蜷川実花:Self-image

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会 期
20150124日 -  20150510
開催時間
11時00分 - 17時00分
水曜20時00分まで
入館は閉館の30分前まで
休み
月曜日(祝日にあたる5 月4 日は開館)、5 月7 日
入場料
有料
一般1,100 円、大高生700 円、小中生500 円/原美術館メンバーは無料、学期中の土曜日は小中高生の入館無料/20 名以上の団体は1 人100 円引
作品の販売有無
展示のみ
この情報のお問合せ
原美術館
情報提供者/投稿者
開催場所
原美術館
住所
〒140-0001 東京都
品川区北品川4-7-25
最寄り駅
品川
電話番号
03-3445-0651

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

国際的に活躍する写真家・蜷川実花による個展を、来春、原美術館にて開催いたします。
極彩色の鮮烈な写真で知られる蜷川実花は、近年、映画やミュージックビデオなどの映像作品や、ファッションデザイナーとのコラボレーションなどへも活動の幅を広げ、独自のスタイルを貫きつつ挑戦を続ける表現者として、常に注目を集めています。「蜷川カラー」と呼ばれるその色とともにアイドルやモデル、花々の輝きを捉えた作品がポジティヴで開放的と評される一方で、華やかさや幸福感と隣り合わせにある歪みや澱み、衰退の影や死の気配をも捉え続けてきました。
本展では、そのような闇や影の部分に目を向け新境地を開いたシリーズ『noir』(2010年‐)と川面に散る桜を一心不乱に収めた『PLANT A TREE』(2011年)、そして初期から断続的に撮影してきたモノクロームのセルフポートレイトを中心に展観します。「生身に近い、何も武装していない」と作家自身が語る特別な写真群(=Self-image)を紹介するこの機会に、蜷川実花作品の新たな魅力と出会っていただけたら幸いです。

ギャラリー1:新作映像
新作映像のインスタレーション。床から天井まで室内全体に映像が投影され、鑑賞者は海中を浮遊しているかのような感覚に浸る。映像にあわせ特別に、渋谷慶一郎が音楽を、サウンド・ジェネレートシステムをevalaが手がける。

ギャラリー2:noir(2010年‐)
「noir」は、蜷川が自分の「生身に近い」と語る作品群。写真集『noir』の発行時(2010年)、収録されている写真の多くは初出であったが、他の作品集に既出のものも含まれていた。それら既出写真は、彼女を取り巻く環境が変化する中で、また社会が動いていく中で、彼女にとって捉え方や解釈が変化した作品である。なお、『noir』は、写真集発表以降も続いているシリーズであり、本展では多くが初公開作品になる予定。

目を凝らせば鬱陶しい程溢れかえっている生とか死とか/黒の中には色が溢れ、色の中に黒は潜む/私達が食するものはあらゆるものの屍/花は枯れながらも咲き乱れ/愛玩動物は今日も檻の中/新しい生命はひたすら生まれまくり/一日一日死に向かって生き続ける/眩しいくらいに/さあ、行こう/私はこの不感症な日々を精一杯生きる――蜷川実花『noir』より

階段:(2014年)
陽光が美しく降り注ぎ、原美術館の空間の中でも特に印象的な階段室の窓が、蜷川の写真で覆われる。写真を透過性フィルムにプリントした本作は、白黒にすることでステンドグラスのような教会的荘厳さを避け、プライベートな記憶の空間に足を踏み入れる感を醸し出す。かつて原美術館が原邸であった頃、2階は寝室が続く私的な空間であった。

ギャラリー4:PLANT A TREE(2011年)
2010年の春、蜷川は取り憑かれたように目黒川の桜が川面に散る様を撮影し続けたという。移ろう一瞬の輝きを焼き付ける、という写真の基本姿勢で撮影された作品であり、本展開催にあたり、本人も以下のようにコメントしている。

「目黒川の桜だけを撮った写真集です。ある春の日、3時間程度ですべて撮影しました。
あの日にしか撮れない、その時にしか残せない、そんな写真になっていると思います。」

ギャラリー3、ギャラリー5:Self-image(2013年-)
蜷川の初期の作品にはセルフポートレイトが多数含まれ、「半径5m以内のもの」を撮影するいわゆる「女の子写真」と評されることもあった。その括りから一線を画すように、セルフポートレイトは長らく封印されていたが、撮影は断続的に続いてきた。多くがモノクロームで撮られた写真群には、鮮烈な「蜷川カラー」を纏わない、まさに生身の蜷川実花が写っている。

私は蜷川実花の「セルフイメージ」のゲラのページを閉じる。庭の片隅に幼かった実花が遊んでいた鉄棒やブランコが風にゆれている。私はわが子の内面や肉体をそっと遠景にしようとこころみる。
――蜷川幸雄「どんぐりが風で落ちる音」、『Self-image』より

主催・協賛・後援

主催:原美術館
協賛:ドイツ銀行グループ、ほか
企画協力:小山登美夫ギャラリー、有限会社ラッキースター
協力:ペリエ ジュエ、王子エフテックス株式会社、図書印刷株式会社、富士フイルムイメージングシステムズ株式会社、東京リスマチック株式会社、渋谷慶一郎、evala、ZUMI、ほか

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