梅津庸一 「ラムからマトン」

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会 期
20151120日 -  20160111
開催時間
12時00分 - 20時00分
休み
入場料
無料
この情報のお問合せ
ARATANIURANO
情報提供者/投稿者
開催場所
NADiff a/p/a/r/t
住所
〒150-0013 東京都
渋谷区恵比寿1 丁目18-4 1F
最寄り駅
恵比寿
電話番号
03-3446-4977

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

この度ARATANIURANOおよびNADiff Gallery(恵比寿)の2会場にて、梅津庸一個展「ラムからマトン」を同時開催いたします。また梅津の作家活動10周年を節目に、作家初となるモノグラフ『ラムからマトン』を出版いたします。

 梅津庸一(1982年山形県生まれ)は東京造形大学絵画科卒業後、ラファエル・コラン
(1850-1916)の代表作「フロレアル」を自らの裸像に置き換えた「フロレアル(わたし)」でデビューしました。また、昨年開催された個展「智・感・情・A」(2014年、ARATANIURANO)では黒田清輝(1866-1924)の「智・感・情」をアップデートした、四枚の絵画により構成される「智・感・情・A」を発表し注目を浴びました。ドイツのシュメーラー・ハウスで行われたレクチャー「museum global?」でも「智・感・情・A」が取り上げられたばかりです。

 梅津は日本の近代洋画の表層的なシミュレーションに留まることなく、絵画の制度的な側面や受験教育の痕跡を辿る試みを絶えず模索し制作を行っています。「絵画説明会」(2011年、スプラウトキュレーション)、「であ、しゅとぅるむ」(2013年、名古屋市民ギャラリー矢田)で企画された「優等生」などを経て、梅津は不定形の理想共同体「パープルーム」を立ち上げます。「パープルーム」とは梅津が主宰する私塾の活動のことで、梅津は自身の自宅で二十歳前後の生徒 5 名と共に制作、共同生活をし、様々なゲストを交えながら日々活動しています。今夏に開催された「パープルーム大学物語」(2015年、ARATANIURANO)では、「パープルーム」に参加する複数名の作家たちによって重層化した空間を高密度に実現し、また、SNS上で活発な議論や批評が交わされ、大きな盛り上がりを見せました。

 今回の個展では、生後間もない「ラム」と成熟期の「マトン」の表象を思い描きつつ、2 会場での展示構成を行います。NADiff Gallery 会場では「ラム」期、つまり初期作品を中心に新作も交えた展示を行います。一方、「マトン」期をテーマとしたARATANIURANO会場では、1900年に開催されたパリ万博において黒田清輝の「智・感・情」と共に展示されていたフェルディナント・ホドラー(1853-1918)の「昼」(1900)を下敷きにした、幅3mを超える大作のほか、パフォーマンスの記録映像、戯曲家である岸井大輔のイベント「アジアで上演する」で展示された作品「パープルームのプロパガンダ」を大幅に改編したものなどを展示、構想画、美術運動をテーマに据えた新作を中心とした空間が作られる予定です。

 忘れられてしまった(あるいは意図的に忘れられた) 過去を掘り起こし、分断された歴史を繋ぎ直して、更にそれを刻み込もうとする、美術への大いなる愛を行為する梅津庸一。撹拌された日本を含む東洋・西洋美術史、作家個々の持つ個別の歴史は、梅津自身の身体を用いて別の新しい形となって生き直され、私たちの前に姿を現すかもしれません。

 また、会期中には、8名の多様な視点を持つ執筆陣により書かれたテキストを収録した、モノグラフ『ラムからマトン』の先行販売も行う他、トークや上演なども予定されています

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