矢野 耕市郎 展「 YANOTOHEN Ceramic Art Company」

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会 期
20110223日 -  20110313
開催時間
11時00分 - 19時00分
休み
月曜定休
☆最終日の展示は18:00までです。
クリエイター在廊

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この情報のお問合せ
neutron tokyo
TEL&FAX 03-3402-3021
イベントURL
情報提供者/投稿者
poster
開催場所
neutron tokyo
住所
〒107-0062 東京都
港区南青山2丁目17-14
最寄り駅
外苑前
電話番号
03-3402-3021

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

徳島県に伝わる「大谷焼」に新風を巻き起こすべく、若き五代目が「矢野陶苑」を背負ってデビュー。
藍染めの染料を入れる大きな瓶(かめ)や壷を作っていた窯元から、現代感覚を持って生まれる意欲的な作品。
伝統技法「練上(ねりあげ)」を大胆に取り入れ、軽妙で独創的な食器を揃え、まずは東京でお披露目&腕試し!

[Creator Statement]
私は徳島県の伝統工芸である大谷焼の窯元「矢野陶苑」で生まれました。
幼少の頃からものをつくることが好きで、粘土をつかい様々なものをつくった記憶が残っています。
私にとって陶芸は一番身近な存在でした。

ですが、私が思春期になるにつれて陶芸は地味でダサいという偏見に変わってきました。
それ以降、最近まで陶芸とは無縁の生活を送ってきました。

高校卒業後、兵庫県で暮らしていた私が陶芸家を目指したのは2009年1月のことです。

徳島県に帰郷した私は、昼夜問わず作陶を続けました。
陶芸の奥深さを知り、陶芸の可能性を感じました。
しかし、世間からみた陶芸のイメージは地味で、高くて手がだせないというのが現実でした。

人々が陶芸を身近に感じ、陶芸家の器を日常に使う
そんな時代がくるまで自分は頑張っていきたいです。

今回の個展は、自分にとって大谷焼にとって大きな一歩になると思います。
未熟者ですが、長い目でご支援のほど宜しくお願い致します。

平成23年2月 矢野耕市郎

[主催者コメント]
 大谷焼の窯元、「矢野陶苑」の五代目を襲名した矢野耕市郎にとって、今回が初の個展であるばかりか、襲名披露という意味合いも持つ重要な機会となる。縁あって知り合った彼は実は未だ本格的な作陶歴は数年、つい最近までバンドでドラムを叩くのに夢中だったというから面白い。もちろん生まれながらの環境のせいで土に慣れ親しんできたのは言うまでもないが、代々継承される窯元の名跡とは案外気軽なものだな、と感じたのも事実である。だがそこには自身の相当の覚悟が備わってのスタートであることは、言い足しておこう。
 有田や伊万里といった有名産地に比べると、大谷焼の存在はかなりマイナーだというのは失礼を承知で言わざるを得ない。その質感、特徴をすっと答えられる人はよほどの陶芸通に限られるだろう。事実、私も名前は聞いたことがあったが見た事も触れた記憶も無かったのだが、彼の登場によってにわかに興味が湧くこととなった。そもそも徳島県の特産である藍染め(阿波藍)の色素を沈殿させるための大きな瓶(かめ)や壷を作っていたのがその発祥とされるから、私達が日頃手にする湯呑みや器といった用途に見られるようになったのは比較的最近のことであるらしい。阿波藍の事をインターネットで検索すれば、そこに必ず大きな土色の瓶が写真に映っているので参照されたし。このような土着の工芸文化の中でユニークな需要に端を発した大谷焼は、その特徴として地元の赤土の風合いを生かし、素朴で無骨なイメージを受け継いでいる。やはり今でも大物陶器を焼く事を得意とし、それを焼く登り窯は日本一と評されるほどだそうだ。
 そんな歴史を持つ大谷焼に、矢野耕市郎は現代的な解釈と新しい挑戦を持ち込もうとしている。それはいかなる地方でも起こりうる陶芸の歴史の必然的な現象であり、大谷焼にとっても待たれていた事であろう。
最初に彼が見せてくれたのは、自身の代表作と言う滑らかな手ざわりと上品な装飾文様を施した皿や湯呑みであった。手にした感触は表面が鑞のようにしっとりと磨かれ、かつ文様が彩色でも釉薬の効果でもない独特の見え方をしていたので尋ねたところ、「練上(ねりあげ)」という手法だと説明してくれた。簡単に言えば文様そのものが土の練りと組み合わせによって形成されており、それらを集合させ、全体を組み合わせた上で焼き上げ、仕上げるという工程を辿ると言う。つまり文様は金太郎飴のように表面から裏側(内側)まで貫通しており、土と土が馴染むことによって文様は静かに調和し、かつ全体の質感は統一される。
その工程を想像するだけで気が遠くなる様な作業だが、作陶歴数年の若き五代目がいきなりこの手法にチャレンジするあたり、並々ならぬ決意が見て取れる。無骨な土色をアイデンティティーとしてきた大谷焼に、彼は間違い無く洗練と新味を提唱し、新しい歴史を生み出そうとしているのである。
 思えば窯元とはファッションブランドにも似ている。創業者の打ち立てたポリシーとブランドイズムは、大きな器のように発展する中で様々な可能性と方向性を孕み、次第に時代のニーズや風潮によってラインナップは細分化され、かつデザイナー(窯元で言えば作陶家)が代替わりすることによって新しいアイデンティティーを加算して行く。その歴史は古いものを否定するのではなく、常に積み重ねの上に成り立って行くものであり、周囲はその長い歴史そのものを評価して敬愛することだろう。だからこそデザイナーである作り手は強い使命感を持って時代に立ち向かい、伝統文化を継承するだけでなく自らの代で新たな価値観を確立することを目指す。それはとても幸福な仕事であり、その責を継承する者だけに許される特権でもある。若手陶芸家達が「へうげもの」や「イケヤン☆」といったムーブメントの中で活躍する昨今、陶芸に対する一般の目は確実に興味を増し、期待はますます高まっている。矢野耕市郎の登場によって大谷焼の名は全国にどれほど響くだろうか。なに、軽妙にドラムでリズムを叩いていた彼の事である。今の時代の空気とグルーブは充分に彼の体に染み付いており、それはロクロの回転や手の動きに伝わって心地よい味を醸し出すことだろう。
gallery neutron代表 石橋圭吾

関連情報

初日(2/23・水)の18:00~20:00に、会場で作家を交えてのオープニングパーティー開催(無料)

特記事項

tron tokyo 3F mini gallery にて展示

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