ふたたびの出会い 日韓近代美術家のまなざし―『朝鮮』で描く

藤島武二 《花籠》 1913年 京都国立近代美術館蔵
    タグ
    • 印刷する
    • add calendar
    会 期
    20150404日 -  20150508
    開催時間
    9時30分 - 17時00分
    入館は午後4時30分まで
    休み
    月曜日(ただし5月4日は開館)
    入場料
    有料
    一般1000円(900円)/ 20歳未満・学生850円(750円)/ 65歳以上500円/ 高校生100円
    ※( )内は20名以上の団体料金です。※中学生以下、障害者手帳をお持ちの方は無料です。※その他の割引につきましてはお問合せください。
    ※ファミリー・コミュニケーションの日:毎月第一日曜日(今回は4月5日と5月3日)は、18歳未満のお子様連れのご家族は優待料金(65歳以上の方を除く)でご観覧いただけます。
    作品の販売有無
    展示のみ
    この情報のお問合せ
    神奈川県立近代美術館 葉山
    情報提供者/投稿者
    開催場所
    神奈川県立近代美術館 葉山
    住所
    〒240-0111 神奈川県
    三浦郡葉山町一色2208-1
    最寄り駅
    逗子、新逗子
    電話番号
    046-875-2800

    詳細

    展覧会内容

    本展は、20世紀前半における日本と韓国の美術、そして美術家同士の交流に焦点をあてた展覧会です。さまざまな矛盾に満ちた「近代」という時代の中、日韓両国の美術家たちは、みずからが置かれた社会的な限界とたくさんの苦難を抱えながら、そこにとどまらずそれを越えようとする眼差しを持ち、芸術の力で個々の世界を深めていきました。今わたしたちは、彼らの作品と、新たな目でふたたび出会おうとしています。
     藤島武二、土田麦僊、山口蓬春、浅川伯教・巧、山口長男など日本近代美術を代表し韓国に縁の深い作家たち。高羲東(コ・フィドン)、李仁星(イ・インソン)、李仲燮(イ・ジュンソプ)、李快大(イ・クェデ)、金秉騏(キム・ビョンギ)ら、日本との交流をもつ韓国近代美術の巨匠たち。そして鳥居昇や荒井龍雄、佐藤九二男、入江一子など、これまでほとんど注目されてこなかった戦前の在「朝鮮」日本人作家の作品を、最新の研究成果をふまえて多数ご紹介します。これにより、この時代のアートシーンの複雑で多元的な側面もまたご覧いただけます。困難な社会情勢の中、芸術の力を信じて制作に励んだ先人たちの努力の精華は、21世紀の日韓両国を生きる我々に大きな勇気と希望を与えてくれることでしょう。
     本展は、韓国国立現代美術館、サムスン美術館リウム、光州市立美術館や韓国内の個人所蔵家から、また日本国内では全国の美術館・博物館・個人所蔵家からの多数の出品作を擁して、日本国内6会場を巡回する大規模な展覧会です。

    (4月21日[火]より一部展示替え)

    第1章 「朝鮮」との出会い
    古来、往き来の絶えたことのない日韓ですが、「近代」にはその交流はさらに複雑になりました。日本から朝鮮半島に渡る美術家も、旅行・展覧会の審査員・教師として赴任・家業のためなど、目的はいろいろでした。また「朝鮮」生まれの日本人美術家もいます。様々な立場の日本の美術家が「朝鮮」と出会ったときに何を表現したのでしょうか。第1章では、日本人美術家の作品を中心に、もの珍しく思えた風俗や妓生、あこがれの陶磁器など、作品が語ることになった「朝鮮」という「ものがたり」に注目します。

    第2章 近代「朝鮮」の風景
    日本から来訪した美術家は、「京城」の王宮建築、城門などの名所旧跡に眼をひきつけられます。しかし移住して「朝鮮」に生活の基盤を根付かせた日本人美術家の眼は来訪者とは異なり、この地の伝統的画題を取り上げたり、何気ない家屋の風景に造形的な関心を寄せました。一方韓国の美術家は近代化していく街の風景を描いています。古来の聖地で近代には一大観光地となった金剛山は、日韓の美術家がともに描きました。美術家たちのアプローチや表現の違いもまた、隠された物語の読みときのヒントとなります。

    第3章 近代「朝鮮」の日常
    1876年の開国以降、朝鮮王朝、大韓帝国は近代化の激しい波を受けます。1910年の日本による併合は一層の拍車をかけ、北東アジアでも類を見ないスピードで近代化が進みました。近代建築が建ち並ぶ都市の風景。洋装のモダン・ガールやモダン・ボーイ。伝統衣装を身に着けた若い女性が座っているのは、モダンな品々に囲まれた室内。先鋭的なデザインを見せる雑誌や書籍。植民地支配の精神的苦痛の一方で、あえて伝統とも意識されないほど生活の中にとけこんだ、かざらない日常の一コマもまた、近代「朝鮮」の一面でした。

    第4章 美術グループと師弟関係
    従来、日韓近代美術の交流といえば、1922年に朝鮮総督府による統治政策の一環として創設された「朝鮮美術展覧会」と、東京美術学校など日本の美術教育機関への「朝鮮」からの留学によって説明されてきました。しかし美術家同士の個々の交流をみると、実際は「朝鮮」と日本「内地」でのより多様な関係が見えてきます。「朝鮮」では韓国人による韓国人のための研究・展覧会機関が運営される一方、在住日本人によるグループ活動や美術雑誌の刊行、また数は少ないものの日韓両方の美術家が参加・交流した活動もありました。作画の伝統を共有し、画帖に両国の絵や書を合作する慣例のある東洋画では、個人的師弟関係や作品の贈答も行われていました。
    日本「内地」のグループである自由美術家協会には「朝鮮」の美術家が多数参加し、1940年には「京城」展を実現しています。
     もちろんすべてが「交流」していたわけではなく、「交流」としてすべてを一元化することはできません。社会的な関係の織りなす歴史と、自由な個人の活動としての美術を簡単にひとくくりにはできない困難な複雑さがそこには存在するのです。

    第5章 エピローグ
    1945年8月15日、日本は第二次世界大戦で敗戦し、「朝鮮」は植民地支配から解放されました。その後、日韓は1965年に国交正常化を果たします。1945年以前から活動していた美術家は美術教育や展覧会活動を牽引し、韓国美術界発展に大きな役割を果たす一方、敗戦で日本に引き揚げた美術家は、一部の例外を除き日本美術界では目立った活動を行わず、埋もれた存在となった場合が少なくありませんでした。
    展覧会の締めくくりとして、戦前から注目すべき活動を展開した韓国人美術家ならびに「朝鮮」と深く関わった日本人美術家、両者の「その後」の作品を紹介します。1945年以前と以降を結んで営まれた彼らの創造の軌跡は、今を生きる私たちの、葛藤や悩みをそれぞれに抱きながらも、未来への共感をはぐくんでいくための、ひとつの道しるべではないでしょうか。

    主催・協賛・後援

    主催:神奈川県立近代美術館、 読売新聞社、美術館連絡協議会
    後援:外務省、駐日韓国大使館 韓国文化院、駐横浜大韓民国総領事館
    協力:横須賀美術館、光州市立美術館
    協賛:ライオン、清水建設、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜、日本テレビ放送網、LG Electronics、KOREAN AIR

    平均:0.0 
    レビューした人:0 人

    近くの展覧会

    人気の展覧会

    <<        >>

    クリップした展覧会はありません。