マティス 自由なフォルム

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    会 期
    20240214日 -  20240527
    開催時間
    10時00分 - 18時00分
    毎週金・土曜日は20時00分まで
    ※入場は閉館の30分前まで
    休み
    火曜日
    ※ただし、4月30日(火)は開館
    入場料
    有料
    一般2200円(2000円)、大学生1400円(1200円)、高校生1000円(800円)、中学生以下無料
    ※( )内は前売り料金 ※事前予約(日時指定)は不要です。※中学生以下は入場無料 ※障害者手帳をご持参の方(付添の方1名含む)は入場無料 ※2024年 4月 3日 (水) ~8日(月) は高校生無料観覧日(要学生証提示)
    作品の販売有無
    展示のみ
    この情報のお問合せ
    050-5541-8600(ハローダイヤル)
    情報提供者/投稿者
    開催場所
    国立新美術館
    住所
    〒106-8558 東京都
    港区六本木7-22-2
    最寄り駅
    乃木坂
    電話番号
    050-5541-8600(ハローダイヤル)

    詳細

    参加クリエイター

    展覧会内容

    20世紀最大の巨匠の一人アンリ・マティス(1869-1954)は、後半生を過ごした南フランス・ニースにて、さまざまな色が塗られた紙をハサミで切り取る技法「切り紙絵」による作品を精力的に制作し、新たな芸術表現を切り拓きました。
    本展は、その切り紙絵の重要なコレクションを誇るフランスのニース市マティス美術館の全面協力を得て、マティスの切り紙絵に焦点を当てた日本初の展覧会です。マティスの芸術の集大成ともいえる数々が並ぶ貴重な機会に、是非ご期待ください。

    [みどころ]
    1 巨匠マティスの愛した手法、「切り紙絵」を本格的に紹介
    マティスが晩年、精力的に取り組んだ切り紙絵に焦点を当てた展覧会は日本初。マティスが長い芸術家人生で最後に到達した記念碑的な表現に迫ります。
    マティスがその60年以上におよぶ創造の歩みにおいて、熟慮と試行を重ねた末に到達したのは、アシスタントに色を塗ってもらった紙をハサミで切り抜き、それらを組み合わせて活き活きとした構図に仕立てあげる「切り紙絵」でした。色紙をハサミで切り取ることで色彩表現とデッサンを同時に行うことができたのです。筆とカンヴァスの代わりにこの“ハサミでデッサンする”手法で、自由自在に色とかたちを生み出し、そのキャリアの絶頂期を迎えたのです。

    2 4m×8m!大作《花と果実》を日本初公開
    ニース市マティス美術館のメインホールで来場者を迎える切り紙絵の大作《花と果実》。
    本展のために修復を経て、初来日します。
    マティスの切り紙絵の作品の中でも最も巨大な部類に入るこの作品は、5枚のカンヴァスが繋がって構成されています。壁面の一面を覆う広大な画面はあたかもタペストリーのようで、鮮やかな色彩によって装飾的豊かさが加わっています。本展の出品にあたり2021年に大規模な修復が行われました。

    3 マティス芸術の集大成、ヴァンス礼拝堂を体感
    ニース郊外のヴァンスに建つロザリオ礼拝堂は、最晩年のマティスが切り紙絵を応用し、建築の室内装飾や司祭服をデザインした、マティス芸術の集大成です。 本展では展示室内にこの礼拝堂を体感できる空間を再現します。

    [展示構成]
    Section 1 色彩の道
    最初のセクションでは、マティスの故郷であるフランス北部で描かれた作品や、フォーヴィスムの時代へ向う頃に制作された作品を紹介します。ノール県ル・カトー=カンブレジの穀物商の家に生まれたマティスは、リセ(高等中学校)卒業後にパリへ出て法律を学んだ後、フランス北部へ戻り法律事務所で働いていました。マティスはこの頃に体調を崩して病に倒れ、母親から絵具箱を買い与えられます。これが彼と芸術との出会いでした。《本のある静物》は、マティスが「私の最初の絵画」と称した作品です。再びパリへ出たマティスは、国立美術学校のギュスターヴ・モローのアトリエに聴講生として籍を置き、ルーヴル美術館で古代美術と巨匠たちの模写に励みます。《ダフィッツゾーン・デ・ヘームの「食卓」に基づく静物》は、この時期の代表的な作例です。1898年にマティスは南フランスのトゥールーズやコルシカ島に滞在し、光の表現を探求するスタイルに初めて取組みました。眩い光の輝きを放つこの地の気候との出会いが、解放された色彩を備える一連の絵画が生まれる契機となったのです。

    Section 2 アトリエ
    1917年のニース滞在をきっかけに、マティスはこの街でアトリエを転々とさせて制作に励むようになります。アトリエはマティスにとって創造の現場であると同時に、絵画の中心的な主題の一つでもありました。本セクションでは、アトリエで描かれた作品、あるいはアトリエを主題とした作品を中心に紹介します。シャルル=フェリックス広場のアパルトマンのアトリエはオダリスクの絵画が生み出される舞台であり、マティスは装飾的な背景にモデルの官能的な身体を無限のヴァリエーションで描きました。1938年に引っ越したニースの高台にあるオテル・レジナは空気の透き通った開放的なアトリエで、マティスはここに、花瓶、テキスタイル、家具調度など、多様な文化的起源を持つ膨大なオブジェを飾りました。しかし、これらは単なる調度品ではなく、《赤いムシャラビエ(アラブ風格子出窓)》のように、絵画にも頻繁に描かれるモティーフでもありました。アトリエはこうして、マティスの想像力を豊かに喚起する精神的空間としての地位を確立するのです。

    Section 3 舞台装置から大型装飾へ
    本セクションでは、衣装デザイン、壁画、テキスタイルの領域におけるマティスの仕事を紹介します。これらの仕事の幾つかには、準備習作のために切り紙絵の技法が用いられていました。マティスは1920年にパリのオペラ座で公開された、セルゲイ・ディアギレフが率いるバレエ・リュスによる舞台「ナイチンゲールの歌」の舞台装置と衣装デザインを手掛けました。1930年にアメリカのコレクターであるアルバート・C・バーンズからバーンズ財団の装飾壁画の注文を受けました。マティスは、15メートルを超える壁面にダンスを主題としてダイナミックに動く人物を描き、この仕事を契機として大型装飾の仕事に職業的使命を認めることになります。また、1930年のタヒチ旅行の経験が反映された《パペーテ― タヒチ》や、神話の主題に着想を得た《森の中のニンフ(木々の緑)》は元々タペストリーの準備習作として描かれたものですが、記念碑的な大型の絵画作品となりました。

    Section 4 自由なフォルム
    本セクションでは、切り紙絵の技法を用いた作品を中心に紹介します。マティスは切り紙絵を基にしたステンシルによる図版とテキストで構成される書物『ジャズ』(1947年刊行)を手掛けます。編集者テリアードとマティスは、それ以前にも雑誌『ヴェルヴ』の挿絵の仕事を一緒に行っていました。彩色された紙を切り貼りする切り紙絵の技法は、厳密な色面の構成を可能とし、印刷物やテキスタイルなどの表現媒体にも適応しやすいものだったのです。1948年から始まるヴァンス礼拝堂の建設計画とともに、切り紙絵はますます自律的な表現方法としての地位を確立します。マティスはしばしば壁面をより広い支持体とみなし、切り紙絵による図案の大きな構想を壁面に施しました。切り紙絵の大作《花と果実》はもちろん、《波》や「ブルー・ヌード」の連作なども、アトリエの壁面の上で構想されていました。こうして、ヴァンスのヴィラ・ル・レーヴやニースのオテル・レジナのアトリエの壁面は、永続的に変容する創造の場となったのです。

    Section 5 ヴァンスのロザリオ礼拝堂
    1948年から1951年にかけての4年間、マティスはヴァンスにあるドミニコ会の修道女のためのロザリオ礼拝堂の建設に専心します。本セクションでは、この礼拝堂にまつわる作品や資料を紹介します。この壮大な計画には、建築家オーギュスト・ペレ、ガラス職人ポール・ボニ、陶芸職人オバーニュ・ブルディヨンなど、さまざまな職人たちが関わっています。マティスはこの礼拝堂の室内装飾から、《祭壇のキリスト磔刑像》などの典礼用の調度品、そして典礼のさまざまな時期に対応する祭服に至るまで、デザインのほとんどを指揮し、総合芸術作品として練り上げました。礼拝堂内部の壁面装飾はきわめてシンプルで、生命の木をモティーフとしたステンドグラスと、十字架の道行、聖ドミニクス、聖母子が描かれた3つの陶板壁画で構成されています。ステンドグラスの図案や、3つの陶板壁画の図案には、《聖ドミニクス》や《星形のある背景の聖母子》のような多数の準備習作が残されています。ステンドグラスの窓から透過する光は、3つの図像が黒で描かれた白い陶板の壁面や床面に、豊かな色彩が反映されるように設計されています。

    主催・協賛・後援

    主催:国立新美術館、ニース市マティス美術館、読売新聞社
    後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ、J-WAVE
    特別協賛:キヤノン
    協賛:DNP大日本印刷
    協力:ヤマト運輸
    展覧会監修:前ニース市マティス美術館 館長 クロディーヌ・グラモン、国立新美術館 主任研究員 米田尚輝

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