画 - 壺と繭 -

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会 期
20240906日 -  20240929
開催時間
12時00分 - 19時00分
休み
月曜日,火曜日,水曜日
入場料
無料
作品の販売有無
販売有
この情報のお問合せ
Gallery OUT OF PLACE
情報提供者/投稿者
開催場所
Gallery OUT of PLACE
住所
〒630-8243 奈良県
奈良市今辻子町32-2
最寄り駅
奈良
電話番号
0742-26-1001

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

Gallery OUT of PLACEでは、 2024年9月期の展覧会として、辻村唯(陶)と寺川真弓(染織)による2人展「画 - 壺と繭 -」を開催します。
「画」という字を書いてみる。見れば見るほど不思議な感覚が脳裏をよぎる。紙の上の文字は二次元の世界だが、「画」という字は限りなく透明に近い立方体を外から俯瞰しているかのような感覚に陥る。それはまるで、箱(繭)の中の虫、箱(壺)の中の宇宙、を表しているようでもある。
今回、全く異なるメディアの二人展に「画 」というタイトルをつけた。一人は 染織家の寺川真弓、もう一人は陶芸家辻村唯である。
寺川の仕事は桑の木を自宅の庭で育て、お蚕さんの掃き立てから始まる(孵化した毛蚕を蚕座に移し広げる)。桑の葉を食べて育ったお蚕さんは、細い糸を吐きやがて白く輝く繭を作る。糸を挽き、草木で染め、そこからやっと機織りが始まるのだ。丹念に機に張られた経糸の間を緯糸がすり抜ける度に「画」がゆっくりとできあがっていく。それは繭の糸をほどきもう一度繭を織るような行為とも云えるだろう。
辻村は土を捏ねろくろを回し大きな壺を作る。焼成前の壺たちを窖窯という壺(生まれ育った山中に一人で造りあげた窖窯自体がすでに一つの壺だとも云える)の中に置き、一昼夜をかけ薪を燃やし続ける。窯の中で自然灰が溶け釉に変化し、常温にまで冷める時間の中で、壺の表面に青く緑がかった「画」が現れるが、同時に壺の内側は作家自身でさえ見ることのできない暗闇(宇宙)によって裏打ちされていることに気づかされる。
蒙昧な宇宙を内側に感じながら土と自身の皮膚を炎で焼き壺化していく辻村。そしてお蚕さんに化身しあたかも自身の繭から挽いた糸で繭という布を織る寺川。奈良の土地にこだわり、奈良の自然に身を委ねる二人が身に纏う「画」を、私たちは今、見ないわけにはいかない。 文:野村ヨシノリ (Gallery OUT of PLACE) 2024年7月

関連イベント

レセプションパーティ
9月7日(土)18:00~19:30 
作家が在廊し、トークを行います。ぜひご来場ください。入場無料

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