開催時間 |
10時00分 - 17時00分
最終入館は16:30 |
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休み |
火曜日,水曜日
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入場料 |
有料 一般600(480)円、学生400(320)円 ※ ( )内は10名以上の団体料金。高校生以下又は18歳未満、各種障がい者手帳をお持ちの方と介助者1名は無料 ※ 5月18日(土)は「国際博物館の日」として一律無料 ※ 別途参加費が必要なトークイベントやワークショップやあります |
この情報のお問合せ |
Tel 0829-30-8511
Email agm@miyauchiaf.or.jp |
イベントURL | |
情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒738-0034 広島県
廿日市市宮内4347番地2 |
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最寄り駅 | 宮内串戸 |
電話番号 | 0829-30-8511 |
「奇数ソックスとノード:Nurturing Nodes in the Nook of an Odd Sock」は、アーティスト・キュレーターとして活動する稲川豊が、特殊なキュレーションによって選出したアーティスト19組による国際企画展及びグローバルネットワークプロジェクト。参加アーティストは、英国、香港、シンガポール、韓国、中国、コロンビア、ドイツ、日本といった様々な国や地域の出身であり、現在の活動場所も様々です。展覧会では、既存の展覧会づくりの構造を組み替えていく実験的な試みとして、稲川独自の視点や特殊な構造体を持ち込みながら作品を配置することで、変則的な展示会場を作り上げていきます。多様な文化的、歴史的背景のもとに生まれた作品を、既存のフレームから積極的に組み替えていく挑戦的なキュレーションは、参加アーティストたちの賛同を含めた様々な応答のかたちでもあり、既存の社会の枠組みを超えていこうとする一つの共作と言えるでしょう。会期中には、アート活動を通したネットワーキング構築や地域コミュニティ形成の可能性を検討していくトークセッションやワークショップも開催し、一つの着地点ではなく、 流動的で多層的なネットワークが展開していくことを目指します。
参加アーティスト
※国・地域の表記は、出身地/拠点地の順に記載(出身と拠点が一緒の場合は省略)
荒木悠 / Yu Araki (JP)
ボウイー・チョイ / Bouie Choi (HK)
アンソニー・チン / Anthony Chin (SG)
カラ・チン / Kara Chin (SG/GB)
ギャリー・クロフ / Gary Clough (GB)
泉太郎 / Taro Izumi (JP)
川内理香子 / Rikako Kawauchi (JP)
コン・チュン・ヘイ / Kong Chun Hei (HK)
サウス・ホー / South Ho (HK)
タン・クォック・ヒン / Tang Kwok Hin (HK)
キョン・ファ・ソン / Kyung Hwa Shon (KR/GB)
ダニエル・シルヴァ / Daniel Silva (CO/ES)
アルマ・ティシュラーウッド / Alma Tischlerwood (DE/GB)
内田涼 / Ryo Uchida (JP)
うらあやか / Ayaka Ura (JP)
ワン・ルオビン / Wang Ruobing (CN/SG)
サイ / Sai (SG)
グァンユー・シュー / Guanyu Xu (CN/US)
ザ・ポートランド・イン・プロジェクト / The Portland Inn Project (GB)
キュレーター
稲川 豊 | Yutaka Inagawa
アーティスト・キュレーター。1974年東京都生まれ。1997年に東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業、2004年にCHELSEA COLLEGE OF ART AND DESIGN(ロンドン、MA FINE ART)修了。現在、広島県尾道市在住、尾道市立大学准教授。
アーティスト・キュレーターとして、「Another Pair of Eyes」(Duddelle’s、香港、2019)、「Only Connect Osaka」(クリエイティブセンター大阪、2019)、「Floating Urban Slime/Sublime」(アートギャラリーミヤウチ、2017)など数々の実験的展覧会を手がける。香港のキュレーターYing Kwokとのオンライン・プロジェクト「Say to Day」(2020-2021)や、「Speak Spindle つむ・くち」(個展)Comma Space(シンガポール、2023)、[Fluxosphere](個展)UUH OOH(香港、2023)、「符と思う|eASY mECHAISM」(個展) MOU尾道市立大学美術館(2023)、「I say Yesterday, You Hear Tomorrow. Vision from Japan」(企画展)、「Gallerie delle Prigioni」トレヴィーゾ(イタリア、2018)、など様々な国/都市で作品発表やプロジェクトを行う。
https://www.yutakainagawa.net/
キュレーター・メッセージ
「Nurturing Nodes in the Nook of an Odd Sock 奇数ソックスとノード」は、多様な現代のクリエーター/アーティストたちの創造的な声と関わりながら展開した反響的入れ子状アーキテクチャ 「Floating Urban Slime/Sublime」(2017 年)から派生したプロジェクトである。2024年4月、7年の時を経て再びアートギャラリーミヤウチで「Nurturing Nodes in the Nook of an Odd Sock 奇数ソックスとノード」が開催される。
2023年の「ビッグモーター事件」では、靴下に入れられたゴルフボールが武器と化し、それは内部化され た不合理な権力構造によって変質した個人の行動のメタファーとして捉えることができる。国内最大手の 中古車ディーラーが保険金詐欺のためにこのような奇妙な武器を使って自社の車を故意に損壊したが、「片方の靴下」に入った「ゴルフボール」が「車の表面を変形させる」その行為自体が非論理的な創造的領域に触っているとも言える。その特殊な側面だけを取り上げ、犯罪行為や社会の不正を切り離して考えるこ とが可能だとすれば。
同じく、アートフェアの形式に内在する地下茎(リゾーム)的なアーキテクチャーの可能性のみを引き出 し、キュレーションされたグループ展/企画展のダイナミクスを再解釈することを試みる本展では、地下空間に広がる根茎システムのように作品、アーティスト(の意図)、そしてギャラリー内の空間要素という個別の要素間の複雑な相互作用を可視化する。そして、その裏返った表象の中で存在論的なリアリティと、複雑に乱反射する作者の意図の多面的なパノラマ風景が展開される。
「Nurturing Nodes in the Nook of an Odd Sock 奇数ソックスとノード」は中心的な焦点を追求するのではなく、通常の展覧会やアートフェアのシステマチックな構造(ホスティング・システム)のテンプレート的な強度を意図的に乱すことを試みる。その結果、逆説的な創造的パラドックスが生まれ、テンプレートの安定機能が放棄され、展示空間は意図的に不安定で可変的となる。しかし、個々の声が埋没するのではなく、流れの中でそれぞれがオルタナティブな位置をマッピングしていく。
絵画が別の領域への接続を可能にする QR コードとして、ビデオワークやムービング・イメージが物理的な侵入者として、写真がデジタル/AI に対する脆弱性(許容性)として、パフォーマンスが儀式的な非人間的体現として、そして彫刻やインスタレーションが目に見える物質的リアリティと非物質的概念ブリコ ラージュの間で揺れ動くような、幅広いメディウムが創作的ブース構造に呼応して形成される。これらは共鳴し、または反発し、エントロピーの端で不安定にバランスを保ちながら、流動の中を浮遊する。様々 な役割が解放され、多重に交錯し、ダイナミックで不規則な磁場が展開するとき、現れる風景は共存、多層的な対話、そして当惑の論理に満ちた、めくるめく多重音声の遊び場となるだろう。
「Nurturing Nodes in the Nook of an Odd Sock 奇数ソックスとノード」は挑戦的で気まぐれな宣言 である。新しい抽象は孤立や突出した到達地点からではなく、謎を生む相互関係と並置の複雑な織り成し から生まれる。この変動するダイナミズムは、まるでスライムのように変形し多様性に富むホスティング・ グラウンドとして機能する。アーティスト、キュレーター、そして作品のエゴが絡み合い、パラドックスを探求し、新しい不確実性や抽象領域を育む創造的なバイオームとして立ち上がるであろう。
ネットワークプロジェクト
Ⅰ. プレビュー
2024年4月19日(金) 17:00-21:00
19:00- The Portland Inn Projectによるパフォーマンス
Ⅱ. トークセッション
2024年4月20日(土) / 6月8日(土) / 6月15日(土) / 6月16日(日) ※予定
各プロジェクトの詳細は近日公開
ワークショップ
Ⅰ. ポートランド・パリシー・セッション
2024年4月21日(日)
ファシリテーター:ポートランド・イン・プロジェクト | The Portland Inn Project
Ⅱ.
2024年6月14日(金) ※予定
ファシリテーター:ワン・ルオビン / Wang Ruobing
各ワークショップの詳細は近日公開
企画
稲川豊(アーティスト・キュレーター)
主催
公益財団法人みやうち芸術文化振興財団
助成
グレイトブリテン・ササカワ財団、公益財団法人小笠原敏晶記念財団、
NATIONAL ARTS COUNCIL SINGAPORE
協力
BAERT GALLERY、Blindspot Gallery、Galerie du Monde、Grotto、WAITINGROOM (2024年3月15日現在)
後援
廿日市市教育委員会、NHK広島放送局、FMはつかいち76.1MHz、中国新聞社、中国放送、テレビ新広島、広島エフエム放送、広島テレビ、広島ホームテレビ
連携
スタジオピンクハウス