菅木志雄

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会 期
20141102日 -  20150324
開催時間
10時00分 - 17時00分
11月~1月 10時00分~16時30分 いずれも入館は閉館の30分前まで
休み
水(12月24日(水)は開館、年末年始(2014年12月26日(金)~2015年1月7日(水)
入場料
有料
大人1000円(900円)、高・大学生500円(400円)/中学生以下無料
※()内は20名様以上の団体料金
作品の販売有無
展示のみ
この情報のお問合せ
ヴァンジ彫刻庭園美術館
情報提供者/投稿者
開催場所
ヴァンジ彫刻庭園美術館
住所
〒411-0931 静岡県
長泉町東野クレマチスの丘347-1
最寄り駅
三島
電話番号
055-989-8787

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

菅木志雄(1944-)は1960年代後半より木や石などを用い、自然物とそれを取り囲む空間を探求し続けている美術作家です。多摩美術大学に学び、在学中の1967年にシェル美術賞展で第一席に入選した菅は、自然物や建材を仮設的に配置する独自の制作手法によって、未加工の物質を作品として提示し当時「もの派」と呼ばれた作家の1人として注目を浴びました。1960年代後半は大学紛争など社会制度が大きく揺れ動き、美術においてはミニマル・アートやアース・ワークなど海外の動向を視野に入れつつ、「つくること/つくらないこと」という根源的な問題から作家と物質の関係が厳しく問い直された時代でした。
菅の作品の独自性はさまざまな素材が接し、つながれ、囲われることで物質が相互に依存し合う場を生み出す点にあります。作品は一時的な状態であり完結することがなく、時代や場所を変え再制作されるそのシステムに作品の可能性を見出すことができます。刻一刻と変化する私たちを取り巻く複雑な環境に向かい、普遍的な構造を抽出しようとする作家の鋭敏な感性が作品には反映されていることでしょう。
本展では「野展」と称して写真でのみ記録された野外作品が40年の歳月を経て制作され、70年代以降から新作まで時代ごとの代表的な作品が展示されます。また鑑賞者の前で数多く実践された「アクティヴェイション」(作家によるパフォーマンス)や、制作と並行して執筆されてきた批評など貴重な映像・図書資料を交え、国際的な評価とともに近年改めてその現代的な意義が問われる菅の「一過性の世界」の構造に向けられた思考をたどります。

菅木志雄  Kishio Suga
1944年、岩手県盛岡市生まれ。64年に多摩美術大学絵画科入学、斎藤義重教室にて学び68年卒業。68年の椿近代画廊での初個展以降、個展、グループ展に多数出展。また作品制作と並行して、多くのパフォーマンス(2004年にすべてのパフォーマンスを「アクティヴェイション」に改称)や執筆による批評行為を今日まで継続して実践、さらに小説の執筆(『渡海鳴鳥』講談社、00年・『樹下草怨』東洋経済新報社、08年)、映画製作(映画『存在と殺人』監督・脚本、99年)など活動は多岐にわたる。
主な個展に、「菅木志雄展」(広島市現代美術館、伊丹市立美術館、神奈川県民ホールギャラリー、千葉市美術館、97-98年)、「菅木志雄 - スタンス」(横浜美術館、99年)、「揺らぐ体空 菅木志雄インスタレーション」(岩手県立美術館、05年)、国際的なグループ展に第38回ヴェネチア・ビエンナーレ(ジャルディーノ公園日本館、イタリア、78年)、「前衛芸術の日本」(ポンピドゥーセンター、フランス、86年)、「戦後日本の前衛美術」(横浜美術館、その後ニューヨーク・グッゲンハイム美術館へ巡回、94年)ほか多数。
国内での評価はもとより、近年「もの派」の国際的な関心の高まりのなか、「太陽へのレクイエム:もの派の美術」(BLUM & POE、ロサンジェルス/Gladstone Gallery、ニューヨーク/ともにアメリカ、12年)、「Prima Materia」(Punta della Dogana、ベネチア/イタリア、13年)、「Other Primary Structures」(Jewish Museum、ニューヨーク/アメリカ、14年)などに出品。国内の美術館では9年ぶりとなる当館での個展開催と同時期に、東京都現代美術館でも個展を予定している。

関連イベント

■アクティヴェイション+アーティストトーク
 2009年以来5年ぶりとなる「アクティヴェイション」が美術館で行われます。
 また作家によるトークも開催し作品の独自性に迫ります。
 日時:2014年11月2日(日) 15:00 - 16:30
 定員:なし(申込不要/当日の観覧券をお持ちのうえ、直接会場にお集まりください)
 料金:当日の入館料のみ
 会場:ヴァンジ彫刻庭園美術館 展示棟

■ トークイベント1 菅木志雄と周縁—1970年前後の美術
 国内経済が成長し一方で社会制度が問い直された時代背景から、菅が発表を開始した1970年前後の美術の状況を検証します。
 日時:2015年1月18日(日) 14:00 - 15:30
 出演:粟田大輔(美術批評家)・成相肇(東京ステーションギャラリー学芸員)・ 森啓輔(当館学芸員)
 定員:100名 全席自由 ※要予約
 料金:当日の入館料のみ
 会場:クレマチスの丘アカデミーフォーラム
 予約方法:お電話にてお申し込みください。クレマチスの丘コミュニケーションセンター Tel.055-989-8785

■ トークイベント2 菅木志雄と「もの派」の現在
 海外での「もの派」展の開催など国際的な評価が高まる今、「もの派」を現代的な視点から読み解きながら菅の作品の意義を考察していきます。
 日時:2015年3月8日(日) 14:00 - 15:30
 出演:千葉成夫(美術評論家、中部大学教授)・中井康之(国立国際美術館主任研究員)・森啓輔(当館学芸員)
 定員:100名 全席自由 ※要予約
 料金:当日の入館料のみ
 会場:ヴァンジ彫刻庭園美術館 展示棟
 予約方法:お電話にてお申し込みください。クレマチスの丘コミュニケーションセンター Tel.055-989-8785

■ 学芸員によるギャラリートーク
 会場にて担当学芸員が展覧会概要と作品の解説を行います。
 日時:2014年11月30日(日)、12月21日(日)、2015年1月11日(日)、2月22日(日)、3月22日(日)各回14:15 -(約40分)
 申込不要(当日の観覧券をお持ちのうえ、直接会場にお集まりください)
 お問い合わせ:ヴァンジ彫刻庭園美術館 Tel.055-989-8787

主催・協賛・後援

主催:ヴァンジ彫刻庭園美術館
協力:小山登美夫ギャラリー、正翠園

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