざした主題を描きます。10月になると、ゴーギャンがファン・ゴッホの誘いに応じて合流し、二人の共同生活が始まります。二人は、ときにイーゼルを並べ一緒に制作をし、互いの技法や表現を試み、強く刺激を受け合いました。記憶や想像から作品を制作することを好むゴーギャンの影響を受け、ファン・ゴッホは新たな表現に挑戦しています。ゴーギャンの作品にもこの地で新たな展開を見せます。広く平らな色面を用い、現実の形態や色彩を変え、想像に基づいて絵を描くことをさらに重視していきました。しかし、芸術観や性格の違いから激しい議論になることも次第に増え、共同生活はわずか2ヶ月で破綻することとなります。

4章 共同生活後のファン・ゴッホとゴーギャン
1888年12月末、自身の耳の一部を切り取ったファン・ゴッホは、それ以降も精神障害による発作に苦しみ、アルルから二十数キロ離れたサン=レミの療養院に入院しました。アルルを離れパリに戻ったゴーギャンは再びフランス北西部のブルターニュへ赴きます。共同生活は破綻しましたが、友人で画家のエミール・ベルナールも交え三人の交流は書簡を通じて続きます。そこで交わされた芸術論はそれぞれの作品へ重要な刺激となりました。ゴーギャンとベルナールは、ファン・ゴッホの好まなかった象徴主義へと進みます。ファン・ゴッホは現実の世界に根ざした主題を描きながらも、彼らの影響を受けて想像から制作する試みを行うこともありました。共同生活後も相互の影響が垣間見える作品が認められるだけでなく、書簡を通じた交流は1890年7月29日にファン・ゴッホが亡くなるまで続きました。

5章 タヒチのゴーギャン
1891年、文明の影響から解放されて、「汚れなき自然」を求めたゴーギャンは、南太平洋に浮かぶタヒチへ赴きました。ヨーロッパで過ごしてきたゴーギャンのタヒチへの幻想と現実が融合し、ゴーギャンの象徴主義は複合的な要素を孕んでいきます。様式は一層大胆になりますが、ファン・ゴッホの影響をみとめることができる作品も残されています。

関連イベント

名古屋展 愛知県美術館
2017年1月3日~3月20日

主催・協賛・後援

主催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、東京新聞、TBS
後援:オランダ王国大使館、TBS
協賛:日本写真印刷、三井物産
協力:エールフランス航空、KLMオランダ航空、オランダ政府観光局

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