The Sacrifice

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会 期
20240802日 -  20240824
開催時間
12時00分 - 19時00分
休み
日曜日,月曜日,火曜日
入場料
無料
展覧会の撮影
作品の販売有無
販売有 300,000円 ~ 300,000円(税別)
この情報のお問合せ
TEL:03-6455-3559
MAIL:i@walls-tokyo.com
イベントURL
情報提供者/投稿者
開催場所
WALLS TOKYO
住所
〒110-0001 東京都
台東区谷中6丁目2-41
最寄り駅
日暮里
電話番号
03-6455-3559

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

2024年8月2日(金)- 8月24日(土)
OPEN 水・木・金・土 12:00 - 19:00
CLOSED 日・月・火

20年の間さまざまなアーティストのプロジェクトを手掛けてきましたが、今回初めて自分自身のアートワークを発表することになりました。まだ学ぶことが多く、自分の作品を展示するのは不遜だと感じることもあります。
しかし、人生は短い。今こそ自分の作品をみなさんと共有する時なのです。

ようこそ、「The Sacrifice」へ —

 この展覧会のコンセプトは、大友昇平(*1)との会話から生まれました。私たちの議論は、いつも巡り巡って犠牲という概念に返ってきます。一般に「良いアートには犠牲が必要だ」という考え方があります。意味のある作品を創り出すためには、何かを手放すこと、ある程度の苦しみや損失が必要となるのです。 私はこれを、あらゆる重要な試みは神々への犠牲から始めるべきだという古典的な概念に結び付けています。「神々に真剣に受け止めてもらいたいなら、羊を焼き、ミューズを呼び、血を流すべきだ」というわけです。こうして、私の最初の展覧会のコンセプトが明確になりました。 

この展覧会は、過去数年間にわたって私が発展させてきた二つのテーマである「石を負うカリアティード(*2)研究」と「聖セバスチャン(*3)研究」をまとめたものとなります。私は、これらをそれぞれ別々に展開させていて、双方を関わらせようと意図したことはありませんでした。 「石を負うカリアティード」は、ロダンによって始められたコンセプトを継続する試みであり、また、多くの点においてロダンの彫刻作品への深い考察であるロバート・ハインラインのSF小説「異星の客」の影響を受けています。
 私は常に聖セバスチャンの象徴的な殉教に心を打たれてきました。アンドレア・マンテーニャ(*4)やグイド・レーニ(*5)による初期の描写もありますが、私の関心を引いたのは、篠山紀信による三島由紀夫の聖セバスチャンの写真や、カール・フィッシャーによるムハマド・アリの《受難》 (*6)でした。この対話に参加したくない人がいるでしょうか? 

どちらのテーマも犠牲という概念を基盤としており、独特なテーマの共鳴を複層的に提示しています。カリアティードは文明のために犠牲となる一方、聖セバスチャンは信仰のために犠牲となりました。一方はその義務に圧倒され、もう一方は信念によって圧倒されたのです。彼らの対比—緩慢な/敏速な、与える/受ける、押し潰される/貫かれる—は、犠牲の対照的な現れを具現化しています。この異端の二元論はテーマとして魅力的であり、興味深い解釈を可能にします。私のデビュー展にこれら二つのコンセプトをまとめることは、余計な理由づけを必要とせず、完全に理にかなっています。
この機会に作品を楽しんでいただければ幸いです。  

*1 イラストレーター。ボールペンのみで濃淡を出す超絶技巧で描かれる彼の作品は、ハイパーリアリズムにサイバーパンクの要素を加えたものとされている。
*2 オーギュスト・ロダンの「石を負うカリアティード」。カリアティードとは、古代ギリシャの神殿建築で、梁(はり)を支える役目をする女性立像の形をした柱のこと。
*3 キリスト教の殉教者聖セバスチャン。3世紀のディオクレティアヌス帝のキリスト教迫害で殺害されたとされる。美術や文学において、柱に身を縛り付けられ、矢を射られた姿で描かれることが多い。
*4 アンドレア・マンテーニャ(1431-1506)はイタリア、ルネサンス期の画家、版画家。
*5 グイド・レーニ(1575-1642)はバロック期に活動したイタリアの画家
*6 写真家カール・フィッシャーは、アメリカの雑誌「Esquire(エスクァイア)」の依頼により、聖セバスチャンのポーズをとったムハマド・アリを撮影。ベトナム戦争の兵役を拒否し、ボクシングのタイトルを剥奪されたアリを殉教者に例えるという趣向であった。この写真は1968年4月号の表紙を飾った。

KOAN 
Alexander Mitchell、別名KOANのプロジェクトの中心には、積極的な社会発展のための最も効果的なツールは文化であるという哲学があります。 20年以上の経験を持つKOANは、プロデューサー、アートディレクター、キュレーター、アーティストとしてのスキルを磨き、業界で最も高い評価を受ける人物の一人となりました。彼は香港の大館(Tia Kwun)やビクトリア国立美術館などの著名な機関での展示を含む、300以上の展覧会をプロデュースしています。 プロデューサーおよびキュレーターとして、KOANはアーティストとの緊密な協働と、彼らのビジョンと可能性を実現するためにリスクを冒す意欲で知られています。彼は、アーティストたちが文化の重要な創造者であり、社会発展にとって欠かせない存在だと信じています。そして、彼らが自身の声を見出し、世界に持続的な影響を与えるためのサポートを絶え間ない努力によって続けています。 
KOANの作品は、デジタルとフィジカルな技法を独自に組み合わせています。彼の学際的なコラージュ技法は、テクノロジーを既存のメディアにシームレスに統合することにより、アートの可能性を押し広げています。プログラムアートやMR(複合現実)などの新技術の実験を伝統的なメディア、例えば写真、ビデオ、コラージュと並行して行い、古典的なアーキタイプを現代の文脈で表現しています。

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