Cheyney Thompson 展 「Chronochromes, Data, Motifs」

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会 期
20110311日 -  20110612
開催時間
12時00分 - 20時00分
休み
月曜休
この情報のお問合せ
RAT HOLE GALLERY
Tel: 03-6419-3581
情報提供者/投稿者
開催場所
RAT HOLE GALLERY
住所
〒107-0062 東京都
港区南青山5-5-3 B1
最寄り駅
表参道
電話番号
03-6419-3581

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

ラットホールギャラリーでは、2011年3月11日(金)より5月15日(日)まで、チェイニー・トンプソンの新作展「Chronochromes, Data, Motifs」を開催いたします。トンプソンの個展は、今回が日本で初めてとなります。本展は、絵画作品、台座をテーマにした立体作品、
レーザーカットされたグワッシュ、インク・ドローイングの4つの異なるシリーズから構成されます。
チェイニー・トンプソンは1975年にアメリカ、ルイジアナ州バトン・ルージュで生まれ、現在ニューヨークを拠点に活動しています。作品形態には絵画だけでなく、立体作品など他の素材やテクニックが含まれるものの、一貫して絵画の歴史・慣習・流通への問いを含んだ作品を制作しています。そこでは、色彩や主題といった作品自体に対する問いのみならず、美術作品の社会経済的なあり方に至るまで、絵画制作における前提条件がことごとく問い直されています。

マンセル表色系[*]を用いたトンプソンの抽象画では、作品制作に費やされた時間そのものがカンヴァス上の色彩となって記録されています。日ごとに非対称な色相のペアを作り、時間ごとにその明度を、月ごとにその彩度を変化させて、正午は真っ白、真夜中は真
っ黒といった具合に、制作した時間を描き分けています。モチーフになっているのは、支持体であるカンヴァス自体のテクスチャーをデジタルスキャンで拡大したものです。精緻なブラシストロークで描かれた粒状のパターンは、微かな変化を伴いながらも反復的な動きを続けることにより、ルーティンを生み出す「時間」という概念を視覚化しているようにも見えます。そこには、滑らかな階調をシステマティックに形づくる可能性が秘められていながらも、実際には作家自身の疲労や制作の中断によって階調の断絶が起こっており、作家の身体の「痕跡」が現れています。トンプソンによれば、「絵画はここにおいて、ある種の賃労働と等しいものであり、時間それ自体、つまり人生は数えられる単位からなる不連続なまとまりとなり、絵画という支持体の内に描き込まれているのです。しかし絵は
もちろん、それが意図した以上のことをつねに語ります。それゆえ、たとえ絵画が高度な論理的思考の結果だとしても、労働する身体に根を有した、ある種の欲望を描いているように思われるのです。」作家が「クロノクローム(chronochromes)」と呼ぶ本展の絵画
作品は、カンヴァスの高さはすべて同じですが、それぞれの幅は異なっており、画面を絵画の本質と見なす慣習を回避しようとする作家の意図を見てとることができます。
従来とは異なるところに絵画の起点を見出し、体系立った制作方法をとるトンプソンの姿勢は、本展の他の作品にも共通しています。台座をテーマにした立体作品は、MDF板でさまざまな形につくられており、台座の上には展覧会の内容に関連した人工物・印刷物・資料が置かれています。トンプソンは自分にとってそうした書類を見せるために必要な台座の面積は4,624平方インチ(29,832平方㌢)であることを発見しました。そこで、台座のすべての表面積をそのサイズに統一にし、異なった形であっても位相が同じ台座をつくるこ
とで、台座の概念の拡張を試みているのです。彫刻を支えるための台座は一般的にはその垂直性が目立つことが多いですが、位相幾何学的には水平的にもなりえます。そう変化させることで、「台座」を象徴する能力を増殖しながらも、作品やオブジェを支えるための機能を保持しつづけるのです。
レーザーカットされたグワッシュやインク・ドローイングでは、トンプソンが関心を寄せるモチーフや資料が起点となっています。頻繁に用いられるモチーフには、人名の頭文字、扇風機の羽根、割礼された生殖器の図像、グリッド、ベジェ曲線で描かれた花模様などが
あります。グラフィックサインのようなグワッシュは、複雑にレーザーカットされたアルミ板に貼り付けられ、インク・ドローイングでは、19世紀フランスの書体の習得過程がそのまま作品化されています。
本展の4つの異なるシリーズはそれぞれ、作品を構成するにあたって二次的と見なされがちな要素が、逆に作品を支える役割を担っていることを明らかにしています。主題、制作プロセス、展示および流通といった絵画にまつわるあらゆることへの関心から絵画の領域を探究するトンプソンの作品は、「絵画」の境界線をめぐる問いを観者に投げかけることでしょう。

*マンセル表色系:アメリカの画家アルバート・マンセル(1858-1918)が考案した、色相・彩度・明度の3属性を使って色を定量的に記述する方法。

関連イベント

初日3月11日(金)にはオープニング・レセプションを開催致します。
ぜひお気軽にご参加ください。

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