開催時間 |
9時30分 - 17時00分
入館は閉館の30分前まで |
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入場料 |
有料 |
展覧会の撮影 |
不可 |
作品の販売有無 |
展示のみ
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この情報のお問合せ |
050-5541-8600(ハローダイヤル)
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情報提供者/投稿者 |
住所 |
〒110-8712 東京都
台東区上野公園13-9 |
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最寄り駅 | 上野 |
電話番号 | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
本阿弥光悦(ほんあみこうえつ・1558 ~1637)は戦乱の時代に生き、さまざまな造形にかかわり、革新的で傑出した品々を生み出しました。それらは後代の日本文化に大きな影響を与えています。しかし光悦の世界は大宇宙(マクロコスモス)のごとく深淵で、その全体像をたどることは容易ではありません。
そこでこの展覧会では、光悦自身の手による書や作陶にあらわれた内面世界と、同じ信仰のもとに参集した工匠たちがかかわった蒔絵など同時代の社会状況に応答した造形とを結び付ける糸として、光悦とその一族が篤く信仰した当代の法華町衆の社会についても注目します。造形の世界の最新研究と信仰のあり様とを照らしあわせることで、総合的に光悦を見通そうとするものです。
「一生涯へつらい候事至てきらひの人」で「異風者」(『本阿弥行状記』)といわれた光悦が、篤い信仰のもと確固とした精神に裏打ちされた美意識によって作り上げた諸芸の優品の数々は、現代において私たちの目にどのように映るのか。本展を通じて紹介いたします。
第1章 本阿弥家の家職と法華信仰―光悦芸術の源泉
光悦は刀剣の研磨や鑑定などを家職とする本阿弥家に生まれました。刀剣の価値を引き出し見定める審美眼と刀剣を介した人脈が、光悦の後半生に展開される多彩な芸術活動の背景にあります。そして、本阿弥家は法華宗に深く帰依し、光悦もまた熱心な法華信徒でした。光悦が晩年に京都・鷹峯にひらいた光悦村には、法華信仰で結ばれた様々な美術工芸分野の職人たちが集ったとみられます。本章では、本阿弥家の家職と信仰に関わる品々を通して、光悦芸術の源泉を紹介します。
第2章 謡本と光悦蒔絵―炸裂する言葉とかたち
繊細な蒔絵のわざに大きな鉛板を持ち込み、華麗な螺鈿を自在に用いる大胆な造形が、近世初頭に突如として出現します。俵屋宗達風の意匠をもち、融通無碍な魅力を放つこれら一連の漆工作品は、現在「光悦蒔絵」と称されています。そこには、本阿弥光悦が何らかの形で関与したと考えられているからです。独特の表現やモチーフの背後には、とくに光悦が深く嗜んだ謡曲の文化があったことをうかがわせます。斬新な形態にいたる造形の流れと、それを読み解く豊饒な文学世界から、あらためて「光悦蒔絵」の姿を照射します。
第3章 光悦の筆線と字姿―二次元空間の妙技
斬新な図案の料紙を用いた和歌巻に代表される光悦の書は、肥痩をきかせた筆線の抑揚と、下絵に呼応した巧みな散らし書きで知られます。しかし光悦の書の特質は、大胆な装飾性だけではありません。鋭く張りつめた筆致で書写された法華宗関係の書は、光悦の真摯な信仰を反映しています。書状に見られる潤い豊かな線質は、光悦の天性を感じさせる一方、晩年に顕著となる筆を傾けた書き方は、中風との格闘の跡と考えられます。本章では、多彩な表情を見せる筆線と字姿を通じて、能書とうたわれた光悦の、生身の表現力をご覧いただきます。
第4章 光悦茶碗 ―土の刀剣
口づくりや腰、高台の形はさまざまで、定型のない個性的な光悦の茶碗。大胆に箆削りを残していたり、ざらざらとした素地の土そのままであったり、一碗一碗じつに表情豊かです。太平の世を迎えた江戸時代初頭にあって、光悦は元和元年(1615)鷹峯の地を拝領した頃より、樂家2代・常慶とその子道入との交遊のなかで茶碗制作を行なったと考えられています。いまなお圧倒的な存在感を放つ名碗の数々から、その創造の軌跡をたどります。
※会期中、一部作品の展示替えを行います。
※会場は、東京国立博物館 平成館です。
主催 :東京国立博物館、NHK、NHKプロモーション、東京新聞
協賛:光村印刷
協力:日本文化芸術の礎