フットボール・エクササイズ

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会 期
20130517日 -  20130615
開催時間
12時00分 - 19時00分
休み
日、月、祝
この情報のお問合せ
ei@eitoeiko.com
イベントURL
情報提供者/投稿者
開催場所
eitoeiko
住所
〒162-0805 東京都
新宿区矢来町32-2
最寄り駅
神楽坂
電話番号
03-6873-3830

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

本展「フットボール・エクササイズ」はモノトーンの作品をサッカーボールに見立て、その色の対比や対立の理由を探るグループ展となっています。ミニマリスムの登場から半世紀を経た現在、作家たちのゴールはどこにあるのでしょうか。
昨年トーキョーワンダーウォール賞を受賞し、今春VOCA展2013に選抜された江川純太。色彩に溢れた抽象画を中心に描いてきた作家が、昨年より試みるモノクロームの絵画。「あなたは見ている。僕はどこか遠くのことを考えていた。」では、白と黒がせめぎあい、ぶつかり、灰と変化するスペクタクルが記録されています。 江川は作品を「無意識の日常風景」としてとらえますが、それは日々の生活が地震や原発事故、弾道ミサイルなど、大きな出来事によって一瞬に失われるかもしれないという不確実性を示しています。しかし作家は、身の回りの「小さな社会」が世の中という「大きな社会」に浸食されるだけではなく、自らがそれを変革し、進んで浸食していく姿をキャンバスに描いているのです。 画布に姿を借りた正方形の闘技場でくり広げられる、創造と破壊の円環を織りなす飽くなきオウガバトル。いわば江川作品は、絶え間なく変化する社会の光と闇をとらえた、録画された生中継となっています。
スイッチひとつで宇宙が出現するというインスタント禅問答に、どこか明るい気配が漂うGil KunoのZapf!名義による「Everything and Nothing」。光の明暗で二項対立を示した作品はまた、鑑賞者にスイッチのON、OFFという同義の課題を与え、入れ子状に提示しています。EverythingとNothingというふたつの言葉が一対となり、万物を生成する太極を示す一方、作品が照らし出す光は空間へと消えていきます。 これは宇宙を割るための、無造作にして究極の装置なのです。
内山聡は労働を質量に変換します。「It's growing up」では、紙テープを巻くという、単純作業に対する徹底した隷属が自由を意味する白に還元されます。対してジャコメッティの人物がさらにダイエットを試みたかのような黒い新作は、固着力と重力の戦いにさらされた絵具による1本の「絵画」です。 作家が作品に求めるのは仕事であって洗練ではなく、揚力であって重力ではないのです。研ぎ澄まされたその光景は、『蜘蛛の糸』にすがる死者に対する敬虔な祈りのようにもうつります。
そしてニッポリーニは、コンピュータのディスプレイをフイルムのビューア代わりに使用した「Solution」、時代とともに移りゆく景色を連続写真のように2コマにつなげた「Maturation」など、決して止まることのない時間をねじ曲げ、ふたつの「とき」を対比させます。これはわれわれが新たな時間軸を考えるために生まれた、Alter Modernを旅する者のための時計なのです。
1960年代に入り、ミニマリスムと同じ頃、テルスターと呼ばれる二十面体のサッカーボールが生まれました。カラーテレビの普及によってその際立つ視認性が実証されたボールの配色が白黒であるという皮肉を、半世紀もあとになって蒸し返すのは、サッカーが強くなった日本に対して、芸術的同期がなされているかを確認してみようという一見無謀で野暮な、しかしどこか建設的な提案だと考えます。白黒のボールを蹴って鮮やかにプレイする、芸術家たちの行動にご注目ください。

江川純太(1978年神奈川県生まれ)
2003年 多摩美術大学美術学部絵画学科日本画専攻卒業
2008年 シェル美術賞入選
2010年 第25回ホルベインスカラシップ奨学生
2012年 トーキョーワンダーウォール賞受賞
2013年 VOCA展出品

Gil Kuno
2005年 文化庁メディア芸術祭優秀賞
2012年 六本木アートナイト、フリンジ・フェスティバルNYC(ニューヨーク)
その他国内外の展覧会、パフォーマンスに多数参加

内山聡(1978年神奈川県生まれ)
2003年 多摩美術大学美術学部絵画学科日本画専攻卒業
2005年 多摩美術大学大学院美術研究科修了
2011年 第26回ホルベインスカラシップ奨学生

ニッポリーニ(1963年東京都生まれ)
2007年 現実と幻想の間(和木美術館 山口)
2013年 意識の陰翳(Routes*Rootsプロジェクト 柴洋京都店)
カメラ専門書多数監修

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