冬耳 展 「ミドリの光、アイイロの森」

旅は夢なのか、夢は旅なのか / 2014 1620×1303 mm acrylic・canvas
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    会 期
    20140509日 -  20140521
    開催時間
    12時00分 - 22時00分
    最終日17時00分まで
    休み
    入場料
    無料
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    情報提供者/投稿者
    開催場所
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    住所
    〒606-8227 京都府
    京都市左京区田中里ノ前町34-2 珠光ビル百万遍B1F
    最寄り駅
    元田中
    電話番号
    075-708-8822

    詳細

    参加クリエイター

    展覧会内容

    私にとって身近な自然が、光が、記憶の根源を揺さぶる
    ような澄んだ情景を生み出してくれるはず。
    それは深く繁茂した蒼い森のように、湿気を帯びて怪しく
    私たちに語りかけて来ます。

                          冬耳

    冬耳は、大阪美術専門学校で絵画を専攻し、2001年の卒業後から作家活動を本格化させ、翌年2002年から現在に至るまで、ほぼ毎年のペースで個展を開催してまいりました。国内外問わず、ギャラリーや美術館のグループ展、アートフェア、公募展にも数多く出展しており、2011年には、上野の森美術館にて毎年開催される若手平面作家の登竜門的展覧会「VOCA展」において入選を果たすなど、近年注目度を増している作家の一人であります。また、平面作品の展示以外にもライブペインティングや、ファッションブランドとのコラボレーションとして服のデザインに作品を提供するなど多方面でも活躍し、作家として13年目を迎える現在においても、益々その活動の幅を広げる期待の作家であります。

    冬耳の生み出す画面は、瞬時に目に飛び込んでくるヴィヴィッドな極彩色が特徴です。画面から距離を置いてもはっきりと色彩を認識できる鮮やかな配色は、アクリル絵具同士を一切混ぜずに原色のまま用い、キャンバスに筆を落としていきます。これほどの数の原色を1つの画面に用いているにも関わらず、隣接する色同士は打ち消し合う事無く、お互いを引き立て合うかのようにそれぞれの個性を主張しており、冬耳の見事なまでの配色のセンスに驚かされます。俯瞰で見るとデジタルで描かれたような印象すら受ける緻密さと絶妙な配色、グラフィティやストリートカルチャーをも想起させるポップな画面は、鑑賞者を一気に惹きつけ、目が眩むほどの極彩色が織りなす混沌の世界にしばし身を委ねさせてくれます。隙間無く描かれるモチーフは草花や樹木、人や動物を想起させる形状のものや、形容しがたいフォルム、模様などが描かれ、無数の原色により構成されることで、それらは突如として、異世界に存在する異形のモノ、異空間のようにも見え始めます。村上隆や横尾忠則、田名網敬一といった名だたる作家の世界観を彷彿とさせる色彩からは、確かな技術と配色の巧みさが押し出され、数々の作品のどれをとってみても、広告媒体に使用されているようなスッキリと洗練された印象を受け、突出したデザインセンスを併せ持つ冬耳作品の大きな魅力となっております。

    本展は「ミドリの光、アイイロの森」と題され、近年に描かれた大作を中心に、新作を交えた大小様々な作品で構成されます。本展メインビジュアルである「旅は夢なのか、夢は旅なのか」(2014年)では、森に乱立する木々の枝や草花、キノコのようなモチーフに加え、所々に牙を生やした口のように見える形状の傍には、漫画などに用いられる「吹き出し」があり、言葉にならない言葉を発しているように描かれております。
    左の背後からは妖精のようなモノも目を光らせてこちらを覗き、よりポップでアニメ的な印象を醸すと共に、冬耳の世界観が充分に発揮されております。夢で見た光景をそのまま画面に表したような混沌とした描写は、特有の極彩色と、ふと考えさせられるような哲学的な意味合いを含んだタイトルとも相まり、鑑賞者を錯乱させるほどの強烈なインパクトを与えます。冬耳は近年、生まれ育った日本という国の自然を顧みることに主題を置き、身近な自然が生み出す情景に感化されることを願い、そこから得られるものを描こうとしております。「知識や経験、既成概念を凌駕する’ 何か’を描きたい」とステイトメントで述べるように、それは冬耳にとって、自然や万物が帯びる色彩を超えた「本質」そのものを描こうとする行為なのかもしれません。極彩色で画面を彩る事で人間が知らず知らずのうちに蓄積してきた、色彩に関する既成概念(記憶の根源)を覆すことから始め、物事の本質や行為そのものを「原色」というマテリアルに置き換え描くことで、冬耳は自らの画面を通して普遍的な価値観、原初的な美を見出す事を促しているかのようであります。

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