大久保 如彌|不確かな家、透明なからだ

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会 期
20231014日 -  20231118
開催時間
11時00分 - 19時00分
休み
日曜日,月曜日,祝日
入場料
無料
作品の販売有無
販売有
この情報のお問合せ
Gallery MoMo Projects
情報提供者/投稿者
開催場所
GALLERY MoMo Ryogoku
住所
〒130-0014 東京都
墨田区亀沢1-7-15
最寄り駅
両国
電話番号
03-3621-6813

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

 GALLERY MoMo Ryogoku では10月14 日(土)から11月18 日(土)まで大久保 如彌(おおくぼ なおみ)の個展「不確かな家、透明なからだ」を開催します。

 大久保如彌は、1985年東京都生まれ、2011年武蔵野美術大学大学院修士課程修了。2005年にシェル美術賞展に入選、2007年にはトーキョーワンダーウォール賞を受賞しました。その後韓国、ソウルで開催されたAsian Student and Young Artists Art Festivalに参加、A.STYALE Gallery (香港)、Gallerie Christoffer Egelund(デンマーク)、ELSA GALLERY(台湾)など海外での展示を重ね、スウェーデン、ヴァールベリでのアーティストレジデンスプログラムに参加し、現地で個展を開催。その後、スウェーデンの美術館Hallands Konstmuseumにも作品が収蔵されました。文化庁新進芸術家海外研修制度にて2017年から2019年にニューヨークに滞在、その後、公益財団法人吉野石膏美術振興財団の在外派遣研修制度にて滞在を続け、2020年に帰国しました。

 大久保は初期より、他者との繊細な関係性をテーマに作品を制作し、多感な少女の内面を描いてきました。自身をモチーフに顔を隠して描くことで、作品の中の少女に鑑賞者自身を、もしくは近しい女性を重ね合わせ、国籍を問わず多くの共感を得てきました。

 近年では、自身の経験から人間関係の中で装うことや装飾の持つ機能や意味、社会との関連性を考察しながら、現代社会の断面を作品化しようと試みてきました。他者との関係性が変化する中で、社会性の強いテーマに関心を深めながら、その繊細で鮮やかな描写はそのままに、社会の中で様々な問題が埋もれていくように、大久保の作品からも強いメッセージが直接的に表現されることはありません。しかし、美しく描かれた装飾と、時にパターン化するように複数の同一人物が画面に登場する作品は、観る者に不思議な感情と多少の不安感を惹起させ、作品に二面性を持たせています。

 本展では、大久保自身の「家」や「家庭」で感じてきた違和感と、その関係から、古くからの封建的な考えからくる女性の役割や「女らしさ」に疑問を投げかけるような作品を展示致します。

 家という小さな世界で教えられる価値観は、社会に出ていない子どもにとって、それが全てとなることが往々にしてあります。他者と関わっていく中で、様々な問題に直面しながら自己を確立していきますが、多くの人が自分をカテゴライズしてきた言葉のイメージや役割に縛られた経験があるのではないでしょうか。多くの女性たちが自身の家族や社会から刷り込まれてきた「女らしさ」に苦しみながらも、その呪縛から逃れられず、無意識に周囲や次世代に伝えていることも少なくありません。

 今回、女性を家に縛りつけると同時に、自立の手段でもあり、表現の手段としても機能していた裁縫を作品に用いることで、そういった自分自身の中に長く存在する目に見えない違和感やジレンマを示唆しながら、古い制度や価値観へ疑問を呈しているようです。  また、繊細で簡単に傷が入りやすい素材であるガラスの立体作品は、多くの工程を経なければならず、そう言った制作の工程全てが、様々な問題が問題として表面化していく時間の長さやパッと見ただけではわからない根の深さも感じさせます。

 大久保の作る作品は、小さな家という社会から生まれる問題を、日本社会でなかなか前進しないジェンダー問題にまで拡張しながら、鑑賞者に疑問を投げかけています。ペインティング作品と共に新たな展開を試みた立体作品を是非ご高覧ください。
 
 
 
アーティストコメント

ちくちくちくと縫うとき、ふと子どものころを思い出す。

料理も裁縫も家で小さい頃から教わってきた。いっときランドセルに裁縫道具しか入っていなかったようなわたしにはどちらも苦ではなく、なにも思わずそのまま大人になった。ただ女の子らしい服を着させられ、髪を短く切ったら男の子のようだとひどく怒られたことを思い出すと、それらを教え伝えることに無意識でも意図があっただろうと今は思う。そこに気がついた時モヤモヤとした気持ちになった。

縫うことは長い間女性を家に縛り付けてきたが、同時に技術の習得は自立する力を与え、針しごとは数少ない表現の手段を担ってきた。

昨今、周辺化されてきた「手芸」にも光があたり、また「家庭」や「家」への人それぞれの複雑な思いも様々な形で発露されるようになった。

今でも針を動かし縫う時間が生活の中で大切なのはなぜなのだろう。

そんな問いが出発点になっている。

2023年 大久保如彌

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オープニングレセプション:10月14日(土) 17:00 - 19:00

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