開催時間 |
9時30分 - 17時30分
入館は閉館の30分前まで |
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休み |
月 ※ただし、10月12日日(月・祝)は開館し、翌13日(火)休館
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入場料 |
有料 一般1400円(1200円)、高大生800円(600円)、中学生以下無料 ※( )内は前売り、20名以上の堕引退および満65歳以上の方の割引 |
作品の販売有無 |
展示のみ
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この情報のお問合せ |
福岡市美術館
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒810-0051 福岡県
福岡市中央区大濠公園1-6 |
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最寄り駅 | 地下鉄空港線 大濠公園/七隈線 六本松 |
電話番号 | 092-714-6051 |
国宝6件、重要文化財25件 全124件を九州初公開
明治時代の実業家、山口県萩出身の藤田傳三郎と長男・平太郎、次男・徳次郎の親子2代で収集した美術品を公開するため、明治29年、藤田美術館は大阪に産声をあげました。
以来一度もまとまって館外に出品されることのなかった重要な所蔵品の数々が、今回初めて福岡で公開されることになりました。本店では、茶道具をはじめ、仏教美術や書蹟、近世絵画、染織、考古資料など国宝6件、重要文化財25件を含む124件が展示されます。なかでも国宝「曜変天目茶碗」は九州では初公開。会期中全期間展示します。
日本美術の歴史を紐解くがごとき
藤田傳三郎は幕末の激動期に長州・萩で生まれ、維新をその地で迎える。大阪に出て大実業家となった傳三郎は、明治に吹き荒れた廃仏毀釈の動きを憂い、文化財に保護に努めた。国宝《両部大経感得図》は、傳三郎が廃仏毀釈による破壊や海外流出から護ために収集した美術品の一つである。
傳三郎は、日本人が愛蔵してきた美術品を系統立てて収集することを試みた。その意志は、長男・平太郎、次男・徳次郎に引き継がれ、親子2代による類まれなコレクションが形成された。
国宝《玄奘三蔵絵》は、仏法を求めて異国を旅する僧・玄奘三蔵の波乱の一生を描いた日本の絵巻物を代表する傑作である。新たな数奇文化が形成された明治期に、傳三郎もまた茶の湯に傾倒し、その一翼を担った。名品《田村文珠茶入》との取り合わせを夢見た傳三郎が、形物香合の最高峰《交趾大亀香合》を入手したのは没する10日前であった。その確かな眼は子息たちが受け継ぎ、名品収集が続く。水戸徳川家代々の重宝である、国宝《曜変天目茶碗》を入手したのは平太郎であった。
傳三郎らは、自邸に能舞台を築いたほど能を愛したことでも知られる。重文《埴製枕》などの考古資料や、正倉院資料に匹敵する国宝《花蝶蒔絵挾軾》から、竹内栖鳳の《大獅子図》まで、日本美術の歴史を紐解くがごとき、絢爛たる藤田家のコレクションが、九州で初めて公開される。
曜変天目茶碗とは
国宝《曜変天目茶碗》は、中国南宋の建窯(中国福建省健陽市)で焼かれた天目茶碗の一種。漆黒の釉薬に瑠璃色の虹彩を伴った斑文がちりばめられている。窯での変化を意味する「窯変」から、曜(星を意味するもの)の輝きを意味する「曜変」と表され、室町時代に「世上になき物也」とたたえられた。これまで多くの陶工が曜変天目茶碗再現にチャレンジしたが成功した例はなく、窯の中で人知を超えた「何か」が起こった時のみ生まれる奇蹟の茶碗といえる。
本作は、徳川家康が所持し、水戸・徳川家に譲られた。水戸での約300年間を経て、藤田家に収まる。
■プレイベント 藤田美術館の至宝 三好和義写真展
会期:9月24日~9月29日 10:00-18:00(初日12:00~ 最終日15:00まで)
会場:アサヒさんさん広場(リバーウォーク北九州4回)
入場無料
日本を代表する写真家の三好和義氏が、本展のために撮り下ろした藤田美術館の至宝の数々を、本展に先立ってハイクオリティーの大型写真プリントでご堪能ください。
■記念講演会 「曜変天目の青に宇宙を見た」
講師:三好和義(写真家)
日時:10月18日(日) 14:00-15:00
会場:福岡市美術館
聴講無料・要事前申し込み
「楽園」をテーマに世界各地を撮影している写真家・三好和義氏が曜変天目茶碗をはじめとした出品作品の撮影時のエピソードや日本の美について語ります。
■記念座談会 「藤田コレクションの成立とその魅力」
講師:藤田清(藤田美術館館長) 出川哲朗(大阪市立東洋陶磁美術館館長)
日時:11月1日(日) 14:00-15:00
会場:福岡市美術館
聴講無料・要事前申し込み
激動の明治時代をずば抜けた商才で駆け抜けた実業家・藤田傳三郎や藤田コレクションの特徴や魅力について、コレクションをよく知る二人の館長が縦横無尽に語ります。
主催:福岡市美術館、朝日新聞社、九州朝日放送
特別協力:公益財団法人藤田記念館、藤田観光株式会社
協賛:大伸社
後援:福岡市教育委員会、(公財)福岡市文化芸術振興財団、yab山口朝日放送
協力:日本HP