Continuous Temporality Vol.2 『Mortal』 万代洋輔 片山真理 野村在

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会 期
20151003日 -  20151101
開催時間
11時00分 - 19時00分
休み
入場料
無料
この情報のお問合せ
Gallery COEXIST-TOKYO
情報提供者/投稿者
開催場所
gallery COEXIST-TOKYO
住所
〒135-0042 東京都
江東区木場3-18-17
最寄り駅
木場
電話番号
03-5809-9949

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

この度gallery COEXIST-TOKYOで、昨年に引き続き2度目となるグループ展『Continuous Temporality vol.2-Mortal-』を開催する運びとなりました。
今回は万代洋輔、片山真理、野村在の三人展として開催いたします。

万代洋輔はある特定の森や空き地などの場所に行き、そこで手に入る人間の痕跡を積み上げた「もの」を撮影してきました。それらは、たとえ人間が写っていなくとも、そこに人間の営みや虚無的な不在性がつきまとって離れない、がゆえにそこに居たはずの人の気配が垣間見え、依り代や祭壇のような存在感を放ちます。

片山真理は自らの身体と、手製の刺繍やパッチワークが施されたオブジェなどを用いたポートレートや、私的な物語に基づいて作られた立体物を発表しています。生きる事の美しさと脆さが同居したような作品群は、鑑賞者に様々な感情や感覚を強く訴えかけてきます。

野村在は小型の爆弾で爆発を起こした瞬間のものを撮影したり、樹脂が壊れながら生成してゆく彫刻などを作っています。ものの運命としての生成と劣化、今その瞬間に移ろいゆくものの状態を、彫刻と写真を手段として固定化しようと試みているようです。

写真作品という共通的なベースを持つ3人ですが、それぞれに独自のアプローチをもって制作を続けている作家たちです。
是非ご高覧下さい。

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ここ最近、他者の悲しみや喪失感にCheesy(cheepでeasy)に反応し、安易な悲しみに身を委ねるようなことをよく目撃する気がする。
誰かのブログの『ちょっぴり悲しい、いい話』をSNSで流布して他者の悲しみを受け売りしてみたり、ある知人や著名人が亡くなった記事を即座にシェアしては『R.I.P』や『ご冥福をお祈りします』という決まり文句を残して去って行ったりしてしまうような。

こういった行為の裏を返すと、事の当事者でしか分からないような生々しい出来事や痛々しい傷に関わりたいのではなく、「直接関係はないけど、遠過ぎはしない喪失感」に身を任せ、ちょっぴりその悲しみだけをいただくという、お手軽で安価な感傷への希求があるのかもしれない。
こういった現象は、ネットの発達により広がった緩い繋がりの上で、死や喪失感すらも実在感のない簡略化された消費対象となってしまったかのように見える。

一方、アートの歴史では、このような「死」や「喪失」にまつわる表現は数多く出現してきた。例えばヨーロッパでは、中世にはメメント・モリのヴァニタスのように「今の生を愉しむ」ために死をテーマにした絵画が流行り、またダゲレオタイプの写真機の発明以降では、家族の遺体を生きているかのように撮影するポストモーテム・フォトが流通した。そういった人々の死への興味の裏側にはキリスト教的な、不死の存在である神々に対する影響が色濃く現れているとも言えるだろう。ヨーロッパでは「死」とは肉体から魂が切り離される、ある種の「別次元」の世界であったのかもしれない。

その一方、日本では、江戸時代に有名な歌舞伎役者の死んだ際には世間にその役者の死絵が多く出回ったり、北斎や国芳を始めとする浮世絵師らは髑髏(しゃれこうべ)などを用いた寓話的な浮世絵を描いて、社会に対する不安や批判を暗に表現したりもしてきた。今も昔もこの国では、メディアは違えど人々は様々な形で個人的な痛みや恐怖を、他者と半ば愉悦的に共有してきたように思う。それはヨーロッパ的な死生観とはまた違う、死も生も同じ地続きにあるものと感じていたようにも思える。

では現代の社会に生きる我々にとって、このような限りある命や物のあり方に向き合う表現は、前述したCheesyな安易な悲しみの同調や、過去に試されたような死生観の表現とどのように関わり、またどのように違って見えるのだろうか。

今回は現代における有限の生というテーマを基軸にそれぞれの作品を展示する。これらの作品は、一見するとネガティブなイメージに捉えられるかもしれないが、その奥には自分たちの制作の根源を、もしくはある種の命の輝きを強く求めているようにも思える。それとも、ここでもやはり作品は簡易的な「喪失感」にゆるりと埋没してしまうものなのだろうか。
どちらにせよ、世界が安易で平坦なメッセージで溢れている時にこそ、ネガティブで多様なイメージは輝きを増し、人に新たな命の価値を提示できるのではないだろうか。
野村在

主催・協賛・後援

企画:参加作家:万代洋輔 片山真理 野村在
主催:共催:TARO NASU、HARMAS GALLERY、gallery COEXIST-TOKYO

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