開催時間 |
11時00分 - 18時00分
金曜日 15:00~20:00 |
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休み |
日曜日,月曜日,火曜日,水曜日,木曜日
10月1日(日)、10月8日(日)、10月9日(祝)、10月15日(日)はオープン 火・水・木曜日はアポイントメントのみ 金曜は20時00分まで |
入場料 |
無料 |
作品の販売有無 |
販売有
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この情報のお問合せ |
ZEIT-FOTO Kunitachi
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒186-0004 東京都
国立市中2-22-33 |
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最寄り駅 | 国立 |
電話番号 | 042-505-8838 |
この度、ZEIT-FOTO Kunitachiでは三田村光土里「奏でる家にて、昨日が手を振る」を開催いたします。
三田村光土里は1990年代初頭、自身や家族の古い写真を素材とした立体作品を制作し始め、部屋や家を題材にしたインスタレーションを発表してきました。
今回の展示では、それらの造形作品を、故・石原悦郎の私邸であるツァイト・フォト国立において再構成するとともに、石原邸に遺されたレコードや古い写真アルバムを元にした新作ドローイングを公開制作します。また、2000年にツァイト・フォト(日本橋室町)で開催された三田村光土里個展「INVENTIONS」の映像作品も展示いたします。
昭和の高度成長期を経た二つの無縁なはずの家の記憶が、そこに在った人の営みを追想するとともに、平行する人生の時間が交差し出会う未来の風景として現れます。
幼い頃、父母と兄、姉、私の五人家族が暮らした小さな平屋の家。物心ついてからの記憶は、8歳上の姉が練習するピ アノの音と、家に帰りたくて保育園で抵抗する毎日で始まる。会話も給食もトイレまでも拒否し、母親が迎えに来るのを 待って一日中泣き暮らす、そんな幼い世捨て人のような生活が卒園まで続いた。
11歳上の兄は、中学の頃から物置小屋を改築した離れに住まわされていたが、それでも手狭になった我が家は近所に家を新築することにした。私は10歳になり、家では毎日、姉が音大受験のために猛練習するベートーヴェンのピアノソナタが鳴り響いていた。1970年代前半、家に集められた住宅建築の雑誌には鉄筋コンクリートのモダンな邸宅が輝いていて、ページを繰り返 し眺めては、こんな家に住むのだろうかと、子供ながらに遠くの誰かの洗練された住まいに魅了された。
完成した家は雑誌のイメージとはかなり違う日本家屋だったものの、一人で目覚める部屋や姉のグランドピアノが聴こえる家は、以前とは見違える暮らしに思えた。
古い家は貸家にしていたが、数年前に空き家となってからは私の作品倉庫と化した。大人になって初めて足を踏み入れると、アップライトのピアノや勉強机が並んでいた部屋のなんと小さなことか。東京に出て現代美術に目覚めてから、この家で寝た二段ベッドや本棚を引っ張り出して、そこに幼い自分や家族の写真を施して作品にした。それらを数十年ぶりに運んで戻すと、過去に生きていた私たち家族が造形物に姿を変えて還ってきたような不思議な光景が現れた。
初めて石原邸を訪れたとき、まさにあの建築雑誌の中の世界に再会したような気がした。1968年に建てられたという邸宅には、石原氏が蒐集したクラシックのレコード盤が遺され、主人亡き後も時々その音が奏でられる。国立(くにたち)の瀟洒な住宅街にこの家が建ったばかりの頃、名古屋郊外の保育園では一人の女児が帰宅を訴え、日がな一日泣き続けていたのだ。家に帰り、飽きることなく絵を描くのだけを悦びに。
今ここに、奏でる家から奏でる家へ、遠い記憶の像を纏った作品たちを招き入れ戯れさせてみよう。遠足の集合写真に並ぶ不機嫌な園児の私が、未来に住む私を不安げな目で睨んでいる。なんて遠くまで来てしまったのかと。
人生は短かくとも一瞬は永遠にそこに在るように、奏でる家で、昨日が手を振っている。
三田村 光土里
●公開制作 ファウンドローイング 9月30日(土)〜10月15日(日)
●トークイベント 10月14日(土)15:00~16:30
「部屋の中へ」三田村光土里 × 神山亮子(府中市美術館学芸員)
参加費1,000円 (予約制)
●アフタートーク 10月14日(土)17:30~19:30
「奏でる家の記憶の食卓」
それぞれの記憶の中にある懐かしい家庭料理を再現し、作家とともに昭和を感じさせる食卓を囲みます。
参加費2,000円(予約制)
*ご予約時に[記憶のおかず]をお知らせください。
新型コロナウィルス感染予防のための対策とご来場に際してのお願い
*非接触型体温計で検温をさせていただくことがございます。
*マスクの着用と、玄関での手指のアルコール消毒にご協力をお願いいたします。
*体調のすぐれない方はご来廊をお控えください。
*混雑が生じないよう、お待ちいただく場合がございます。
ZEIT-FOTO kunitachiでは常に換気を行い、手を触れる場所は定期的に消毒いたします。
また、スタッフは毎日検温等で健康状態を確認し、マスクを着用して応対をいたします。
今後の状況により、やむを得ず営業時間を変更する場合もあります。当サイト、SNS等でご確認くださいますようお願いいたします。