アートキャンプ白州 2024

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会 期
20250215日 -  20250323
開催時間
9時00分 - 17時00分
入館は16時30分まで
休み
月曜日
入場料
有料
一般:1000(840)円、大学生:500(420)円
※( )内は20名以上の団体料金、県内宿泊者割引料金 ※高校生以下の児童・生徒は無料(高校生は生徒手帳持参) ※県内65歳以上の方は無料(健康保険証等持参) ※障害者手帳をご持参の方、およびその介護をされる方は無料
作品の販売有無
展示のみ
この情報のお問合せ
山梨県立美術館
情報提供者/投稿者
開催場所

詳細

展覧会内容

展覧会「アートキャンプ白州2024 Camp and Art in Each Heart !」は、かつて白州という山麓の地で、多くの人の身体、精神、生命が交錯した場のエネルギーを、2024年に、当館でくりひろげようとするものである。

1966年からダンサーとして活動を始め日本のみならず海外でも高い評価を得てきた田中泯。2002年に映画に初出演し俳優としての評価も得ている。そんな田中は40歳の時に生活の場を農村地へと変え、数年後には当時活動の拠点としていた 山梨県白州(現、北杜市)で、「アートキャンプ白州」というイベントを開催した。木幡和枝[註]ら志を同じにする仲間とともに、想像以上に広い範囲で、ほとんど全てが人力で作られたものだった。

1988年、日本では野外芸術祭という言葉はまだ聞きなれない時代、国内外から集った美術家からはじまり、追って建築家なども加わり、各々が泥まみれになって物作りをする現場そのものが、この「アートキャンプ白州」の会場になっていった。音楽、ダンス、演劇、伝統芸能、大衆芸能、話芸、世界の⺠族芸能などの身体表現は、手作りの舞台や、田んぼや畑、森や川で披露され、日常の風景を飛躍させた。映像作家の野外上映が当たり前に行われ、⺠芸の職人たちは出店のように場所をハレの日に導き、「体験疎開」という名で集まった子どもたちは年を追うごとに逞しくなっていき、キャンプ地を大いに席捲した。

一見、敷居の高い都市型の芸術と違い、この場所は、世界中から観にくる人々も、地元の人々にも、驚きでもあり親しみに近いものだったのではないだろうか。 また都市の構造の中で窮屈な思いをしていた表現者自身にとってもひとつの解放区になっていたのではなかろうか。

1988年〜1992年 白州・夏・フェスティバル
1993年〜1999年 アートキャンプ白州
2001年〜2009年 ダンス白州

この稀有なお祭りは、このように時々で名前を変えたが、それは体系による変化のためではなく、継続させるための保守性を持たないように、一年ごとに終わらせ、翌年また新たに立ち上げる意思を持っていたためであった。しかし、徐々 に噂で広がっていき、決して交通の便が良いとはいえない農村地に、多い時で20カ国ほどから人々が集う場となっていった。まさに発案者であり実行委員の一人 でもあった田中泯がその時すでに国際的に活動していたからにほかならない。

地方の観光名所は知っていても、なんでもない場所は知る由もない。しかし、田舎の日常のなんていうことはない山村、自然の形容し難い慈しみや美しさ、素朴な 人々の暮らしがある日本を知らしめることにも大きな意味があることを自負していた。

無法地帯のような場を出現させた奇跡、そんなアートキャンプな白州の軌跡を、今年、当館と田中泯と名和晃平、そして共鳴してくださるかけがえのないアーティストと共に発信する。作られたジャンル分け “都市と田舎” “有名と無名” “踊りと音楽” という壁をとっぱらい、多種多様のアートに出会ってもらいたい。「アート キャンプ白州2024 Camp and Art in Each Heart !」はそんな磁場を開くものである。

註:木幡和枝
翻訳家。アートプロデューサー。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科名誉教授。

2022年、千葉県の市原湖畔美術館で展覧会「試展―白州模写「アートキャンプ白州」とは何だったのか」が開催された。ここでは、大学時代に「アートキャンプ白州」にボランティアとして関わった体験が自身の制作に大きな影響を与えたと語る彫刻家・名和晃平をゲストキュレーターに迎え、膨大な資料の一部と記録映像、当時参加していた美術家によるトリビュート作品等を展示。「アートキャンプ白州」 がどのようなものであったかの一端が紐解かれた。会期終了後、全資料管理者であ る田中泯の会社「Madada Inc.」から、この展示資料を当館がお預かりすることにな り「アートキャンプ白州2024 Camp and Art in Each Heart !」を開催するに至った。

展覧会は、田中泯と名和晃平による共同企画のもと、名和が主宰するクリエイティブ・プラットフォーム「Sandwich」が構成を担う。名和の言う「人やものが絶えず出入りし、絡まり合いながら営まれる有機的な運動体」としての「アートキャンプ白州」のエネルギーは、現在においてどう発露するのか。本展では、当時の映像・写真・資料に加え、「アートキャンプ白州」以降に田中・名和両氏とつながった新たな作家の作品も展示する。

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