開催時間 |
12時00分 - 19時00分
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休み |
会期中無休
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クリエイター在廊 |
有
2/5 |
入場料 |
無料 |
作品の販売有無 |
販売有
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この情報のお問合せ |
ときの忘れもの
Tel:03-3470-2631 E-mail:info@tokinowasuremono.com |
イベントURL | |
情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒113-0021 東京都
文京区本駒込5-4-1 LAS CASAS |
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最寄り駅 | 駒込 |
電話番号 | 03-6902-9530 |
1970年前後から、日本各地の風土と人々を撮影してきた西村多美子のヴィンテージプリントによる展覧会を開催します。 東京に生まれた西村は、幼少期からいつか行ってみたいと憧れを抱いていた北海道、東北、北陸へ季節を変えて幾度となく一人旅へ出ています。70年代前半の地方の土地の持つ独特な個性に新鮮さをおぼえ、その風土と人々に魅了され、シャッターを切っています。
本展は二会場同時開催となります。
第一会場のZEN FOTO GALLERYでは〈しきしま〉シリーズを、第二会場のときの忘れものでは〈憧景〉シリーズをご覧いただきます。
ときの忘れもので発表する『憧景』シリーズの全32点の写真は、すべて作家のもとに保管されていた撮影当時に焼かれたヴィンテージプリントです。
出品リストに記載した部数(1部または2部)は、当時制作されたヴィンテージの部数です。
これとは別に、後年に作家が焼いた「モダンプリント」があります。
展示しているヴィンテージプリントの価格は以下のとおりです(すべてシート、税込み)。
E-mail. info@tokinowasuremono.com
・全紙サイズ(出品番号1~12番) 126,000円 ※額代別
・四切サイズ(出品番号13~26番) 63,000円 ※額代別
・六切サイズ(出品番号27~32番) 42,000円 ※額代別
「憧景」 西村多美子
卒業後はアルバイトをしたり、雑誌の仕事をして原稿料が入ると、旅に出かけた。北国が圧倒的に多い。幼少時に父が出張先から送ってくれた絵葉書が数十枚あり、それを畳に並べてながめるのが好きだった。雪国の風景や祭りの様子は何度見ても飽きなかった。昭和29年消印の仙台の七夕の絵葉書だけが残っていて、他は今では散逸してしまった。
幼心にいつか行ってみたいと、憧れを持っていたせいで、北海道、東北、北陸へは季節を変え、何度も行った。海が好きで内陸へ行っても、必ず海に出るコースを考えた。海と山のある町、函館や小樽、北国でなくても神戸や横浜も好きな町だった。
'72年に函館を起点にして、八戸、久慈、盛岡、田老、宮古、釜石、気仙沼と三陸を南下した。田老では防潮堤に上り、海側と背後の家々をかわるがわる眺めた記憶がある。津波が防潮堤を越え、家々を破壊してしまう事など、想像さえできなかった。この旅は日数に拘束されず、気ままに歩いた。どこも陽が燦々とふりそそぎ、コントラストの強い写真が残っている。
一方、'75年の三陸は、秋雨前線の真っ只中で、濡れそぼって歩いた記憶が強い。このときは初めての個展「港町」の撮影で、気仙沼、大船渡、盛、釜石と北上し、遠野へも足を伸ばした。気仙沼・小鯖の船着場で遊ぶ少女たちの写真を展覧会のDMにした。つかの間の晴れ間に、子供たちが外に出て遊んでいた姿が目に浮かぶ。船着場で出会った少女たちは今、どうしているのだろうか。40代の女性になっているはずだ。
70年代前半、あの頃はどこへ行っても、その土地の持つ独特な個性が感じられて新鮮だった。若さのせいもあるだろうが、新幹線は東海道だけだったし、地方は都市に塗れることなく、確たる存在感を持っていたと思う。
(西村多美子写真集『憧景』より抜粋)
第一会場 ZEN FOTO GALLERY
「西村多美子写真展―しきしま」
http://koten-navi.com/node/38939
会期:2014年2月5日[水]―3月1日[土]
12:00-19:00 ※日・月・祝日休廊
東京都港区六本木6-6-9ピラミデビル208号室
Tel.080-4652-7058
http://www.zen-foto.jp/index.html
第二会場 ときの忘れもの
「西村多美子写真展―憧景」
会期:2014年2月5日[水]―2月22日[土]
12:00-19:00 ※会期中無休
●イベントのご案内
2月8日[土]18時~20時にZEN PHOTO GALLERYにてレセプションパーティーを開催します。
■西村多美子 Tamiko NISHIMURA(1948-)
1948年東京に生まれる。東京写真専門学院(現東京ビジュアルアーツ)で写真を学ぶ。学生時代の1968年頃アングラ劇団「状況劇場」の写真を撮る。初めての撮影は「由比正雪」で、唐十郎や麿赤児、四谷シモンなどの怪優たちに目を見張ったという。卒業前に、復帰前の沖縄へ初めての一人旅へ出る。1969年卒業後はアルバイトや雑誌の仕事を行ない、原稿料が入るとカメラを持って旅に出掛けた。撮影地は圧倒的に北海道と東北が多いが、関東、北陸、関西と広範囲にもおよんでいる。1990年代からはヨーロッパ、キューバ、ベトナムなど海外を撮影している。
写真展
1975年 「港町」東京写真専門学院ギャラリー/東京
1980年 「町 東京編」銀座ニコンサロン /東京
1981年 「町 北国編」新宿ニコンサロン /東京
1982年 「舞人木花咲耶姫」小西六ギャラリー/東京
1983年 「音楽 指揮者大友直人」ミノルタフォトスペース/東京
1998年 「しきしま」Taka Ishii Gallery/東京
2000年 「(小尚)景」スタジオエビス/東京
2001年 「Vent calmoso ~熱い風~」東京写真文化館/東京
2004年 「短歌絶叫 福島泰樹」PLACE M/東京・「西村多美子写真展」I-GONG Gallery/韓国テジョン市
2005年 「熱い風」PLACE M
2009年 「しきしま」ギャラリー蒼穹社/東京
2012年 「憧景」ビリケンギャラリー/東京
2014年 同時開催「しきしま」禪フォトギャラリー/東京・「憧景」ときの忘れもの/東京
写真集
『しきしま』 東京写真専門学院出版局 1973年
『熱い風』 蒼穹舎 2005年
『福島泰樹短歌絶叫』 鳥影社 2005年
『実存 1968-69状況劇場』 グラフィカ編集室 2011年
『憧景』 グラフィカ編集室 2012年