よみがえるバロックの画家 グエルチーノ展

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会 期
20150305日 -  20150531
開催時間
9時30分 - 17時30分
金曜は20時00分 入館は閉館の30分前まで
休み
月(ただし、3月30日、5月4日、5月18日は開館
入場料
有料
一般1500円(1300円)、大学生1300円(1100円)、高校生800円(600円)
※中学生以下無料、心身に障害のある方とその付添者1名は無料(入館の際に障碍者手帳をご提示ください)
※()内は20名以上の団体料金
作品の販売有無
展示のみ
この情報のお問合せ
03-5777-8600(ハローダイヤル)
情報提供者/投稿者
開催場所
国立西洋美術館
住所
〒110-0007 東京都
台東区上野公園7-7
最寄り駅
上野
電話番号
03-5777-8600(ハローダイヤル)

詳細

展覧会内容

グエルチーノ(1591-1666年)は、イタリア・バロック美術を代表する画家として知られています。カラヴァッジョやカラッチ一族によって幕が開けられたバロック美術を発展させました。一方、彼はアカデミックな画法の基礎を築いた1人でもあり、かつてはイタリア美術史における最も著名な画家に数えられました。19世紀半ば、美術が新たな価値観を表現し始めると、否定され忘れられてしまいましたが、20世紀半ば以降、再評価の試みが続けられており、特に近年ではイタリアを中心に、大きな展覧会がいくつも開催されています。国立西洋美術館もグエルチーノの油彩画を1点所蔵していますが、今回は、この知られざる画家の全貌を、約40点の油彩画によってお見せします。わが国初のグエルチーノ展です。
 出品作品の多くはチェント市立絵画館からお借りします。実はチェント市は2012年5月に地震に襲われ、大きな被害を受けました。絵画館はいまもって閉館したままで、復旧のめども立っていません。本展は、震災復興事業であり、収益の一部は絵画館の復興に充てられます。

[メッセージ]
本展は二つの偶然が重なって開催されます。最初の偶然は2012年にグエルチーノの町チェントを襲った地震です。大きな被害を被った絵画館の再建に向け、国立西洋美術館とTBSが協力を申し出てくださったのです。もう一つの偶然は、国立西洋美術館がグエルチーノの傑作≪ゴリアテの首を持つダヴィデ≫を所蔵していたことです。本展は美術館同士の崇高な連帯を示すとともに、チェントやボローニャ、その他イタリア各地から借用する作品によって、東京のダヴィデを多角的に見直すきっかけを提供するでしょう。本展を通じて、イタリアと日本の相互理解が進むことを期待しています。
                                                    ルイージ・フィカッテ
                                                    ボローニャ文化財・美術館特別監督局長官

知られざる画家グエルチーノ

グエルチーノ(本名ジョヴァンニ・フランチェスコ・バルビエーリ)はボローニャ近郊の小都市チェントに生まれ、ローマに一年半ほど滞在したほかは、生涯をチェントとボローニャで過ごしました。17世紀のボローニャはイタリア美術の中心地のひとつであり、「ボローニャ派」と呼ばれる画家たちが活動しました。グエルチーノはその代表的な存在です。彼はボローニャのカラッチ一族やフェッラーラの美術を参考に、ほぼ独学で絵画を学びました。初期の作品はドラマチックな明暗と色彩、それに力強い自然主義を見せますが、ローマ滞在(1621-23年)を境に、落ち着きのある構図と、理想的で明快な形態を持つようになっていきます。彼はチェントとボローニャを主な拠点として、多くの君主や有力貴族に依頼されてサン・ピエトロ寺院をはじめとする重要な建物のために作品を描きました。その名声はヨーロッパ中に届き、辞退したために実現しなかったものの、イギリス国王チャールズ1世およびフランス国王ルイ13世らからは、その宮廷に招聘されています。1629年にはイタリアを旅行中だったスペインの宮廷画家ベラスケスが、わざわざチェントにグエルチーノを訪問しました。
 グエルチーノは歿後もイタリア美術を代表する画家として名声を保ち続けました。ゲーテは彼の作品を見るためにわざわざチェントを訪れ、その折の感動を『イタリア紀行』に詳細に記していますし、スタンダールもグエルチーノを高く評価する記述を多く残しています。

バロック美術
16世紀後半のイタリアでは、ミケランジェロらルネサンスの大芸術家の表現を踏襲した人工的かつ衒学的な作品が美術を席巻し、自然な表現が失われていました。ちょうど同じ頃、対抗宗教改革の高まりとともに、宗教画の表現に分かりやすさや写実性、感情を掻き立てる力が求められるようになります。時代を先駆けたのはボローニャのカラッチ一族でした。彼らは自然観察を徹底し、光や色彩の効果と融合することで、新たな絵画の表現を生み出したのです。そして世紀末にはローマで大きな転換が起きます。ボローニャからやってきたアンニーバレ・カラッチは自然観察と古典的造形を結びつけ、北イタリア出身のカラヴァッジョは徹底した写実とドラマチックな構図を追求します。こうして、分かりやすく感情に直に訴える、新たな美術表現の方向性が決定づけられました。彼らによって幕が開けられた新たな美術の様式をバロックと呼びます。
バロックは本来、不規則で動的な性格を持つ美術を指す言葉です。大きな流れとしては合っているのですが、実際にはルネサンスの画家ラファエロらの表現に倣った古典主義的な傾向も流行し、多様な個性を持つ画家たちが活動しました。グエルチーノも流行を敏感に感じ取り、自らの画風を変化させています。
イタリアではやがて活力に富んだ劇的な表現が建築・彫刻・絵画の各ジャンルで一層の進展を見せ、しばしばジャンルを統合した劇場的な表現を取るようになっていきました。

主催・協賛・後援

主催:国立西洋美術館、ボローニャ文化財・美術館特別監督局、チェント市、TBS
後援:外務省、イタリア大使館
協賛:こだま印刷
協力:アリタリア・イタリア航空、アルテリア、日本貨物航空、日本通運、西洋美術振興財団

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