森 太三 展 『雲を眺める』

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会 期
20110406日 -  20110424
開催時間
11時00分 - 19時00分
休み
月曜定休
最終日の展示は18:00までとさせて頂きます。
クリエイター在廊

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neutron tokyo
電話&FAX 03-3402-3021
イベントURL
情報提供者/投稿者
poster
開催場所
neutron tokyo
住所
〒107-0062 東京都
港区南青山2丁目17-14
最寄り駅
外苑前
電話番号
03-3402-3021

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

軽量粘土や木材など、ありふれた素材を用いながら、緻密な作業を繰り返し色彩・質量を増幅させて見せる驚きの彫刻。
シンプルな出来事の積み重ねは、やがて現象を生み出し、鑑賞者に何かのイメージを想起させずにはいられない。
屋内外問わず精力的に制作・発表を続ける気鋭の彫刻作家が、近年取り組むドローイング(平面)も発展させ、空に近い三階の会場にモクモクとイマジネーションの雲を生じさせる!

雲 を 眺 め る 。 雨 の 気 配 を 感 じ 取 る 。
雲 は い ろ ん な か た ち に 姿 を 変 え る 。
自 身 が 変 化 の 中 に 在 る こ と を 知 る 。

森 太三

[主催者コメント]
 「基本的には依頼を受けた案件は断らない。」と自ら言い切る森太三にとって、だからこそしばしば、困難な状況やフラストレーションの溜まる機会が訪れる。インスタレーションという表現が時と場所、それに関わる人々と干渉し合う事によって成立する以上、表現者の理想的な環境ばかりが用意されるとは限らず、むしろそうでない事の方が多いだろう。しかし、作家にとって理想的な環境ばかりを求め、リスクや困難を避けて通ることは、必然的に作品あるいは表現を自らの温室に留めることになるため、結果としては作家あるいは作品の成長にとって不可欠と思われる外部からの試練を遠ざける。即ち社会の中で表現し、影響を与えるべきはずの表現者がその役割を半ば放棄するようなものである。私が好んで森太三という作家に展示機会を設けようとするのは、彼がどんな状況であれインスタレーションを実現しようと果敢に挑戦し、かつことごとく成功させているからに他ならない。
 2010 年の彼の活躍ぶりは、それだけで彼の表現のキャパシティーと実力を指し示すだろう。まず3月のneutron tokyo での個展では、軽量粘土のカラフルな粒を連結させて、スダレのように垂らしたものを壁面いっぱいに展開し、色彩と微細な立体感による風景の現出を試みたかと思えば、一方で(実は得意とする鉄の造形を活かし)黒い鉄板によって形成された箱に上述の粘土粒をぎっしり詰め込み、器の中での色彩と質感の妙味を感じさせた。かと思えば別の壁面には初の発表となるドローイング(木の板にインクペンで木目のような筋が描かれているもの)が掲げられ、彼の彫刻的世界観が平面にも落とし込めることを証明してみせた。
 続く「富士山展」では、多くの平面作家が富士山をそのままモチーフにする中、彼は意表を突いて3776m(富士山の高さと同じ長さ)の糸を床にぐるぐると巻いた状態で置き、そのあまりにも「低い」存在感に笑いと驚きを誘った。同時に粘土による小さな彫刻作品で、山を擬人化したようなシリーズを出していたのも見過ごせない。さらに7月の京都・祇園祭のシーズンには文椿ビルヂングの空室で、内からではなく窓ガラスを通じて外から見せるインスタレーションを出現させる。軽量粘土の粒のシリーズ「Rain」を発展させ、あたかも山の稜線を浮き立たせるような「Ghost of mountain」は浮遊感と色彩の奥行きが軽妙で、イメージの世界のスケールは広大であった。
 さらに秋には各地でのアートイベントに参加。京都府亀岡市での「丹波国分寺跡アートスケープ」ではコラボレーションによる制作で水田に大量のランタンを浮かべ、荘厳な道標はゆったりとした時間の中で光とともに印象をうつろわせた。滋賀県での「湖族の郷アートプロジェクト2010」では倉庫の中に白い壁面を自ら立て、真っ白な蛍光灯の灯りに白い粘土だけで構成する「Rain」を展開した。彼は色彩の影響を
充分に知っており、時に自らの表現の中で色の影響が強くなったことを察知して、リセットするように色彩を取り払うことがある。すると今まで色彩によって楽しまされていた私達の目は、今度は形状そのものに向かうようになり、実は彼の表現の本質は微妙な凹凸や大きさの変化、それらのミニマルな質感の繰り返しによって生じる壮大なイメージの出現にこそあることを知る。そして昨年最後の出展となった、宇治市の黄檗山萬福寺の方丈(僧侶のプライベート空間)での展示では、お寺の随所に見られる中華様式の円形の文様や特徴的な黄色(萬福寺のキーカラーである)を取り入れ、細い円柱上の木材を輪切りにして(その切り落とし幅は変化を付けている)その断面に印刷物や写真から色彩だけを抽出したものを張り、色調や配置に変化をつけながら縁側に並べることによって、石庭の枯山水とも響き合うランドスケープを生み出した。ここに見られる印刷物の取扱いや木材の使用は彼にとって新しいことではなく、ここに紹介しきれない制作発表の蓄積の中から選ばれた手段であることも書き添えておきたい。
 そして直近の三月には、既に閉店が決まっているneutron kyoto のギャラリー壁面いっぱいに別れと希望の雨を降らせた森太三。再び訪れる東京で、彼が生み出す「雲」は何を届けてくれるだろうか。無論、彼の提示する事象をどのように見るかは、私たちが空の上の雲を眺める時同様、私達自身の気持ちや心の在り方次第である。
                                                                  gallery neutron 代表 石橋圭吾

関連情報

初日(4/6・水)の18:00~20:00に、会場で作家を交えてのオープニングパーティー開催(無料)

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