清水雄稀 欲の間/ Room of Desire

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会 期
20231020日 -  20231118
開催時間
11時00分 - 19時00分
土曜17時00分まで
休み
日曜日,月曜日,祝日
入場料
無料
展覧会の撮影
作品の販売有無
販売有
この情報のお問合せ
ART FOR THOUGHT
info@artforthought.jp
情報提供者/投稿者
開催場所
ART FOR THOUGHT
住所
〒104-0061 東京都
中央区銀座8-10-4和孝銀座8丁目ビル1F
最寄り駅
銀座
電話番号
03-6228-5922

詳細

参加クリエイター

展覧会内容

ARTIST'S INTRODUCTION / STATEMENT
「工芸品や家具として日常と密接に存在し、後に西洋と分けられ日本美術という言葉で括られるようになった物の魅力の再提案を。」と、この度展示の機会を頂いたので、改めて歴史を踏まえて自分の陶芸制作の流れについて考えてみた。
古来より、「あったらいいな」というまだ見ぬ魅力への渇望こそが生産のきっかけである。時が流れ、時代や権力が反映される「作品」が制作されるようになる。私も一作家として生産では無く、「見てみたい使いたい」という欲から制作をしている。
私の場合、制作と日常とが日毎に密接になるにつれ、欲たちが誘発、合体、変貌していく。一例を出すと、水着写真集を見ることが土をいじくる動機へと変換されるようになったのだ。
日本美術の内向的な鑑賞から現代における工芸制作を再考する。根付、蕎麦猪口、香合など、昔から蒐集が楽しまれてきた品々がある。床の間も客を通す場所だが、軸や花を個人で楽しむ色が強い。これらの鑑賞は現代の美術(ファインアート)の鑑賞とは性格が大きく違う。
個人作家の日常には鑑賞と制作が混在しており、制作への意欲と日常での私欲が混ざらない方が不健康であり、そこに現代工芸の新たなモチーフや造形のきっかけがあると構想し制作をした。
このような脳内で繋がる点と点は思いつきでは無い自然な思考の流れによるもので、作品も非日常的にならない。現代の工芸作品は素材や技巧などに重点を置くことが多いが、今展では「日常と制作の欲の混濁」が現代の日本美術としてどうアウトプットされたかを見て頂きたい。

ご高覧のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

 
 
 
CURATOR'S STATEMENT

ART FOR THOUGHT (アートフォーソート) では the foundryシリーズ vol.2として、清水雄稀「欲の間」展を開催します。

盆の上に作品が載せられている。彫刻作品において台座はアートとしての強度を主張する重要な要素とされるが、清水の”器”もまた盆の上に乗ることで”作品”へと認識を誘う。

いっぽうで、この盆と”器”の組み合わせは床の間から引用されており、組み合わせの妙による季節や侘び寂びなど多様な表現性は、日本美術における生活工芸としての存在をも確固なものにしている。

アート/西洋美術/作品というコンテクストと、工芸/日本美術/器というコンテクストの複数性を構築しながら、それらが煩悩[盆の上]に成っていると清水は述べる。高尚な文脈を内包しながら、(水着写真集がその根源であると)キッチュにネタバラシするからこそ、毎日を汗水流して生きる私たちは、彼の作品に愛着を感じずにはいられないのだろう。

ART FOR THOUGHT(アート フォー ソート)

主催・協賛・後援

ART FOR THOUGHT

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