開催時間 |
11時00分 - 19時00分
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休み |
日曜日,月曜日,祝日
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入場料 |
無料 |
作品の販売有無 |
販売有
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この情報のお問合せ |
Gallery MoMo Projects
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒130-0014 東京都
墨田区亀沢1-7-15 |
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最寄り駅 | 両国 |
電話番号 | 03-3621-6813 |
GALLERY MoMo Ryogokuでは、9月2日(土)から10月月7日(土)まで、「日々 / 早川克己 小品展」を開催いたします。
早川克己は1970年栃木県生まれ、92年日本大学芸術学部美術学科卒業後アメリカに渡り、 98年にSchool of Visual Arts New Yorkにて修士号(MFA)を取得、その後ニューヨークで制作発表を続け、2008年に帰国。拠点を東京へと移し、同年から当ギャラリーでの個展を中心に、アメリカ、ドイツ、オランダ、スペイン、台湾など世界的なスケールで作品を発表しています。作品は、マラガ現代美術館、米国小売大手ターゲット、Louis Vuittonコレクションに収蔵されています。
早川克己は初期作品では、絵の具を重ねた色層を電動ドリルで削り出す手法を用いた作品制作を手がけてきました。
色と面、線の構成という、絵画におけるモダニズム的観点をふまえ、都市の俯瞰イメージと電子回路のイメージの重ね合わせ、類似性を探り、ミクロとマクロがダイナミックに交錯する表現の探求に取り組んで参りました。
そして2010年からは、紙を使った半立体的な作品の制作を開始しました。このシリーズでは絵画作品で取り組んできた主題をより発展させ、俯瞰的かつミクロな視点が融合したダブルイメージがよりクリアになりました。さらに作品と鑑賞者の関係性、身体性と記憶など、テーマの射程を広げ、作品制作を展開しています。
本展では、日々去来するイメージをとらえた平面作品を中心に展示を構成しています。新作の絵画作品では、極小の作為によって、イメージを画面に定着させることに注力しました。色材のにじみ、水の流れ、顔料の沈澱など、意図せず画面に生起する現象を捉え、固着させること、それは作者の内的形象というよりも、外的なコンタクト、外部とのコミュニケーションであると早川は言います。
一方、今回もスモールスケールの紙の作品を数点展示しています。都市的でシステマティックな直線的な作品と、アンビエントで静謐な絵画作品の混淆によって、それはあたかもこの世界のありようそのものを表現しようとしているようです。
早川克己の新作、そして新たな展開を、ぜひご高覧いただけたら幸いです。
アーティストコメント
日々移りゆく時間の中で去来する想念、感覚、あるいは何か。
なにか?
認識する現在は常に過去で、流れ、滲むマテリアルは時間を刻み未来と過去をつなぐ。
空間は距離をうみ、視覚はその距離によってものを知覚する。静まり返った湖面に着水する一羽の水鳥、現れる水紋、Canal Streetの地下鉄駅で明滅する蛍光灯、放たれる微細音、超新星爆発、パンのカビ、加熱した回路、冷却ファンのノイズ、マグマの流れ、響き渡るサイレン、欠ける月、満ちる海、フレームの煌めき、空を区切る電線、錆びた車輪、触媒としての自己、見えているものと認識とのズレ。そしてその裂け目からナニカがやってくる。
2023年 早川克己